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[813] | 11月事例検討会報告 | 宮本 11/14(金) 18:10 |
11月事例検討会報告 事例の主訴は、「やらされ感があると、指示に従いたくないし、意欲的に活動しない。みんなに合わせたり、用事に合わせて行動をコントロールすることへの動着付けがかなり薄い。自分のペースややりたいことを優先。板書や漢字、計算などの作業は取り掛かるまで時間がかかる。特に算数の計算は苦手感が強く、数の概念がつきにくい。学校でも家庭でも同じような状態が見られる。」 一方、得意なことや好きな活動などは、 「博識で年齢の割に言語表現力が驚くほど豊かで、学校でも他の児童に難しいことをわかりやすく伝えるときがある。本が好きで読みふけると過集中。生活の日々のルーティンが回らない」 また、学校では物知りな友達同士でおしゃべりが盛ん。特に友人関係でのトラブルは今のところない。 というような状態像です。今は小学校1年生の男の子です。 検査結果からは、言語・非言語ともに全体的に高い数値が出ていますが凸凹が激しすぎ、流動性知能・非言語性流動性知能・言語性流動性知能の解釈はできず、能力は高いのですが、いつでもその力を発揮できるとは限らないようです。 ただ、長期記憶は抜群の高さで安定しており、語の知識が非常に高いことにもつながり、博識で本が大好きな事例児童の状態像と合致しています。一方、短期記憶は平均の上域ですが、個人内差でみると、長期記憶に比べて稀に低いため、機械的な記憶は苦手なことがうかがえ上記の苦手な事に表れているとおりです。 平均よりも非常に高い能力を持ち上ながら、個人内差では稀に低い算数に苦手感を強く持ち、自分はダメだと思い込み、自尊感情が低くなっているということでした。 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::: 他、詳しい情報は控えますが、安原ドクターからは、学習障害・注意集中障害の強さを指摘され、投薬の効果と投薬しない場合の脳のリスクをお話いただきました。 つまり、投薬した方が脳の発達は促進され、注意集中障害は改善すると明言されました。(ただし、投薬が効かない場合もあるということですが) 特に食べるのに時間がかかるのは注意集中障害の表れだそうで、食べているときも色々考えているのだろう、ファンタジーに漂っているのだ。本の虫だし、文豪になれるかもしれないのだ。」と。 こういうとき、さすが安原ドクター!!!と、拍手したくなります。 また同年齢の子供たちのように生活面や学習面できっちりできるように躾けようと 周囲が頑張れば頑張るほど、この子は破たんする!と、ばっさりアドバイス。 たとえば、算数の問題を6問したら休憩、達成感を持てばドーパミンがでる。たくさんさせる必要はないのだ、と。 伊丹先生からは、 ・現在、友達もいるが、コミュニケーション障害が疑われる。 ・頭ごなしな言い方はやめる。 ・問題行動ではなく、問題が起こっている文脈を変える。 ・試し行動には毅然と叱る。ただし、肯定的な言い方にする。 例:「急ぎます」「着替えます」「座ります」 出来たら褒める。 ・予防対応してゆく。 ・宿題は少ない方がよい。無くしてはいけない。この子だけ特別扱いすることはこの子が傷つく。できればクラスメートたちも宿題は易しいものから段階を追えるように複数の課題を用意して子供たちに選ばすのがベター。とアドバイスがあり、 最後に、同じようなタイプのお子さんの成功事例を示され、それは子供が変わったのではなく、大人が変わったからだ。こんなにきつい凸凹の子は、対応を変えると素晴らしく伸びる可能性を秘めた子供たちだ。と締めくくられました。 今回も、コメントしていただく時間が少ないにも関わらず、両先生には的確なコメントをいただき、言霊の強さを感じました。感謝いたします。 また、事例児童が在籍する小学校の先生方が6人も来てくださいました。 本当にありがたいことです。 来月、12月も事例が出そうです。 |
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