一二九回グランパ句会 二〇一〇年十月四日(月) 旧葉月二七日
特選 選 作者
1 街角に秋を装い伸びる影 ゴン
2 年重ね叫んでみたい吾亦紅 ひとみ
次 3 彼岸花亡き叔母の笑顔映し出す ポポ
4 関鯖は日本一の美味しさや 雨情
賢諭 星藍ひ筆昌あ5 いちぬけて手に余りたる曼珠沙華 聰子
藍ひあ 6 空色に包まれている秋ひとつ 賢二
春藍 喜か 7 虫の音や上弦の月傾きぬ 乱葉
ゴポ 8 寂しさも一度は消える月の影 藍
桃 聰春蟹 9 薪積めば少年の日のピタゴラス 更紗
喜 星 10 うろこ雲はがされ今の私かな 凜
次結 ひ桃 11 月光についていく我子を宿す 星
春い 12 薄倖の青年画集青深く 野捨次郎
ポ 13 露草や亡き娘の瞳とどまりぬ ひとみ
ゴ 聰諭 14 低い秋南にオリオン座くっきりと 雨情
凜桃 15 静けさや私の時計秋刻む ゴン
筆 乱ひ更いあ16 朝市の柿三つだけ買いにけり 賢二
ひい 乱賢昌 17 サフランの淡き焔の立ちて秋 更紗
春ポ筆 18 この道を行きし帰りしまた迷う 凜
19 いとしブロンド汝が絵は賢治に似たり 野捨次郎
春更 20 いつの間に連ドラの親役同世代 ポポ
星 21 皿倉の月に焦がるる轡虫 乱葉
凜ゴあ 22 秋澄むや禁煙始めて再生す 星
星昌 賢更蟹 23 残像は彼岸花にて非常口 聰子
凜 ゴ結喜 24 天高し見上げる私は蟻のよう 藍
ポ 結筆 25 新米や八十八手の 味がする ゴン
乱ゴ聰筆昌桃蟹諭
26 片恋は咲くほど淋し曼珠沙華 ひとみ
27 水出しのコーヒーのしずくに癒される ポポ
凜 28 母と見る十三夜には再会や 雨情
更蟹 藍 29 秋の夜を礼儀正しく犀眠る 聰子
乱聰 星喜蟹諭 30 嘘つきとわかっていながら秋の暮 賢二
31 樹上にて鳴くコオロギやエトランゼ 乱葉
あ 賢凜 32 秋風にページをめくられ本の国 藍
33 懐かない野良の子猫も自由が好き 更紗
ポ昌桃 34 流星にあずけた心洗われて 凜
乱い喜諭 35 田の実り傾く案山子と溶け合って 星
結更 36 梅干しが出たぞ病院 もとお
結聰 37 言う事聞かずたんと水を飲む もとお
賢 38 山歩きの便所が秋となる もとお
出席七人投句十三人選句二十二人