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地形(主に、滝・巨石・山地地形)の掲示板

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No.151 巨石観察ノート 2014年版03 丸森町筆甫 経石 投稿者:滝おやじ     投稿日:2014年02月16日 (日) 00時30分 [返信]

 花崗岩の巨石地形事例を集めるため、阿武隈・北上山地の花崗岩露出地を廻っています。
2013年中いろいろ廻りましたので、冬ごもりで、備忘録代わりに簡略まとめ。
 第3回は、丸森町の経石です。
 宮城県丸森町筆甫(ひっぽ)の道路脇、経石公園に所在。
 東北地方の巨石の事例は、インターネット上のyo-hamada氏のブログ「巨石!私の東北巨石番付」 (http://hamadas.exblog.jp/ 20130522現在) から所在情報をもらっています。この経石もその一つです。そこから、丸森町とその周辺の巨石について、詳しい情報のある「丸森の巨石伝説」HP
http://zuiunzi.net/igu/ 村上明秀氏作成へ辿り着いて情報を得ました。
 阿武隈山地北部にあたり、低い花崗岩山地の侵食谷の谷底にあります。
 長径7m短径5mほどの略五角柱形で、高さ3.5mほどの花崗岩のコアストーン巨岩です。
 画像は谷の下流側から、経石の南面と南西面をみた画像。画像の人型は、驚子さん。身長165cmのつもり。
 経石の立地と成因の観察結果を言うと、
(1) 経石の立地地形は、画面左奥にある、枝尾根の先端が地すべりを起こし、侵食谷の谷底を埋めた地形です。
(2) 経石の成因は、枝尾根の先端部に埋没していた花崗岩の巨大コアストーンが、すべり落ちてきて緩傾斜な地すべり堆積面上で止まったものです。
(3) 形態については、露出後の風化破断がほとんど無く、地中にあったコアストーンのままの形をしていると思われます。

No.152 経石 位置図 投稿者:滝おやじ     投稿日:2014年02月16日 (日) 00時33分

 国土地理院2.5万地形図「霊山」より作図。
 地質は桃色が白亜紀の阿武隈花崗岩・・・・地形は、大部分マサ化した低い山地と山麓緩斜面 。
 茶色が、玄武岩等の火砕岩と熔岩の霊山層。花崗岩より一段高い山地になっています。
 黄色が沖積層。侵食谷の谷底で、水田化されています。
 20万地質図と、道路沿いからの見た目で作りましたので、地質境界位置は大体こんな所かなという適当な引きです。(^o^)
地図の西から伸びている枝尾根の先端が地すべりを起こして、谷底を埋めていますので、地質図で沖積地が途切れています。
 後述、説明看板に出てくる「鎧石」「赤坂」は、図の北西隅の集落と峠のようです。
経石は、平松集落の「ノラ」と「ヤマ」の境にあるとも言えますね。

No.153 北側から見た経石と地すべり地形 投稿者:滝おやじ     投稿日:2014年02月16日 (日) 00時36分

 看板の右手がスプーンでえぐったように掘れている地すべりの崩落崖。
看板から左手の緩斜面地形が地すべりですべってきて溜まった物質でできた堆積地形(地すべり堆)。 経石は上部にあったものが、右から辷り落ちてきて、緩傾斜になった所で止まったと思われます。

 経石周辺は、地元の方々の手になる手作りの公園「経石公園」となっています。
 画像の看板には、経石の伝説が書かれていました。
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経石 (きょういし)
 むかしむかし、ある日の夕暮れどきのこと、鎧石から赤坂を越えて一人の行脚僧が平松に入りました。お坊さんは、村人達が集まり念仏講が行われている家に招かれ、一緒になって幾日も念仏を唱えていました。
 しかし、お坊さんは、また旅に出なければならなくなり、村人たちが必死に引き止めたところ、「私のお経は赤坂の大石に伝えておきます。私のお経が聞きたくなったら、あの大石に耳を当てると良い」と言い残し南の方に旅立っていきました。その後、言われたままに大石に耳を当ててびっくり、行脚僧の言ったとおり、お経が聞こえてくるではありませんか。
 今も、この大石に耳を当てると念仏のような音が聞こえてきます。
 平成十九年十一月  平松経石保存会
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No.154 経石の立地概念図 投稿者:滝おやじ     投稿日:2014年02月16日 (日) 00時39分

図の上は、尾根先端地点Xと川Y付近地点の断面。下は平面図。図の上方が北。
 経石の西に、地すべり跡地(横線模様)があります
 西から延びてきた枝尾根の先端が地すべりを起こし、侵食谷の谷底を埋めている地形です。
 その尾根の先端部に埋没していた花崗岩の巨大コアストーンが、すべり落ちてきて緩傾斜な地すべりの堆積面上で止まったのが経石。
 断面図で、地下の辷り面の位置は想像ですが、谷底を基準にしてすべったとしてよさそうです。
 なお、尾根の先端部の崩れなかった斜面には、コアストーン立石が立っています。こちらは、半分に割れていて、転落岩塊らしき平石が山裾にあります。(つづく) 

No.155 経石の展開図 投稿者:滝おやじ     投稿日:2014年02月18日 (火) 01時15分

 経石の形は、コアストーンと言っても、地中で風化した丸みを帯びたコアストーン球面の部分は西面のみで、他の4側面と上面は、節理面に沿って割れた平滑面(節理破断平滑面ということにします)でできていて、その結果五角柱形になっています。
 この破断面は、稜が丸くなっていて、地中にある段階で節理面に沿って開口分離した面です。
 割れ目の形や形が異なりますので、地表に露出した後に、重力と温度変化により新しく割れた面ではありません。

No.156 経石の西面。他の巨石との比較 投稿者:滝おやじ     投稿日:2014年02月18日 (火) 01時24分

画像は、西面。西面は不規則な曲面で、コアストーン球面。露出後の重力破断割れ目も見られる。上面(節理破断平滑面)の平坦さがよく分かります。
 各面には、岩塊として露出した後にできた新鮮な割れ目が見られますが、割れ目が入っただけで、まだ、破断していません。これらの新鮮な割れ目は、細かい凹凸があったり、割れ目の表面形が曲面になるなど、節理面に沿った割れ目とは違った形になります。
 以上、花崗岩巨石の類型の中で位置づけますと、立地・成因の面では、以前紹介した、滝川村破石の破石や花巻市谷内の胎内石、遠野市綾織の続石)などと同じく、地すべりによる小移動により、花崗岩コアストーンが露出したものとまとめられます。
 ただし、露出後の風化重力破断により、破壊されている程度でいいますと、経石は全く壊れていない例で、破石は2つに破断している例、胎内石や続石は破壊が進んでいるがまだ原形をとどめている例といえます。(以上)



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