風景を書くこと（文体の誕生）　（「かきあぐねている人のための小説入門」　保坂和志　より）
とても興味深く、なるほど〜っと思いました。抜粋します。

・小説に風景が書かれるようになった理由は、きっと場所と時間を特定する必要があるからだろう。
事件とは「どこともわからない場所」で起こることではなく、場所と密接に結びついているものだから。
・現実の生活の中で、庭や公園を作ったり、旅先で名勝といわれる美しい風景を見て気持ちリフレッシュされるのとメカニズムとしては同じことで、自然の一部たる人間は、小説という人口物を作るときにも必然的に（と私は思う）自然を借りて力を得るのだ。
・風景を書くとは、心理テストに答えるようなもの。
・風景を書くのが難しい本質はここにある、三次元である風景を文字に変換する（押し込める）ということは、別の言い方をすると、視覚という同時に広がる（つまり並列的な）ものを、一本の流れで読まれる文字という直列の形態に変換するということである。

　保坂さんの本、良いです。作家の言葉でかかれているし。
この中で、「風景を書くこと」に惹かれました。なので、今回のお題は『風景を書くこと』になりました。
５月、６月いっぱい、このお題で、皆さん考えてみませんか？（それ以降も続けてよし）

＞太秦の怪人さん
　小説談義◆空間を立ち上げてみませんか？ のとき、ありがとうございました。
その中からも「風景を書くこと」を意識してみようかと考えてみました。
レス遅くなり申し訳なかったでｓ。
＜あいまいな＞になるほどでした。
はっきり、見せるほど、イメージが掴めなくなるかもしれないですね。

小説練習問題◆風景を書くこと（文体の誕生）　

＜常盤公園情景＞

　日差しは、初夏の彩りを木々たちにあたえていた。
　目にうつるは水のきらめき。水面から反射したきらめきが枝垂れ柳の幹に光りの揺らぎを浮かびあがらしていた。私はしばらく惚けたように枝垂れ柳を見ていた。
　とんびが空を駆ける。青い、初夏の空。木々のあいだを飛ぶ鳥の真っ直ぐな軌跡を私の目は追いかける。そのとき公園に存在する音たちがいっせいに輝きながら私の耳に入ってきた。

------------------------（すけっち）

　先週ぶらり行った常盤公園（旭川）の風景を書いてみました。皆さんもぜひチャレンジどうぞ。
よろしくお願いいたします。

駄文ながら、書いてみました。風景…？？な文章で申し訳ありません。

試験までの日もわずかとなり、今日も私は図書館へ向かう。大学の敷地内、古い研究棟と建てられたばかりの病院の狭間には、山岳に隠れる谷のように広場が設けられている。谷で羽を休めているときは、よい。谷間から羽ばたこうとすれば、つよい海風に道を阻まれる。そんなときには空を仰ぐ。ビルの谷間の上空は、自由だ。いちめんの青でも、轟音の雲うず巻く曇天だったとしても、翔べたらとおもう、自由への出口だ。


……試験前で悶々としてた頃の生活を思い出して書きました。なんだか具体的なのか抽象的なのか中途半端な気がします。風景に限りませんが、漢字とひらがなのバランスで受ける印象も変わってきますね。

◆文月いのさん
　早速のご参加ありがとうございます。
　抽象でも具体でも大丈夫。空って自由で区切りのないですよね。自由の出口か……。心と重ね合わすところもいいなぁ。海風にも吹かれたいなぁ〜うち内陸部なんで〜滅多に海見ないんですよ。試験前の悶々にドキッ。悶々とするほど勉強してこなかった私をお許しを〜。

＞漢字とひらがなのバランスで受ける印象も変わってきますね。
　人それぞれで感じの使い方で個性がありますね。私はついひらがなが多くなるたちです。（ちょっと頭悪そうかも/笑）
いのさんは、おもう、いちめん、など特徴ありますよ。

とぶも、翔ぶ・飛ぶ・跳ぶ（意味違い）。文月さんは心の飛翔（抽象的）と重ね合わせてだからこそ「翔ぶ」、私の場合は具体的な鳥の飛行する軌跡を書きたかったから「飛ぶ」。

　いのさんは言葉ひとつひとつの意味を考えて書いてるんだと思いました。また良いのが浮かびましたら、ぜひ参加してくださいね〜♪

　皆さんのご参加お待ちしております。