[3538]選句・選評します 投稿者:泥亀 メール HOME
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あさにが句会の皆さん、選句・選評します。
1〇 枯鉢をことにうるほし春の雨 絹糸のように降る春雨は、四季の雨の中でも匂やかな 雰囲気を持ち大地に恵みの雨をもたらす。 枯れ鉢にも例外なく恩恵に預かることを描写している。
7○ 雲ひとつふたつ水面に春立ちぬ 寒さはまだまだ厳しいとはいえ、水面に映る雲も微妙に 変って来る。寒の厳しさの名残を感じつつ意識は春へと ゆっくり向けてゆく様子を上手く捉えている。
11〇 菜の花や観測機器は新しき 種から種油を採るため広く栽培され「菜種の花」の呼称。 観測機器とはたくさんあり、選択に迷うがここは百葉箱。 中に入っている機器は別にして、真新しき百葉箱が整備 されて菜の花のを保守している様子が伺われる。
12〇 再会す記憶の道の梅古木 たくましい古木の幹の屈曲とまっすぐに天に伸びる緑の 若枝の凛々しい造形美があり、清楚で清らな香りを持つ 夢にまで見た古木と再会した作者に喝采を送りたい。
15〇 ゆるやかに水ゆるる野の菜の花忌 菜の花をこよなく愛した大阪平野に立ちて司馬遼太郎の 世界を味わいたいと眺めている。 いろんな作品との出合いに心が揺れる。 新型肺炎など吹っ飛ばせ遼太郎よりの大阪人へのエール が聞こえてきます。
妄評をお許しください。 これからも宜しくお願いします。
投稿日:2020年02月19日 (水) 07時30分
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