―無線―
スネーク「…ピー…こちらスネーク、聞こえるか!?そっちの状況は?」
衛生兵2「こちら衛生班、原因不明の爆発が発生、直ちに増援を要求します。」
ラングスター「こちら研究開発班、これより消火用救命装甲車を派遣する。」
衛生兵2「了解」
そのあとすぐに衛生兵2は衛生兵1を探しに炎の海に入った。
原型も分からなくなったヘリの操縦席あたりで衛生兵2は金庫のようなものを発見した。
衛生兵2「これは何だ」
金庫はダイヤル式ですでにロックが解除してあった。とりあえず一旦外へ出て中身を調べ
ようとそれを抱えて操縦席から降りる。ずいぶん軽いので衛生兵2は中は空だろうと思っ
ていた。そして外へ出るとさっき呼んだ消火用救命装甲車の部隊が3組到着していた。
救命員「大丈夫か?今すぐ消火に当たる」
衛生兵2「ああ、頼む」
衛生兵2は運んできた金庫を置き、開けてみた。中から出てきたのは麻製の袋だった。
衛生兵2「なんだこれ?」
袋を開けて中を確認する。
衛生兵2「粉か…だが何故金庫に…?」
それはただの粉ではなかった。あの爆発を引き起こした有毒性引火物だった。それには気
づかなかったが、怪しいものなので一応スネークに報告することにした。
―無線―
衛生兵2「…ピー…こちら衛生班。応答を願う。」
スネーク「こちらスネーク、どうした?」
衛生兵2「炎上したヘリの中から怪しい金庫のようなものを発見いたしました。」
スネーク「それで、中は何だった?」
衛生兵2「…それが…、麻製の袋に包まれた白い粉だったんです…」
スネーク「何!?まさかさっきの爆発はそれが原因だったんじゃないか!?」
衛生兵2「!ということは…」
スネーク「ああ、間違いない。奴らはCIAなんかじゃない。奴らは紛れもない非公式軍隊だ!!実戦部隊が負けたのもおそらくそのせいだろう…、まずいな…」
勘の強いスネークはすぐに危険を悟った。それに強襲するガンシップはMSFの実戦部隊と
いう重要なMSFの核を人質にしている。
ラングスター「ボス!俺に任せろ!」
スネーク「わかった。だが下手なまねはするな。殺傷は可能な限り避けてくれ。」
ラングスター「了解だ!」
こうして砲撃部隊、ガンシップ部隊、支援部隊に分かれて準備が始まった。
レイサ「久しぶりのキルタイムだ。」
スネーク「……レイサ、話聞いてたか?」
レイサ「じ、冗談さ、ははは…」
と言いつつもスネークにはこのあとレイサがしようとしていることは分かっていた。
医療班 応急手当室にて―――
医師1「脈は?」
医師2「正常範囲。血液循環量に異状あり。」
医師1「ふぅ…。こいつは厄介だ。」
医師2「点滴は取り替えますか?」
医師1「いや、いい。その代りMz8の免疫補充薬を持ってきてくれ。」
医師2「ラジャー」
肺活量補助器のスイッチをこまめに調節している枕元には、MSF実戦部隊最高責任者、ジ
ョン・ハウディの顔があった。彼は衛生兵2に運ばれここへ到着し、そして今は不可思議
な臓器損傷に侵されている。そう、あの麻製の袋に包まれた謎の粉によって。
イスラータ「敵コンピューター妨害システム完了。通信機能起動。スネーク、これでかなり有利に戦えるはずだ。」
スネーク「ありがとう」
イスラータ「…あ」
スネーク「どうした?」
イスラータ「いや、スネークからそんな言葉が出るなんて…」
スネーク「おかしいか?」
これには答えることのできないイスラータ。
スネーク「とにかく、これで敵の情報を知ることができるんだな?敵の情報ほどいい対抗手段はない」
一方マザーベースの砲撃部隊では敵ガンシップ部隊を捕捉し攻撃体制に入っていた。
兵士3「ミサイル準備良し!9mmガトリング装填完了!隊長、いつでも撃てます!」
隊長「了解、支援部隊からの了承が下れば慎重に撃て!」
どの部隊も、厳重な警戒態勢に入っていた。しかし、その様子を上からずっと見ていた非
公式軍隊員たちは、中にいるMSF兵に気づかれぬように別の策略を立てていた。
???「クックック…スネーク、いやBIGBOSS。ついにお前を潰せる時が来た…。フッ、まあ見ているがいい!」
〜続く〜