すぐに役立つ離岸流の見つけ方に関する資料です。貼るのを忘れておりました。
資料にある海面の高さの変化即ち、セットアップやセットダウンは特に波の低いときはなかなか見えるものではありません。何故そのような現象が生じるかを知り、その位置を考えるだけでも良いのです。そうすれば一般に云われているようなゴミや泡や漂砂濁りの流れが見えなくても、極く弱い(見えない)離岸流を見る(想定する)ことができます。極く弱い離岸流は必ずしも連続的なものではなく間歇的に消長を繰り返すことも多いので見落とし勝ちですが、セットアップ/ダウンを想定し、下記のようにある程度時間を掛けて統計的に波を見ることで見落としを防ぐこともできます。
地形を読んだり離岸流を探すのに砕波点(砕波線)の位置を見るのが手っ取り早い方法ですが、砕波時や砕波に至るまでの波の形を見分けることによって砕波点付近の海底の傾斜の度合いが分かり、沿岸砂州の盛り上がり具合(なだらかか急激か)が分かります。
また、波の特性(周期、波長、波高)によって違いがありますが、砕波後の泡立った白い波が岸方向にどこまで続くかで沿岸砂州の頂上の幅が分かります。岸まで続くようなら沿岸砂州が接岸していることを示しているし、途中で消えてしまうなら砂州の手前が再び深くなっていることを示しています。
このようにして、砕波の有無を含めて左右の違い(比較)を見れば沿岸砂州の有無や立体的な形を判断(想像)することができます。これはとりもなおさず海底の地形を判断(想像)できたことを示しています。
なにも、ただ一つの波だけを見て瞬間的に判断する必要はありません。波は四六時中繰り返し、繰り返しやって来てその振る舞いで海底地形の情報を与え続けてくれるので何度でも見直したり頭の中に蓄積することもできます。最低でも10分位は時間を掛けて多くの波を見、沖方向や岸沿いの位置毎に、統計的な傾向として捉えるほど判断は正確になるでしょう。
注.上の資料のA図に示す沿岸砂州の切れ目の左右に岸から沖に突き出した防波堤を想定すれば、防波堤が左右どちら側にあっても離岸流が防波堤沿いに流れる理由が分かります。
(しつこいなあ。いい加減に浅海! なんちゃって)