[365] インターナショナルバージョンとアナザーバージョンの違いについて |
- 遊実 - 2006年07月17日 (月) 13時39分
ぱらむさん、スレッドと韓国版との違い、ありがとうございました。全部消えると悲しいですよね。すごく分かります!私も何度やったことか。 私はインターナショナルバージョン(以下、I)とアナザーバージョン(以下、A)の違いの主なところを書いてみたいと思います。(主にIでなかったシーンやセリフなどですが、セリフは暗い中急いで書き留めたので、文章表現は字幕通りではないことをご了承下さい。)
@オープニングの音楽が違います。 A最初の方はかなり違いすぎていちいち書けませんが、パクウィがボートに乗ってモノローグを語り、最初の殺人が早い段階で出てきました。パクウィがヘヨンに出会ったのは4月15日だった、と出てきます。 Bボスとの会話では中国語を話すところや、ボスの部屋に入る直前に身体検査を受けるところが出てきました。 Cデイジーを「毎日」届けていると出ていました。Iでは彼女への想いが募った時・・・という言い方だったように思います。 Dヘヨンがデイジーの人に恋をしていることが観客に伝わりやすいシーンが最初の銃撃戦の直前に入っています。(ヘヨンが自室で物思いに耽っている様子) E退院後、祖父に写真を撮ってもらった時、後ろに小さく写っている人を「ジョンウさん」と言っていましたが、Iでは名前を出していませんでした。 Fパクウィがヘヨンの前に姿を現す理由を「彼女が辛そうに見えて姿を現してしまった。」と言っていましたが、Iではそのような直接的な理由は言っていません。 Gパクウィがヘヨンを送っている時(2回目)に「送ることが嬉しい」と言います。(Iでは言いません。) H「暗殺者の女は狙われやすい」というパクウィのモノローグがあります。 Iヘヨンが初めてパクウィのボートハウスに来た時に、デイジーの花がたくさん植えてあるところに、黒いチューリップが置いてあるのにヘヨンが気づき、パクウィが「友人がくれた」と言い訳するシーンがあります。(これは2回目の黒チューリップです。) Jパクウィがジョンウの乗っている車がすぐに分かって、ジョンウの車に乗り込むシーンですが、Iではどうしてジョンウがパクウィを暗殺者だと分かったのか分かりませんが、Aでは「背後から一目で気づいた」とジョンウが言い、それでパクウィが暗殺者だと分かった、ということになっています。小説では車の窓が水滴で曇っているのにジョンウがどの車に乗っているか分かるからパクウィは暗殺者だ(つまり情報を持っているから)と分かる設定になっていますが、どうも撮影日が快晴だったようです。 Kパクウィとジョンウの会話が少し追加されています。車を運転中にジョンウが「僕は気まぐれだ。(ヘヨンとのことはいい加減だった。)」という感じのことを言って、「(ヘヨンを愛しているのは)本気だろう。」とパクウィが返事をしています。 LパクウィがKの後、ヘヨンの個展へ行き、チャン刑事から事実を告げられた後、ヘヨンはパクウィに抱きついて崩れ落ちる感じになります。Iでは抱きついてないと思います。 Mヘヨンはジョンウの死後、パクウィの肖像画を描きますが、Iでは「パクウィの自分への想いに応えられないことが申し訳なく」描いていると言う表現ですが、Aでは「ジョンウを想うたびに(パクウィの)絵を描く」と言っています。気持ちは一緒ですが、見ている方の印象が違う気がします。 Nヘヨンとチャン刑事がジョンウの墓の前で語るシーンでは、「暗殺指令は黒いチューリップ」ということをヘヨンに教えます。Iでもあったヘヨンの祖父の別荘前に黒いチューリップが置いてあるシーンもあり、Aでは2回ヘヨンが黒いチューリップに気づいた後にこのことを聞くので、ヘヨンがパクウィを疑ったことが観客にすっきりと理解出来ます。 O最後の指令のボスとのシーンで、ボスが「その女(ヘヨン)もお前の正体に気づいたかも。」と言います。 Pパクウィがヘヨンにお茶を出すシーンで、パクウィのモノローグ「ごめん、少し眠ってて」と言います。 Qパクウィがヘヨンに宛てた最後の手紙の内容が違います。(書き留められた部分のみなので、正しい字幕とは表現等が違います。) A「すみません、最初愛らしい君を助けたかった。橋を作った後、君は僕に絵をくれた。だからデイジーを届けました。僕が架けた橋は君と彼とを結びつけた。彼を待った君を見かねて思わず君の前に姿を現しました。君がくれた絵を返します。」 I「すみません、君に隠し事をしていました。危険な目に遭わせたくないと思い、暴力と死の世界に住んでいる僕は君に近づいてはいけない。バカな僕。それが君を守ることだと。逆に君を苦しめてしまった。そばにいさせてくれてありがとう。幸せな時間でした。絵を返します。愛する人と出会って、これをあげて、幸せになって。僕も元気です。さようなら。」(これは私のメモなので、正しくは小説の該当ページをご覧下さい。) Rヘヨンが撃たれ、パクウィが抱きしめながら死ぬシーンに、デイジーの主題歌が流れます。Iでは主題歌は最後のエンドロールの時しか流れなかったと思うので、このシーンでは違う曲だったと思います。 Sパクウィがボスとの銃撃後、建物から出てきて、まだ死んでいないことが分かります。 21最後の看板の文章が違います。Aでは最初に看板のシーンがなくて、最後だけでした。白地に「Wing of Happiness」と書いてあります。 22画面の色合いが違います。画面に着色しているところがこの映画の美しくも幻想的な雰囲気を醸し出していますが、Iでは主に黄色系、Aでは青系を多用されていて、受ける印象がかなり違います。さらにピンクの着色の仕方もAの方が濃かったように思います。(デイジーやヘヨンをピンクに塗っているところがあります。)
ざっと書き留められたことと覚えていることを元に書いてみました。前半の話の流れがかなり違います。 重要な言葉や物が出てきたので、Iを見て疑問に思っていたことはほとんど解消されます。ただ、もしIを見ないでAだけ見たとすると、場面展開が早すぎるので、1回で内容を把握出来たかどうかは分かりません。特にヘヨンが2回パクウィ宅に行くシーンでは、家の前に立って少し躊躇するようなシーンがなく、いきなり2回とも家に入ってからなので、Aだけ見ていたら、いきなりでびっくりするかもしれません。
私個人としては、両方のバージョンを足して、キーワードは全て入って分かりやすくしてほしかったかな・・・と。(笑)理解力がないもので・・・。 特に違いで気になったのが、Qです。大切な手紙の内容が違うとは驚きでした。 それからIではパクウィが大写しになるのが病院を見上げるシーンからで、それから暗殺者だということが徐々に明らかになっていきますが、Aでは最初に孤独な暗殺者だということが強調され、それからヘヨンを愛してしまったことが出てくるので、パクウィの印象が全然違います。これは驚きでした。パクウィの描き方としては、Aの方がいいと思います。Iでは優しい面が強調されていて、殺人シーンが逆に浮いた印象があったので。 Aは1回しか見られなかったので、DVDが出たらまた堪能したいです。
韓国版とAがそれだけ違うことはびっくりしました。橋を作るシーンはAも最初出てきません。ヘヨンが死ぬシーンの回想で出てきただけですが、ヘヨンがなぜデイジーの人を愛するようになったのかのきっかけなので、最初の方にも出した方がいいと思いました。
長々とお読み頂きありがとうございました。
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