[576] ガンダムSEED 〜始まりと終わり〜 |
- 死の4機 - 2006年04月27日 (木) 00時40分
第1章「姉と妹」
「どうなってる!?たかが3機落とせないのか!!」
ザフト軍第16部隊。通称「ゼムザック」総指揮官は歯軋りをたて叫んだ。
「しかし相手は新型の3機です!!それにパイロットも普通ではありません!!」
部隊長は冷や汗を流しながら言った。
「言い訳はもういい!カノンとキルトを出せ!」
「あの2人をですか!?」
部隊長は目を丸くして叫んだ。
「さっさとしないか!」
「は、はっ!」
言われるがままに部隊長は総指揮官室からでていった。
「我々は宇宙では上位の部位に入るんだぞ!たかが3機ごときに私のゼムザックを消滅させられてたまるか・・・!」
そういうと総指揮官は部屋を後にした。
「あはははは!!快感ですわ〜私の前からゴミがいなくなるなんて〜」
「この艦隊は後10分もあれば消滅だな♪」
「弱いな・・・どいつもこいつも・・・」
3機のGとパイロットはゼムザックのMS部隊を壊滅していった。この3機と3人、元はザフトについていたものの機体が完成すると同時に逃走。今は金さえ払えばザフトはもちろん連合として闘う者たちとなった。
「それまでよ!これ以上はやらせないわ!!」
1機の機体が3人の前に立つ。目の前の機体はビームライフルを3人に向けた。
「なんですの?この子?」
「さぁ・・・知らないな」
「なでもいい・・・消す・・・」
更にもう1機がやってくる。
「あなたたちを倒します。」
そういうと1機は対艦刀を手にする。
「10分で終わりますかしら?」
「話してる時間も勿体無いね〜」
「ふん・・・」
「「「2分(ですわ)(だ)(・・・)」」」
そういうと3機は目の前にいる2機に攻撃を仕掛けた。 3人の中で唯一の女性、ケイ・スリットが操るG。バーサクガンダム。火力を重視として作られた機体。 3人の中で最も楽天的な男、ラロック・ストレインが操るG。アルビートガンダム。バランスの取れた機体。 3人の中で無口無表情の男、デス・カスパーが操るG。キラーガンダム。スピードを重視された機体。
「いくわよ!キルト!」
「はい。カノン姉さん。」
2人は迎え撃った。
「私はゼムザック部隊長カノン・キルミール!ここから先は通さないわよ!!」
「同じくゼムザック副部隊長キルト・キルミール。通しません。」
カノンはビームライフルで後衛を、キルトは対艦刀で切りにかかった。 3人はバラバラに散り、目標を補足する。 キルトはバラバラになったのを見てデスを追いかけた。武器が2刀大型ビームサーベルと見て闘いやすい相手を選んだのだ。
「ふぅ〜ん。妹さんはデスと殺りあうつもりですわね。あなたはただの後衛かしら?」
ケイはそういうとカノンの機体の真上から大型ビームライフルを放つ。
「ちっ!」
カノンはビームライフルをギリギリでかわすと自分のビームライフルをケイに向けた。
「ほ〜らよそ見すると危ないよぉ?」
ラロックはカノンがケイに気を取られている間にカノンの機体の後ろに回りニーズべグで真横に切った。 カノンはかろうじて攻撃をかわし体勢を整えた瞬間だった。
「だめだめ☆そんなぎりぎりでかわしちゃ危ないですわよ?」
ケイは体勢を整えた瞬間を狙いシュラークを放った。 カノンはかわじきれず2発のうち1発を右手に受けた。カノンの機体の右手が吹き飛ぶ。
「なにこいつら!?強すぎる!キルト!一旦・・・」
カノンがキルトの方をみるとそこにはキラーガンダムによって胴体を真っ二つに切られたキルトの機体があった。
「キルト?・・・キルトぉぉぉーーー!!!!」
カノンが叫ぶと同時にキルトの機体は爆発した。煙の中から出てきたキラーガンダム以外は他の機体はなくただ機体の残骸が浮いていた。
「あらあら。可哀想に〜妹さんはデスに闘いを挑んで殺されました〜ご冥福をですわ」
「残念〜デスは接近戦は得意なんだよね〜あの子も接近戦には自信あったみたいだけどね」
カノンは歯軋りをたてながら言った。
「あんたたちは必ず私が殺す!それまで生きていることね!!」
そういうとカノンは自分の艦隊ではなくザフト本部へと撤退していった。デスが既に最後の艦を落としていたからである。落とすとデスは2人と合流した。
「何分?」
「1分30秒ですわ。まぁまぁでしたわね」
「俺が殺ったやつは多分だが赤服・・・」
「ふぅん・・・だとするとさっきの子も赤服かぁ〜」
「ザフトも落ちぶれたものですわね。あんなのを赤服にするなんて」
「ふん・・・なんでもいい・・・仕事は終わった。帰還する・・・」
デスは1足早く帰還して行った。
「ちょっと!レディを先にいかせるものですわよ?」
ケイもデスに続いて帰還した。 ラロックは・・・
「またね。赤服のお姉さん」
カノンが撤退していった方を見ながら言い。2人に続いて帰還した。
「どうしたカノン!?お前ゼムザックは?」
ザフトの仲間達がよって来て話を聞く。
「ゼムザックは私以外全滅よ・・・」
カノンは俯いたまま消えそうな声で言った。
「カノン以外!?」
「馬鹿な!ゼムザックは取り分け宇宙戦に強い奴らだけで作られた部隊だぞ!」
「じゃあキルトちゃんも・・・」
「桁が違うわ・・・あいつらは普通じゃない・・・わかってたのに・・・」
「カノン・・・」
カノンは唇をかみ締めた。 カノンは宇宙に向かい声をたてた。
「キルト!あなたの仇は私が必ず取るわ!!」
ザフト赤服キルト・キルミール。彼女が『ありがとうカノン姉さん』と言う日はもうこない・・・。
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