パリオペラ座松竹大歌舞伎の制作発表がありました。その中で個人的に興味を惹いたのが海老蔵さんの不思議体験「20歳くらいの時にオペラ座内部を見学した時、誰もいない背後から『君は絶対ここに来るよ』という声が聞こえ、現実になった:from nikkansports.com」という事。誰にも言わず、ここにも書いてない不思議体験、不思議体感が数ある私としては不思議体験の実現を目にすると心強いなぁ。海老蔵さんが今29歳だから、体験から9年後かぁ。ともあれ制作の成功を心よりお祈り申し上げます。
歌舞伎には最近行ってない。数年前、中村一家の連獅子を2度見たのが最後。この時の観劇は非常に心に残る貴重な体験。勘九郎さん(当時)は元から好きで、頻繁には行けないまでも浅草にテントを設置した歌舞伎も1人で見に行った。その中村さんご一家の連獅子。しかも通常、2人での演目をご子息お2人と3人で演じるとの事。「こりゃ絶対見なきゃ」と勇んで出かけた。全体が見下ろせる2階席、連獅子のみならず、その前の演目で見た市川染五郎さんのコンデションが相当ヨロシイ様子に感服し、心待ちにした連獅子。ふと気つくと席の近くにフランスにお住まいのはずのシマダジュンコさんがいらっしゃり、お得感より満喫。今思えばシマダさんのみならず全国、世界各国から拝観にいらしてたんだろう。そうした中、拝観した連獅子は誠にすばらしく、お父様は元よりお兄様の深淵なる気配。歌舞伎を演じるのは本当に心身ともに高潔であらねばならないのだろうと感じ入ったのでした。ここで終わるかと思いきや。私はあの素晴しい演技をどうしてももう一度観劇したく、1週間後に再び銀座歌舞伎座を訪れた。こうした演目は評判が評判を呼ぶのだろう。希望した席種は満席。予定より高額な出費をするか、諦めるか。どうしても諦めてはいけない気がした私は、それこそ清水の舞台から飛び下りる気持ちで可能な席を購入し観劇した。結果、それはそれは素晴しい体感をさせて頂いた。お父様は別格として、お兄様の演技はさらにご自身に馴染んだものとして昇華されており、その日、何より感動したのが次男坊。人はたった1週間でこれほど成長できるものかと目を見張ったのでした。あの日、お隣にいらしたジェントルマンが気になる今日この頃。