母は軽い認知症であることがわかりました。
私がそれを知ったのは父が亡くなってからです。
父はそんな母をカバーしていました。それで、私は母は物忘れがひどくなったなくらいにしか思っていませんでした。

父は、母と二人でスーパーに買い物に行くときは、必ず遠回りをして帰るんだよと入院する前日に話してくれました。
すると、母は何度通っても初めて来たみたいに懐かしがって、喜ぶんだよと言っていました。
母の思い出のありそうな場所を通ったり、春は桜、秋は紅葉のきれいな道を通って遠回りして帰ってくるんだと話してくれました。
その時、父の話の意味が本当にはよくわかっていませんでした。

父が亡くなって、母が新しいことは覚えられないことがわかりました。父は母の認知症が進まないようにいろんな物を見せて思い出させていたのだと言うことがわかりました。

父は言いました。自分のことよりも母を残して逝くことが心配だと。あれを頼むと。

先日、母と出かけました。コスモスを見に行ったのですが、もう終わってダリアがまだ残っていました。そしてダリアの摘み取りができました。
母に花の摘み取りを勧めました。初めはしぶしぶでしたが、そのうちに楽しそうに花をどんどん摘み始めました。
あっちの花きれいだね〜。向こうにもきれいなのがあるね〜。
楽しそうに花を摘んでいる母を見ているとこちらまで楽しくなりました。
そしてたくさんのダリアの花を抱えて帰りました。

母の顔を見に行きました。
紅葉を見に公園に出かけました。

母は何度も通った道なのに、ずっと来ていなかったから、道が新しくなって周りの建物もずいぶん変わったね〜と何度も何度も珍しそうに言い続けます。
自分がさっき言ったことを忘れてしまうようで、何度も何度も初めて言ったように繰り返します。

いつも相槌を打つのですが、あまりに何度も同じことを繰り返すので疲れてきます。
娘と夫は疲れ果て聞かないふりをしています。
隣に座っている私は頑張って相槌を打つのですが本当に疲れます。

そして、先月一緒に行った旅行のこともあまり覚えていません。あんなに喜んでいたのに・・・寂しいです。

　お元気でしょうか。　　なんとか息絶え絶えながら生きています（苦笑
　お母さま　ご心配ですね。　　どうして健康を維持したまま、年を重ねることが難しくなったのでしょうね。　医学の発達は、今までなかった病気を発見し、病名をつけ薬を開発？し、
なかなかなくしてきたのだなという感があります。
　精神神経科なども、その最たるジャンルらしいです。　ともあれ、進行を遅くする薬と、行動療法というか、周りの者の工夫で見守ってあげるしかなさそうですね。　我が家の義母も、いくつかの病気を抱えながら、周りの者を混乱させながら（笑）過ごしています。
　お互いに堪えましょうね。　（＾＾；

少しでも進行が遅れるように、薬を飲んでいます。
そしてデイサービスにも行くようになりました。最初は行くのを嫌がっていましたが、見学に一緒に行ってなんとか通うことになりました。今では結構楽しんで行っているようでよかったです。
いろんな体操をしたり、作業をしたり、お風呂も入れるので安心です。
家のお風呂だところんだりしないかとても心配でした。

ここはもう桜が散っているのに、実家は桜が咲き始めたところでした。少し小高い所に行くとまだつぼみでした。
母とドライブして桜を見ました。天気が良く北アルプスも雪がたくさん残っていてとてもきれいです。乗鞍などは真っ白でした。
北アルプスをバックに見る桜を堪能しました。本当にきれいでした。
母も満足そうでした。

でも、昨年は散りかけた桜を一時退院した父をのせて桜を見せました。あれから1年たちました。あの日も北アルプスと桜がとてもきれいでした。
今年の桜は見ると、なんだか切なくなってきます。