[158] わたしらしく |
- ハル - 2006年11月03日 (金) 08時45分
● 放課後 ● 「茜〜!!」 「おう!北城!今日はどうだった?」 「んっとね〜私のとなり、仁だった。」 「仁ってあの、不良宇喜田?」 「仁はそんなに悪い人じゃないよ!!!結構いい人だよ。」 「でも・・・」 「本当だって!みんな勘違いしてるんだよ。」 「北城が・・・そういうなら・・・」 「うん!早く帰ろう!!!1週間後、校外学習でしょ?はやいよね〜」 「本当。班決め明日なんだ!うちのクラス」 「私も」 校外学習大好きな私、祐希。でも、今年の校外学習・・・結構やばいことになるかもしれません・・・
●翌日 ● 「では、校外学習の班を決めたいと思います。みなさん話し合ってください。」 「鈴宮〜一緒に組もう!!!」 「いいよ!!!えっと、あと、男子2人でしょ?」 「うん。あっ!仁!!」 「んだよ。」 「校外学習の班!!!決まった?」 「まだ決まってねー」 「はい、決定!!!鈴宮〜後1人どうする?」 「強制かよ!!!」 「いいのいいの。で、どうする?鈴宮」 「じゃぁ、私のとなりの人に聞いてみるよ。芥川〜班はいれ。」 「命令形!?」 あれ・・芥川・・・芥川・・・あ〜!出席番号1番の人か〜いいな〜 「あ?俺?!入ってやるよ!!!」 芥川君か・・・まだ一度もしゃべったことないけど、これから仲良くなるように頑張ろう。
● 校外学習当日 ● 「茜!今日は校外学習だよ〜」 「そうやな〜せや!占ってやるで。今日の北城の運勢」 「馬路!?やった!!!」 「えっとね〜じゃぁ、このカードから3枚とって。」 「んっとね〜これとこれとこれ!!!」 「えっと〜今日は・・・“思いもしなかった人に思いを伝えられ、また、思いもしなかった人に助けられる”・・・ってでてるよ。」 「へ〜茜の占い当るしな。ちょっと、気をつけてみるわ。」 「よし!じゃぁな〜また帰りに!!!」 だけど・・・思いもしなかった人って・・・誰だろう・・・思いもしないから思いもしない人だよね・・・誰だろうな・・・はぁ・・って・・・思いを伝えられる・・・って・・・ コクられるってこと!!!ちょっと、まってよ!え!?なんで?!なんでったら〜!!! 「北城!!!」 「はい!!!」 「早く行かなきゃ、先生に怒られるよ。」 「あ・・・鈴宮・・・うん。そうだね。」 「えっと〜・・・水族館か〜・・・中1にもなって・・・」 「いいじゃん!水族館。私好きだよ。ねぇ、仁は?」 「俺?」 「あ・・・仁ってそういうの興味ないかな・・・?」 「別に。」 「別にって・・・」 こりゃ絶対“かったりー”とみた。 「北城、最初なにみる?」 「ペンギンみたい!!!」 「ペンギン?」 「え〜俺、サメみたい。」 え・・芥川君・・サメって・・・ 「ペンギンがいいよ!サメ怖いじゃん。」 「怖くねーし、かっこいいじゃん。」 「じゃぁ、いいよ。ったく、ガキなんだから・・・」 「ペンギンみたいっていってるほうがガキだっ!」 「あんたね〜・・・」 「祐希―!早く行こうぜ」 「うん!わかった、仁!!」 ったく、芥川君ってあんなに、ガキだったんだ。 なんか、イメージ丸つぶれ。
●休憩時間 ● 「みんなのどか沸いたでしょ?私、ジュースかってくるよ。」 「ありがと、北城。今日、星条学園も校外学習だから、こわーいお兄さんにつかまるなよ。」 「ちょっと、やめてよ鈴宮。」 止めてよね〜私、そういう話キライなのに〜!!! 「えっと、自動販売機・・・自動販売機・・・あった。」 「お前・・・」 「ハイ!!!」 あ・・・星条学園の人だ・・・まさか・・・ 「そう、警戒すんなよ。お前、北城 祐希だろ?」 「・・・はぁ・・・そうですけど・・・」 「俺、お前に話があるんだ。ちょっと、いいか?」 「あ・・・ちょっとなら・・・」 なんだろう・・・?星条学園の人が・・・私に・・・? 「俺、お前のことが好きなんだ。」 コクられた・・馬路ですか・・・? 「え・・・あの・・始めてあった方にそんなこといわれても・・・」 「馬路なんだ。軽い気持ちじゃねーんだ。」 「あの・・でも・・ごめんなさい!!!」 こんなときには・・・逃げる!!! 「ちょっと待てよ!!!」 『グイッ』 「痛いっ!!!」 「馬路なんだよ・・・お前のこと、ずっと、見てたんだ・・・」 「でも・・私は・・・」 どうしよう・・・逃げなくちゃいけないのに・・・やっぱり、男に対して女の私の力では・・・ てっ!ちょっとまって!!!タンマタンマタンマ!ヤバイ・・・キスされる・・・ 「祐希!!!」 「芥川くん・・・」 「テメー祐希に何やってるんだよ!!!」 「お前、先輩に向かって」 「そんなの関係ねー!!!」 「うっ・・・」 「祐希・・・いくぞ・・・」 「あ・・・うん・・・」 思いもしない人が助けに来る・・芥川君・・・? 「あの・・芥川君・・・ありがとう・・・」 「大丈夫か?祐希。」 「あ・・うん。大丈夫だよ。ねぇ、何できてくれたの?」 「はぁ?」 「だって、ケンカしてたのに・・・嫌いなやつを助けるなんて・・・」 「馬鹿じゃねーの?」 「はい?」 「キライとかそういう問題じゃなくて、心配だから来た。それでよくない?」 「まぁ・・・そうだけど・・・」 「だろ?ホラッ、余計な心配はやめて、みんなのところに行くぞ。」 「あ・・うん。」 芥川君・・・優しいな・・・ガキは芥川君じゃなくて・・・私だ・・・ 芥川君の言うとおり、私ってくだらないことばかり考えてる・・・
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