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[648] 6/29定例会 レポート りんりん 06/30(日) 00:16
  こんにちは。6月29日(土)定例会は
発達障害支援団体「こころぴあビレッジ」代表の新田かなとさんの講演でした。

とても盛りだくさんの内容で、簡潔にお伝えできるとは思えませんが、例によって記憶の消えないうちに、レポートさせていただきます。残念ながら都合つかず出席できなかった方のご参考になれば幸いです。
 
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[649] りんりん 06/30(日) 00:22
  講師のプロフィールにつきましては下記のリンク先も参照ください。
こころぴあビレッジURL:http://cocopv.jpn.org/index.html
アズウィッシュURL:http://aswish.jpn.org/
ブログ:「育児パパのあったかやさしい発達障がい談義」
http://ameblo.jp/kanrinin-hp

小学生と保育園児 男の子二人のパパさんです。
 
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[650] りんりん 06/30(日) 00:48
  レジュメはスライドにして96枚、膨大な資料でしたが、時間の制約もあり、一部割愛された箇所もあります。(@〜Mは便宜上当方でレジュメに連番を振りました。オリジナルレジュメには書いてありません)

★プロフィール&発達障がいに寄せる思い&こころぴあ/アズウィッシュ主催行事紹介

★第一部 広汎性発達障がい
成人当事者が職場で出くわす困難の真相
〜安定就労のために必要な真の特性理解
 @成人当事者の二つの姿
 A発達障がいを取り巻く現状と周囲の困惑
 B私の障がい受容・・・
 C当事者さんが抱える職場での本当の困りごと(Aさんの事例紹介)


★第二部 みんなで発達障害を考える会
発達障害者の安定就労に必要な「自己確立」と「自己理解」
 D就労場面での困難原因となる発達障害の根本気質・特性 他
 Eちょっと気になる子達に・・・
 Fなぜ、障がい特性の理解や説明は難しいのか!
 G障がい名や診断名による混乱を避けるために
 H発達障がい児・者 独特の知覚の世界
 I資格を通して、認知の違いを知る
 J学習障害・運動の苦手への視知覚認知からのアプローチ(Vision トレーニング)
 K学校との関わりかた
 L彼らの世界を真に理解するために必要なこと・・・
 M真実に気づくために必要な真の理解とは・・・

という三部構成でした。
Dの一部、Eの一部、G、Kの一部が割愛されたように記憶します。
 
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[651] りんりん 06/30(日) 01:40
  冒頭、発達障がいについて本やインターネットや講演会、成人当事者・保護者・支援者との交流会その他を通じて色々知ろうとすればするほど「しっくりこない」感覚を抱かれたそうです。

「理解して」「あたたかく見守り」「支える」が容易でない、特に思春期に起こりがちな家族内のこじれなどの事例に触れるにつけ、何か「仕掛け」や「壁」があるように感じられたそうです。

@成人当事者さん達に実際会ってみて、本で知った特徴とのギャップを感じる。
・周囲に非常に気を遣い、丁寧な言葉遣い
・仲間意識が強い
・真面目で裏表がない
・個人差はあるが「傍若無人」というほどではない
・自己否定感・精神不安は強く感じられる           

・・・発達障害について説明する書籍などでよく目にする「三つ組の障害特性」、そしてよく言われる「発達障がいは十人十色」、それだけではこの違和感を説明できないように感じた

Aさらに交流を進めて成人当事者のおかれている状況・現在の子ども達の支援環境・家族などの抱える問題について理解を深める

*成人発達障がい者の多くは成人してから診断を受けていることが多く、すなわち就学時期に適切な理解や支援を受けずに来ている。

各種の調査で成人発達障がい者の就労状況は大変厳しい。

「就職できない」ことも問題、それ以上に「就職しても長続きできない」ほうが深刻。ほとんどが3〜6ヶ月で離職、長くても1〜2年で退職している。

*子どもの発達障がい者については法整備や支援が進んできているものの、親・子供それぞれが障がいを受容することの困難さ、支援を手探りで探すしかない現状、母親に重くのしかかる負担などを考えると、将来像をもった子育てできる環境とは言いがたい

*グループワークでも見える、家族間・師弟関係・先輩後輩・職場などで起こる感情のもつれの問題

B講師が我が子の発達障がいを受容したプロセスの紹介

1歳半から奥さんは母親の直感があったが、結局診断がついたのは就学してから→そこを転機に「親が障がいを認めないことが二次障がいを引き起こす可能性がある(防ぎたい)」と認識し、情報収集をした。

冒頭の違和感にあたる。

三つ組以外の「仕掛け」が壁を作っているという仮説を立てる

障がいとうまく付き合う方法があるのはずだと、たくさんの当事者と出会ううちに確信していく
(努力の結果、障がいを和らげることに成功している事例にたくさん触れた)

「妻も母親として大変だったし、自分もそれなりに大変だったが、一番しんどかったのは当事者である息子本人だったのだなぁ」と気づく

cf)障がい受容の11段階
ショック→否認と麻痺→パニック→怒りと不当感→敵意と恨み(健常な人に対し)→罪意識(自分に原因があるのでは?と自責の念)→孤独感と抑うつ状態→精神混乱と無関心状態→前向きな受容へ→新しい希望・ユーモアの発見→新しい価値観の発見
 
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[652] りんりん 06/30(日) 01:54
  CAさんの事例から見えてくること

「働き続けられず短期間で離職してしまうとはどういうことなのか」をヒアリング。
(続いている人にも、続かなかった経験を持つ人にも)

多くの成人当事者が語る「対人関係が悪くなって辞めざるをえなくなった」は、実際は「辞めさせられた」というよりは「自分から止めている」ことが案外多い

「気持ちの持ちよう」と言う風に軽く片づけられない「自滅傾向」の解決が安定就労への鍵

特性からくる対人関係の悪化を生じやすい要因(対人関係以外の悩み例)
・(ゼロ百気質が産む)過集中or放棄の極端さ
・知らずに無理をする気質
・極端な苦手を断れない
・生真面目すぎる、上司の指示を間に受けすぎる
・完成度にこだわる
・無理なことに挑戦してしまう
・学校とは異質の職場の「壁」の高さ

Aさんの生育歴→大学で上京→新卒時代→地元へ戻って再就職→対人恐怖症?→家族の軟化→受診し診断受ける→就労特化型ショートケア他での自己分析&自分の作り直し→職業訓練→どんなに簡単でも「長く続けることができた」という実績を作った。(自分を見つめなおして見えてきたことから再挑戦に対する自分なりの方針を設定していった)→安定的な就業を目指した→オープン就労に成功、職場の理解・本人の努力もあり、講師からの特性と付き合うためのコツの伝授もあり、現職場で二年二ヶ月が経過。


今後のAさんの課題:「自滅しないよう心がける」他


 
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[653] りんりん 06/30(日) 01:55
  (簡潔にまとめられずすみません。一応編集完了しました。Jだけ削除キー設定ミスで空欄になっています。)2013/6/30 22時
 
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[654] ありがとうごさいます チュル 06/30(日) 08:43
  わあ、りんりんさん

さっそくまとめにかかってくださっているのですね。
上手くまとめていただいてありがとうございます。

昨日の講座は内容盛りだくさんでした。
私の頭ではまとめきれないので助かります。
受容は、だれだってそう簡単にはいかないことですね。頭と心は違うし。
でも、ジタバタせめぎあいながら
子どもとかかわっていくことをあきらめないことこそが
親の存在意義なのかなぁ・・・と気づきました。

続きのまとめ、ゆっくりでいいですから。
負担のない範囲でお願いいたします。
 
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[655] りんりん 06/30(日) 13:40
  C’ソリューション例 
(全ての成人当事者の就労の困難さ、働きづらさ、短い就労期間の問題を解決できるわけではありませんが、Aさんの場合は上記について次のような対策を積み上げたそうです。レジュメにはなく、私のメモ書きから転記します)


・(ゼロ百気質が産む)過集中or放棄の極端さ
  →過集中で無理をしすぎるのは破滅の道を進みやすくなる。仕事内容が変化しやすい安定的な内容でないものは向かないから、選択肢から外すようにする。

・知らずに無理をする気質
  →急に体調を崩して迷惑をかけるよりも、計画的に有給休暇をとるなどして、体調管理を心がける

・極端な苦手を断れない
  →苦手な業務は避けさせてもらえるよう、繰り返し説明をし、職場全体の理解を少しずつ得て行く

・生真面目すぎる、上司の指示を間に受けすぎる
  →6割程度に聞いておけばいいのに、頑張りすぎて周囲と浮いてしまうレベルまでやってしまう。周囲と歩調をあわせるよう注意する。指示した上司、依頼してきた相手の望む完成度をよく聞くようにする。(幸い上司がスピードより丁寧な仕上がりを重視する人だったので、Aさんはうまく行くようになった)

・完成度にこだわる
  →仕事は「求める相手が求めることをするもの」自分のやりたいところまでこだわると納期に間に合わなかったり、互いに不満が残ったりする

・無理なことに挑戦してしまう
  →できること・得意なことで勝負するように心がける(対人関係の苦手さを克服しようと営業職を選んだり無理な設定をしていた)



以下レジュメより
☆自ら挑戦し、体験から覚えていった
☆自分の特性を理解し、適性を見つけることが大切
☆一発逆転ではなく、実績を積み上げる大切さ
 
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[656] りんりん 06/30(日) 13:52
  D安定就労に耐えうる「ある程度、確固たる自分」を見つけるために

「ある程度、」とつけるのは「確固たる」のレベルが過剰すぎてはいけないから、あえてつけているそうです。


*スモールステップの成功体験の積み上げ→これまで積み上げた自己否定感を新しい経験で自身に積みなおす

*何よりも本人の納得が一番大切→体験からしか学べない特性ではあるが、色々なことに挑戦してみて納得して適性をみつけていく

*(レジュメ不鮮明)→自分チューニングのやり直し

↓↓↓
自己認識・他者認識・社会認識が改まる中で、見えてくる→自分は「これでいいんだ」と思える自分造り


∴「人は、他者とのかかわりからしか自分を見つめなおし、見つけることは出来ない」

∴「他者という『鏡』を通して自分を見つめなおす」

∴「発達障害者にこそ、障害に理解があり、受容・共感的なかかわりが欠かせない!」


「自分造り」のやり直しをしようにも、自分は自分で作れない。相手からの反応で作っているもの。成人当事者は否定的な反応ばかり受けてきたので、自然に自信をつけるのは困難、SSTや就労のコツを教える前にまずは「肯定的な鏡(受容的・肯定的な反応を返す、人工的な環境)」を用意し、新しい土台となる「自分造り」が必要

 
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[657] りんりん 06/30(日) 14:00
  E発達障がい児をめぐって、支援を求める保護者側の困り/先生側の困り/双方の問題解決が難しい要因・・・


・細かいつまづきの元への対処法等の情報が乏しい(当事者/保護者のブログなどで知る、などくらいしかない)

・問題行動の背景が定型発達と違うので、表面上の対処をしても誤ったものになりやすい

・本人が自分の困りや理由を表現することがそもそも苦手

・医学会(専門家)でも統一的な見解がまだない

・定型発達に効果のある対処法では発達障がい児の心を壊してしまいやすい

↓Fへ
 
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[658] りんりん 06/30(日) 14:25
  F講師の考える、発達障がいの支援を難しくしてしまう・身近な関係をことごとく壊してしまう「しかけ」


よくある「三つ組の特性」が示しているのは、見かけ(表出している行動)を分類しているだけに過ぎない

  【三つ組の特性】
    ・コミュニケーションの障がい
    ・社会性の障がい
    ・想像性の障がい

これだけでは困難さを全て説明することはできていないので、理解や支援が不十分になってしまう


集団生活の場面での困りごと
1)対人関係
2)社会性
3)こだわり行動
4)不器用さ
5)行動特性(気が散りやすい、自分のことをうまく説明できない、思い込みが強いetc)
6)感覚過敏・視知覚
7)多動・落ち着きのなさ
8)クラス行動

この中で「三つ組の特性」で説明できるのは1)〜3)くらい。
見える問題行動を分類するのでなく、支援を前提として発達障がいを捉えるなら、別の模式図が必要、と結論。

----------(レジュメの模式図二種類を無理やり統合して文章化してみました。乱暴ですみません)--------------
【表面】 行動として、コミュニケーションや社会性の障がい・こだわり行動・その他の問題行動が表出している:三つ組

【内面A】・人との親和性、気持ちの共有の困難:共感的態度の乏しさ
     ・情報収集の困難&認知上の問題:
     ・状況把握の困難:自己と他者の区別の曖昧さ→性格・人格の否定を招きやすい
     ・脳内の処理能力からくる時間差
     ・感覚過敏&鈍麻
     ○創造性と抽象概念理解の傷がい
     ○ゼロ百思考、過集中傾向、シングルタスク、短期記憶の苦手、不器用さ、フラッシュバック

【内面@】創造性の困難(Aの根幹にある重大な特性):自閉的で頑なな元来のココロ/本人にも動かせない芯のようなもの


◆三つ組で表現できない問題のうち比較的見えやすいもの

*人からの刺激に感受性が低い
*人への反応に乏しい
*認知の欠け(情報収集の問題)
*記憶が断片的なことも少なくない
*物事の因果関係を理解しきれない
*状況に存在する意味を理解できにくい(場の空気から浮きやすい)
*自分の感情や体調に気づくのに時間がかかってしまう



◆三つ組で表現できない問題のうち比較的見えにくいもの
*感覚過敏あるいは鈍麻
*立体認知や図形認知の困難(人の顔を覚えられないケース/グラフが苦手だったり)・・・人間関係を読めないことも?
*細部に囚われがちな認知特徴
*物事の一部に意識が集中して全体の状況がつかめない(思考や気持ちの切り替えの困難さが原因、思い込みの強さや頑固さと誤解を受けがち)
*非言語的理解の苦手(概念や抽象的理解の困難)
*シングルタスクや短期記憶苦手の問題(電話メモが取れないなど、ワーキングメモリ)
*不器用で運動や細かい作業が苦手(感覚統合などの問題の場合も)
*ゼロ百思考(極端な判断に陥りがち・・少なくない人がこの傾向が強いと思われる。行動を支配している)
*過集中を起こして、注意をシフト(切り替え)していくのが難しい
*得意なこと、苦手なことの差が極端(サボっていると誤解されがち)
*突然過去の嫌な体験を鮮明に思い出す(フラッシュバック≠PTSD)
 
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[659] りんりん 06/30(日) 14:28
  Gここは飛ばされましたが、広汎性発達障がい、ADHD、LDの概念図、またADHDから広汎性発達障がいに診断名が変わるわけ、などの説明がレジュメに載っています。
 
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[660] りんりん 06/30(日) 14:28
  H独特の知覚の世界

三次元空間の認知障がい例:パースラインのある図とない図の例示。奥行きを捉えにくいことがある
字をマスの中にうまく収められない(縦横のバランスが分からない)宿題に時間がかかりすぎてしまう
注意選択が働かないので見えすぎて/聞こえすぎて→必要なものが見えない/聞こえない
細部に囚われがちな傾向(木を見て森を見ず、葉の葉脈や虫食いの穴を見て、森を見ず):定型発達者は葉脈が見えても「葉っぱ」と認識したら意識は外れて行き、ざ〜っと視覚情報の全体を精査すれば、そのことが持つ意味を無意識に理解していく

 
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[661] りんりん 06/30(日) 14:29
  I(Hに関連したワーク)

ある写真を裏返しに配布し、合図でひっくり返して15秒見、それで得た情報を裏面に「簡潔に書く」

定型発達者の例vs発達障がい者の例(部分しか見えず全体が取られてないか、非常に長い時間をかけて努力して緻密に言語化するか)

∴認知に時間がかかる
 
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[662] りんりん 06/30(日) 14:29
  J
 
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[663] りんりん 06/30(日) 14:29
  J(no.662は削除キー設定ミスったので、空欄ですみません)
ビジョントレーニングの紹介

こころぴあでは7月に米国オプトメトリストの北出先生を招いた、ビジョントレーニングを企画しています。
7月13日 親/支援者への説明 
7月20日&10月26日 一斉スクリーニング検査 7月にのびしろを測定し、家庭で三ヶ月訓練したのち、10月に効果を評価するそうです
8月24日&9月21日 視知覚トレーニング教室  遊び感覚で楽しいそうです

詳しくは下記のURLへ(チラシの配付もありました)
http://cocopv.jpn.org/v-tore.html

北出先生は以前にのびのびキッズもお招きしたそうです


K学校に配慮をお願いするする際、説明が難しいので参考になるパンフレットをこころぴあで作製されています。

会場でも500円で譲っていただけました。
 
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[664] りんりん 06/30(日) 14:30
  Lまとめ

三つ組の障がいでは理解できないものがある

支援者に必要な視点は「同じものをみていても、他人が知覚している世界は全く違うこともある」ということ
当事者(こども)は自分が見ている世界と、周囲が見ている世界との違いを分からず混乱し不安を生じ生活に大きな影響を与える

支援者(大人)は@彼らの感じ方を理解し・考え方を受け入れ、行動言動にともに寄り添い共感すること
        A定型発達の子どもとの間に入り、通訳者になり、両者の関係を取り持つ役割を担うこと
 
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[665] りんりん 06/30(日) 14:30
  M実際に会って感じた成人当事者の皆さんは本で読んだイメージと異なっていた(@の図に戻る)
悪い特性よりもむしろ良い特性や努力して獲得したよい面もたくさん感じられた
「発達障がい特性の二つの顔」



精神的に不安定な状態や、信頼感・安心感のない状況では混乱していて悪い特性が出やすくなる
↓↓
精神的な安定がカギ!


発達障がい児も想像性の障害と状況把握の苦手から日常的な不安心理(知らずに怒らせるんじゃないか、自分は何かおかしなことをしているのでは、自分は周囲からどう思われているのか)にさらされて壁を作っていくので、周囲の大人の温かな見守りでユニークな個性に豊かな未来(へ近づけることが可能)

関わりの例
・大丈夫だ!と落ち着けるような関わり
・この人だけは自分のことを判ってくれるという存在
・精神的な安定が特性を和らげる
・「あなたはかけがえのない存在!」、と伝える
・「失敗する自分でもいいんだ」という安心感

 
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[666] りんりん 06/30(日) 14:32
  質疑応答(意見交換)タイム
1)状況判断のできにくさへの対応
  Q:自分の子はまさに状況判断に困難がありますが、学校へは伝えたほうがよいでしょうか(どう伝えたらよいでしょうか)

  A:できるだけ先に伝えたほうがよいと思います。先入観から来る誤解を避けるため、予備知識として先生の耳に入れておくほうがよいでしょう。例えば、グループでトラブル(イタズラ)をしている時、先生が来たら関係ない子で定型発達の子なら状況を判断してさっとその場を離れることができるけれど、逃げずにへらへらしていたことで、一緒にしかられてしまったことがあった。先に先生に予備知識があれば、無関係かどうか周りの子に確認してもらうこともできます。


2)発達障がいを受容して努力する人vs言い訳にする人
  Q:発達障がいを努力して克服しようとする成人当事者もいると思いますが、それを言い訳にしてしまう人はいますか?

  A:成人当事者の方を傷つける可能性や誤解をおそれず言えば、そういう方も実際少なくありません。深刻な成人発達障がい者の問題であると思います。自己否定の積み上げの強い人ほど依存性も強いように思います。
努力する人・できる人から感じる、将来ある子ども達へのかかわり方のカギは「やればできる」という自己効力感を高めること。初めてのことに挑戦させる、失敗を恐れずたくさん挑戦しその中で成功体験を積ませること、5歳〜8歳から初めて10歳くらいまでの間に自己効力感があるかないかで将来が随分変わってくると思います。親がその役割をするのが難しければ第三者でもいいので、本人を認める存在があるとよいと思います。


3)永遠の支援者としての親の関わりのコツ

  Q1:周囲の理解や配慮や支援が充分整いすぎて、問題行動が収まっている時に、親としてはもう一歩掘り下げて次の可能性を探ってやりたい(苦手のケアをしてやりたい)と学校に思ったりしますが、「もう問題ないし、これで充分ですよ」という対応もあります。学校での集団行動でトラブルがないからもう問題はない、という対応で終わらせず、せっかくならと歯がゆく思うこともありますが、いかがでしょうか。

  Q2:私の子どもの場合は、すでに進路の関係でWISCなども読解できるので、自分の得手不得手も理解しているし、「苦手だからやらない」と決めてかかっているところもあります。親としてもう少し頑張ってもいいのではないかと思う面もあります。

  A:私が関わった成人当事者さんの多くは「(問題を起こさない状況に周囲が満足する、苦手は苦手として本人が放置するような状況)それじゃダメなんですか?」という返事をするのではないかと思います。一方でもうちょっと頑張れるんじゃ?という親心もわかります。肯定的な反応を「鏡」のように返すことが必要と講演で話した一方で、親子関係は一番身近で間違えると「依存」を招きやすいので、ある程度の「突き放し」(課題を与えるなど)のせめぎあいが必要と思います。「あなたの味方だよ」というメッセージを送り続ける一方で、なんでも「いいよ、いいよ、それでいいよ」と言いすぎることのないようにバランスが大切です。理想的な鏡になろうにもそんな完璧な人間(親)はいないので、親もケアが必要だし、のびのびキッズ(やこころぴあ)などのつながりなどが必要であると思います。
 
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[667] りんりん 06/30(日) 14:36
  (個人の感想)
三時間の講演、うなづいたり、涙ぐんだりしながら聞いていました。
新田先生の話の背景に会ったことのない、ご家族、たくさんの成人当事者さん、保護者の皆さんの姿が見えました。
みんな頑張ってるんだ、と力強く思えました。

最初の五分遅れていったので、新田先生のプロフィールを聞き漏らしてしまったのですが、講演終了後振り返りながら、この方はもともと成人当事者さんの支援をすることを職業としているのではなく、お子さんのことをきっかけに、お子さんの支援の参考にするために精力的に「発達障がい」を独習してこられた方なのかな、そうだとしたらこれほど深い理解と分析を一保護者ができるものだろうか、と驚きと尊敬の気持ちがふつふつと湧いてきています。

講演の案内文を見返しても「成人の当事者の現在抱えている困難を知ることで、自分の子育てのヒントを得る」とありましたが、100人を超えると言う関わりを積み上げられたことにびっくりしました。

カウンセラーの資格も取得され、発達障害者支援団体の代表として色々な行事も運営されていて、並々ならぬ行動力・精神力だと思います。たとえ子どものために、家族のためにと思ってもここまで掘り下げられるお父さんは少ないのではないでしょうか。たくさんの方とのつながりを大切にして積み上げてこられたのだろうと想像しています。

タイトルから将来の息子の就職の参考になるかと参加しましたが、今日からすぐに役立つ情報がたくさんありました。
育児にだけでなく、自分自身にも役立ちそうです。(パート先やPTA活動でのゼロ百思考とか自滅傾向とか(^^;)

確かに私も三つ組だけでは発達障害は説明しきれない、と以前から不足に思っていました。新田さんの上のお子さんと同い年の私の子どもが小二の三学期にPDD-NOSと診断を地元の児童相談所の医師から受けたとき「三つ組」だけ説明されて、「後のフォローは親が勝手にやんなさい」とまるで三つ組で全て説明できるかのようにごまかされて放り出されてしまいました。児童相談所から小児科・児童精神科へ行くなとも釘を刺されていたので、なんとか三つ組で子どもの困りを説明し、理解をし、支援を手探りするのに一年間必死でした。
三つ組だけでは現しきれない、内側の問題をもっと分かってやれてたら、もっと本人の困りに寄り添えてやったのに、見えてくる問題行動を分類仕訳するだけしかなかった当時の自分の無知さが悔やまれますが、今回の講演にたくさんの気づきを得られて参加してよかったと思いました。(結局息子は二年後の小四の三学期に安原先生によりLDの強い、ADHD(不注意優先型)と診断が変わりました)診断名がなんであれ、見えている問題が成長に伴って移っていくにしろ、内面に持っているものをきっちり探り当ててやることができたら、もう少し大きくなったとき本人に示してやることができたら、「成人当事者」になる前に息子も自分との付き合い方に参考にしていくのではないかと思います。

チュルさん、今回の企画、それとレポートへのエール(no.654)ありがとうございました。大体仕上がったので、また誤字脱字、認識間違いなどお気づきになった点があったら可能な限り再編集しますので教えてください。
banjinさん、皆さん、いつもレポートの機会をもらってありがとうございます。この作業、学習内容の見直しになるので、大変助かります。簡潔でなく、いたらないところもありますが、よろしくお願いします。皆さんの気づきや感想もよかったら知りたいです。


※レジュメを参考に「障害」を「障がい」と直したりもしましたが、混ざっていたこともあり、私も文中統一できていませんが、ご了承ください。
 
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[671] りんりん 07/02(火) 21:45
  【余談】

笑い話です。定例会が終わって、エレベーターに乗るとき、全員は乗れないので、3人で残りました。エレベーターが4階に上がってくるのを待ちながら、「前に誰もエレベーターが締まってから1階を押してないことがあってんで、もうさすがAD/HDの親の会やろぉ?」と先輩に聞き、笑っていました。

そして戻ってきたエレベーターに乗り込んで・・・保育をしてくださったお二人がロビーにいらっしゃったので、手招きして「乗りませんかぁ?」と乗っていただいて・・・扉が閉まり・・・・


動きませんでした。


今聞いて笑ったばっかりだったのに「1階」を押していませんでした。


先に下りて下で待ってくださってた皆様申し訳ありません、エレベーターに乗れそうな人を見つけて誘うまではできるんですが、1階行きボタンを押すのは抜ける、気が利くのか抜けてるのか、そんな毎日です(^^;
 
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