8月21日基隆発の25日着のゴールデン・プリンセスに乗ってきました。大東島で迷走していた台風10号の進路が気になりましたが、終わってみれば那覇方面には影響はなく、5日間とも晴れか曇りで最高のクルーズとなりました。
　台風は那覇から遠かったとはいえ、海はつながっているので、波が高くなり船は揺れるかと心配しましたが、そんなこともなく安定した船旅でした。
　同コースにこれから乗船される人もいると聞くので、少しレポートさせていただきます。

●客層について
　このコース、特に8月出発分は台湾人向けにプロモーションが行われたというだけあって、9割5部は台湾人でした。全員同じ旅行代理店からの参加者なのか(その代理店のチャーターコース?)、表面は1〜71(?)までの番号が、裏面はダイニングの時間(2部制)かかれたカードを首から下げてました。夏休みということもあってか、家族連れ/子供連れが多かったですね。平均年齢は確実に若かったです。
　で、日本人は、クルーズプラネットなど添乗員付きツアーが3社(?)に、私達のような個人参加者も入れて、全員で30〜40人程度でしょうか。予想よりは多かったのですが、私達の夕食はエニタイムだったので、ダイニングで偶然ごいっしょできた日本人は一組だけでした。
　また、非アジア系の人は、ほんの数人しか見かけませんでした。

●リピーターについて
　台湾人は番号カードを首から下げたカードホルダに、クルーズカードといっしょに入れる人も多ようで、カードの色もちらっと見えるのですが、ほとんどはブルーでした。
　また、食べた分の消費のためも兼ねて(笑)、夜中に船内じゅうをあるきまわってきました(^^;)が、客室入口の表札の色も、ほとんどがブルーでした。サン・デッキ(15階)や船尾にあるスイート系の部屋もほぼすべて青で、私が見た限りではブラックが4部屋、プラチナが4部屋、ルビーが1部屋(だったかな)でした(さすがにゴールドは10数部屋程度はありましたが)。
　昨今のダイヤモンドの日本発着コースは、リピーターがわんさかいるようですが、今回は台湾の旅行代理店が全員一緒くたに「初回クルーズ」にしてしまった…ということでもなければ、これだけプリンセス・クルーズ初乗船の人がいるということで、台湾人へのプロモーションとしては成功したといえるんでしょうね。

●乗下船について
　今回、プリンセス・パター(船内新聞)を見て驚いたのは、ショアエクスカーションに参加せず個人で寄港地を観光する人は、グループごとに下船時間の指定があったことです。台湾人が首からさげていた例の番号は、このグループ分けを意味していたようです。
　初日、基隆出国手続き後、乗船寸前でパスポートは船会社側で回収(台湾人も含め全員)となりました。
　2日目、那覇入港時は、入国審査があるので日本人は全員、船内のバーに指定時間に集まることに。そこでパスポートが返却され、そのまま固まって下船。ターミナル内で入国審査となりました(その後、パスポートはそのまま個人管理)。
　3日目、石垣島も入港時間に昨日と同じバーに集合が指定されました。ほとんどの日本人はその時間に集合して、テンダー・ボードで上陸となりました。(テンダーなので忘れ物があると大変)念のためパスポートを持ち歩きましたが、結局この日はパスポートは不要でしたね。
　4日目、宮古島入港は朝早く、日本人の指定集合時間も6時半と朝早かったため、この時間に集まったのは1/3くらいでしょうか(私達は1日みっちり島めぐりするつもりだったので朝1下船は望むところでしたが^^;)。で重要なのは、出国審査が午後4時から、宮古島のターミナルで行われる点です(なのでパスポートは忘れずに持参)。また、朝1番に下船したもののお昼頃にいったん船に戻った人や下船しなかった人も、午後4時にはテンダーに乗って上陸して、ターミナル内に集合して出国手続きを行う必要がありました。
　ちなみに日本人以外は宮古島ターミナル内での手続きは行われず、ディナー直前の時間帯に船内で客室係が部屋を回ってパスポートを配っていました(出国のハンコが付かれた状態だと思う)。
　那覇入国時と宮古島出国時のみ時間指定かつ全員集合は理解できますが、それ以外も船内で集合させて固めて下船させるのは、下船時の混乱を避けるためでしょうか(入出国手続き時以外の集合は強制ではないようですが、下船口が混んでいる時にふらっと降りようとしても、日本人は待たされるかもしれない)。

●スペシャル船内イベントについて
　心配した(?)各種パーティですが、結論から言えば、リピーターズ・パーティ以外はひととおり行われました(実はリピーターズ・パーティもやってた…とか?? 招待状は届かなかったかったけどなぁ〜)。
　初日夜はウェルカム・パーティーで、シャンパン・ウォーター・フォールも行われました。ちなみに、今回のコースはフォーマル・デーが無いのですが、ドレスコードは初日の夜だけ“ファンシー・ドレス”となっていました(それ以外はスマート・カジュアル)。フォーマルほど正装ではなく、スマート・カジュアルよりは着飾れ…ということでしょうか。
　そして最終日前日の夜は、アトリウムでバルーン・ドロップ・パーティが、メイン・ダイニングではベークド・アラスカ・パーティが行われました。ただ、台湾の人はせっかちなのか、夕食もデザートを食べずに出てっちゃう人が多くて、ベークド・アラスカは人が少なくてちょっとさびしかったですね。

●食事について
　まず、朝、昼、晩ともに日本語メニューはありました(デザート・メニューだけ日本語が無かった)。言えば出てきました。
　料理ですが、客層に合わせて中華的メニューも多かったですね。蒸しパン、シューマイ、焼きそば、ラーメンが、メイン・ダイニングの夕食のメニューに乗ってました。朝は数種類の薬味付きのお粥もありました。
　あ、それと、白いご飯(米自体はタイ米系のようですが)もありました。日本語メニューを要求したので日本人とわかったら、「ゴハン モ アルヨ」との言葉。頼んだら本当に出てきました。
　今回ホライズンにはあまり行かなかったので、他にもいろいろアジア的料理が並んでいたかもしれません。このコースは日程が短いので気にならないでしょうが、日本食が恋しくなっても安心かと思います。
　あ、あともう1点。夕食後の珈琲ですが、台湾人はあまり珈琲を飲まないのか、せっかちなのでデザートを食べたらすぐダイニングを出ていくためか、何も言わないと珈琲が出てきません！
　結局、サバティーニやクラウン・グリルなど有料のレストランには(日程も短く)今回も行けずじまいだったので、レポートできません、すいません。

●客室装備について
　アンサーブックには明記されていなかったのですが、湯沸しポットとお茶のTパックが部屋にありました。以前シンガポール発着のサファイヤでも用意されていたので、アジア方面に配船されている船では標準装備(?)になりつつあるのかもしれませんね。
　あと、部屋のシャワーはやはり固定式でした(サファイヤもそうでした)。ここもダイヤモンドのようにハンドシャワー式にして欲しいと思います。
　そうそう、洗面台のところに備え付けのBOXティッシュですが、その穴は封鎖(?)されていて、BOXティッシュはベッド・サイドに置かれていました(やっぱり皆さんそうされるんだ…)。
　部屋のTVですが、ダイヤモンドやサファイヤでは、いわゆるビデオ・オンデマンド対応で好きな映画を好きな時に見始めて、いったん止めても後から再開できるなど便利でした。しかしゴールデンではオンデマンドではなく、いま放送されているものの中からチャンネルを選んで見る…というスタイルでした。設備が古いんでしょう。液晶TV自体も古い型のようで、USBコネクタもなかったですし(以前サファイヤの時に充電器を持っていくのを忘れて焦ったのですが、部屋の液晶TVにUSBコネクタがあり事なきを得た…ことがありました)。

●ゴールデン・プリンセスについて
　プリンセス・クルーズの10万〜11万tクラスの船は基本構造がいっしょですが、細部ではいろいろ違うところがありました。
　やはりなんと言っても大きな違いは、スカイウォーカーズ・ナイトクラブの位置でしょうか。スポーツカーのリアウィングのように船尾上部に鎮座する展望台的なバーです。船尾側の窓から下を覗いても、海しか見えません(^^;)
　このコースの那覇出港は夜中で、ここからの出港時の夜景はお勧めです。今回ベランダの部屋にしたのですが、あいにく右舷側で出港時は部屋からは海側しか見えないので、ここでしばらく過ぎ行く港を眺めていました。ただし“ナイトクラブ”なので、この時間帯はディスコ・ミュージックがドンスカドンスカと大音量で鳴っていて、ゆっくり静かに出港シーンを眺める…というわけにはいかないのが残念なところですが(かと言って外はまだ蒸し暑い…)。
　今回実際に乗船してみて、スカイウォーカーズ・ナイトクラブの利点(?)にもう一つ気づきまっした。船尾にある四角いプールですが、ダイヤモンドなどでは昼間は遮るものがないので日差しがもろに降り注ぎますが、ゴールデンではスカイウォーカーズ・ナイトクラブがあるので、プールがほぼ日陰になる点です(うちのかみさんは「日陰なら泳ぐ」と言ってました^^;)。
　5階吹き抜けのアトリウムの構造も、ダイヤモンド/サファイヤ/クラウンとは少し違いましたね。これらは7-6階および6-5階の階段が、らせん階段のように同じ位置にありますが、ゴールデン・プリンセスのアトリウムでは7-6階は同じらせん階段状ですが、6-5階の間は6階左右から5階中央に降りる階段になっていています。左右から降りるところはサン/ドーン・プリンセスに似てますね(アトリムの構造はダイヤモンドなどより総t数の小さい、サンやドーンのほうが広くて華やかに思います)。
　あと、中央のプール(ネプチューン)にあるモニュメント(?)ですが、マンタでくるとは予想外でした(ダイヤモンドはイルカ、サファイヤはくじら)。

　最初に書いたように、このコースの8月出発分は特に台湾人向けになっているようで、9月出発分からは少し段取りなどが変わるかもしれませんが、同コースに乗船する人の参考になれば幸いです。