中学の頃から大好きな、小田和正のコンサートに行ってきました。

今までは、いつも音楽に感動していたんだけど、今回は、小田
和正という人に感動。

以前、オフコースが売れていた頃は、あくまで音楽主体、楽しむ
より、聴かせる、広い意味では、魅せるコンサートだったのに
対し、今回は、ファンとの交流を第一にしたコンサート。

全く飾らない、等身大の小田和正が見え、逆にその凄さという
か、彼の一途な頑張りに圧倒されてしまいました。

あっちの客にマイク向け、こっちの客に手を振り、そっちの
客には「見えますか？」と声をかけ、そんなに気を使ってて
歌えるの？　毎日そんなことしてたらノイローゼになっちゃう
んじゃないの、心配になるくらい(笑)。

5000人くらい入るホールで、できるだけ全員の近くに行こうと、
細長ーい花道を何本も作って、すごく危ないのに、みんなの差し
出す手に触れながら、また、足に伸びてくる手をよけて、よろけ
たりしながらも何度も花道へ。
たぶん、途中で「危ないから手を出さないで」とか言うんじゃ
ないかと思ったのに、何も言わず最後まで何度も。

そうやって近くに来たとき、見れば見るほど、普通の人。
もう５８歳だし、時々おじいちゃんに見えたりして(笑)。

そのきゃしゃな背中を見ながら、
「俺は、全く普通の人だよ。凡人だよ。
もの凄く頑張ってステージに上がれるようになって、
もの凄く頑張ってここにい続けてるんだよ。」
と言ってるように感じました。

僕は彼のこと、あの高い声のほかは、音楽的能力は特に優れて
いるとは思ってなくて、生で聴いていて、歌は特別うまいと
思わないし、ピアノはほとんど素人レベルだし、詞や曲の技巧
やバリエーションも少ない。
けれど、根気よく、一つ一つをとことん丁寧に、積み上げて
いって、出来上がってみると、素晴らしいものが出来ている。
たいしたものです。


3時間にもわたる長いコンサート、途中休憩しますが、その間も、コンサートを行う土地で、リハーサルの合間をぬって、自分で
あちこち回って作った「ご当地紀行」を上映。
しかも、同じ土地で2回やるときは、2本作成(笑)。
徹底したファンサービス（80年代にはしゃべりもしなかったけど）に、そこまで頑張らなくてもって何度も思ってしまいました。


これだけじゃ、どれほど頑張る人かわかんないかなあ。
3年前、クリスマスの約束で色んな人の曲を歌ったとき、
1回歌うだけのために、他人の曲を歌うにあたってその人に
失礼があってはいけないと、半年前から毎日4-5時間発声練習
からやり直したと聞いた時も恐れ入ったものです(笑)。


そういう人の生の姿に触れ、歌をたっぷり堪能しつつ、喝を
入れられて帰ってきたのでした。

僕が行った日ではないけど、コンサートの模様、12月末には、
TBSで「クリスマスの約束」として放送予定。

コンサートレポ掲示板　僕が行ったのは10/19
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小田和正公式HP
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