[3057]九月も終わりますね 投稿者:まこと メール HOME
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皆さん、こんにちは(^o^)
快適な気候になって来ました。と思う間もなく、今度は直ぐに寒くなってしまうのでしょうね。
遅くなりましたが、今月の選評です。 啄木鳥はあまり馴染みがなくて、山で遠いドラミングを聞いたこととか、自解に書いたように庭のコゲラくらいしか材料が無く、苦吟いたしました。感想の方も見当違いがあるのではないかと心配です。
1. 玩具屋の隅にきつつき一羽二羽 玩具のきつつきでしょうか?季語としてはどうかな?
2. 啄木鳥の朝日に己が影突く 〇朝の気が際やかです。
3. 母在らば尋ねたき事つづれさせ 自句:母が仕舞ったある物が、どうしても見つからないのです。
4. きつつきや煙突ばかり並ぶ町 煙突が林のイメージ。きつつきが身近でない環境での句なのでしょうね。しかしながらきつつきの登場が、やや唐突にも感じられます。
5. 尾を立てて穂草の原を猫帰還 自句:野良出身ですが、しっぽだけは立派です。
6. 啄木鳥や比叡横川の寺の木戸 場所のみと言うか、場所に頼りすぎと言うか。
7. いきなりの雨の強さに秋を知る 感覚的にはとてもよく分かります。ただ散文的なので、切れを作り、下五も客観的な言い方にしてみたら、句として広がりが出そうです。「いきなりの雨の強さや秋来る」など。
8. 厄年に縁なき齢吾亦紅 〇俗を振るい落としたような、吾亦紅の姿が似合います。
9. 啄木鳥の姿は見えず音かすか 下五に音の個性が感じられない。
10. きつつきの打音伴奏鳥のこゑ 解説し過ぎのようです。
11. 眼に見えて言葉の増えるけらつつき 言葉の増えることについて、「眼に見えて」はちょっと違和感があります。
12. 啄木鳥の矯めつ眇めつ一気かな じっくり観察された句と思いました。ちょっと味わいが足りないかも。
13. 啄木鳥の森にチルチルミチルかな 〇音感がい良いです。魔女もいるかもしれませんね。
14. 啄木鳥や何を問ふてる男子の手 問う手が分かりません。手話でしょうか?表記は音便形なので「問うてる」
15. 啄木鳥のふっと静かになる真昼 どんな音でもこういう瞬間がありますね。表記は「ふつと」
16. 啄木鳥のこぼす木屑を浴びにけり 頭上で作業中でしょうか?なかなか得難い状況にしては、淡々とし過ぎか?
17. ど忘れのクロスワードや黒葡萄 黒葡萄から想起するものによって、感想が変わって来そうですね。私は先ず丸さを思ってしまったので、ちょっと感覚がずれてしまいました。
18. 小鳥来る友と旅する海に山 「来る」「する」の重なりが気になりました。「海に山」も窮屈な感じ。字余りになりますが、「友との旅は海に山に」などすると楽しい感じになるかも。
19. 木洩日を揺らし小啄木鳥の遊ぶらし 自句:わが庭に番のコゲラが毎日来ていた時期がありました。二階の窓から飽きずに覗いていたものです。
20. きつつきは木を打つ人は釘を打つ 山小屋の修繕とか、状況が分かるともっと良いかと。
21. 見晴るかす稲穂の波は黄金色 きれいな景ですが、やや平凡な感じもします。
22. きつつきの音消えてより深き闇 夜の闇か、森の木暗か。何れにせよ、啄木鳥らしさが少々不足なような気もします。
23. 啄木鳥や壁の切り絵の深き森 先日娘たちが行って来たという、那須の藤城清治美術館を思い出しました。啄木鳥に似合う世界ですね。でも読みが違うかな?
24. さまざまの個性を放つ虫の声 その通りですが、それっきりかも。
以上、恐々謹言・・・・・でした(^^ゞ
投稿日:2017年09月29日 (金) 14時54分
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