天皇陛下の正月祭祀 (5970) |
- 日時:2011年12月31日 (土) 19時32分
名前:伝統
【四方拝】
まだ明け初めぬ元旦(午前5時半)、天皇陛下は宮中の奥深い神域、 宮中三殿に付属する神嘉殿の南庭で、四方拝(しほうはい)を行われます。
白砂の上に小さな畳を敷き、屏風で周りを囲った御拝座に天皇が出御され、 天地四方の神々、神武天皇陵と先帝の御陵などを遙拝されます。
庭上で行われるのは、「庭上下御」といい、天皇がみずから地上に降り立って 謙虚に神々を仰ぐ崇敬の誠を示しているといわれます。
<参考Web http://www.youtube.com/watch?v=xXHZfl21sCs >
(四方拝) もろもろの民安かれの御いのりも年のはじめぞことにかしこき これは、明治30年、大正天皇の皇太子時代、19歳の時の御歌であります。 明治天皇が遙拝されている御拝座の外で陪席されていたのでしょう。
四方拝は平安時代の初めから行われており、 歴代天皇さまは千二百年近くの長きにわたって、 こうして毎年毎年、国家国民の安寧を祈り続けてこられているのであります。
【歳旦祭(さいたんさい)】
歳とは年、旦とは日の出を意味し、元日の早朝に四方拝に続いて行われる お祭りで、宮中三殿(賢所(かしこどころ)・皇霊殿・神殿)で行われます。
「歳旦祭(さいたんさい)」では、天皇と皇太子が、天照大神、歴代天皇、 および八百万の神々に、旧年の神恩を感謝され、新年にあたり国家の隆昌と 国民の幸福を祈願されます。 、
*我々が初詣で、一家の繁栄と健康を願うのも、この四方拝、歳旦祭の民間版であります。
【元始祭(げんしさい)】
皇位の大本(おおもと)を祝うお祭りで、連綿と継承されてきた天皇のお位の根本、 つまり天照大神が孫の瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)を天上の高天原(たかあまがはら)から 地上の豊葦原中国(とよあしはらのなかつくに、日本)に遣(つか)わされ、 国土を治めたその由来を祝って、1月3日に行なわれるお祭りです。
宮中では、宮中三殿において天皇陛下御親(おんみずか)ら奉仕されます。 神社では、皇室の弥栄と国の隆昌とを祈り、お祭りが行なわれます。
<感謝合掌 平成23年12月31日 頓首再拝>
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