[4] 創作講談『フーテンの勝っつあんの憲法9条の辻講釈』―鼻唄歌いながら登場!! |
- 寅 - 2009年04月16日 (木) 15時50分
『フーテンの勝っつあんの憲法9条の辻講釈』―鼻唄歌いながら登場!!
私、生まれも育ちも東京、葛飾、柴又です。姓は車、名は寅次郎の、舎弟、フーテンの勝っつあんと申します。今日お集まりの皆様方、以後お見知りおきの程よろしくお願いいたします。 さあてお立ち会い、そして御用とお急ぎでない方は、耳の穴をカッポリ開けてよーく聞いて頂戴。いやあ〜、大変な世の中になりましたねえー。ついこの間までは世界第二位の経済大国、国民の皆さんは皆中流意識。それがどうお?バブルはちけて格差社会へ真っさかさま。お金をお持ちの方々は、株の売買、先物買いの投資で博打が大流行、挙げ句はリーマンブラザーズの破綻で世の中むっちゃくちゃ、そりゃあいかんわ!! しゃにむに外需一辺倒すぎたねえ。お陰で大不況!「うりんこさんは大丈夫かね。」 麻生さん、100年に一度の不景気とおっしゃった。・・・む?!あの第2次世界大戦の原因になった世界大恐慌よ! ん、確かに100年前あった。この不景気が長く続くと・・・いけね、二度と戦争はやっちゃあいけねえ。あの後、日本の辿った道はあの忌まわしい戦争!! 「いずれが先に手を出したか、チャンチャリーンと切り結ぶ。虚と見せては実と化わり、実と見せては虚と化わる。まこと変化の早業は、水に映れる月影の波のうねうねうねるに似たり。二匹連れたる唐獅子がボタンに狂う風情を現し、集散離合と手をくだき、おとらじ負けじと火花を散らし、六十余合と戦ったり!」 いやあ、本当に酷かった。街はいたる所、焼け野原・・・まるで生き地獄だ、特に広島や長崎のピカドンは。―トヨタさあん、いままでガッポリ儲けた分、少しまわしてよお。政府の旦那方よお、内需拡大頼むよ、効き目のあるやつ! おっといつまでも泣きごと言ってたんじゃだめだ。皆さんここはふんばり所、「カラスカーと夜が明けて人間コケコッコーで目を覚ます。よーく目ん玉カッ開いて見ていかなくちゃあいけねえよ。 でも有り難いじゃあねえか、今は民主主義のご時世だ。それに、戦争はしない、そのための軍隊は持たない9条という強えー味方があったのだ。よーく押さえて欲しいね。 それに「主権在民」よ、知ってるこの本当の意味、昔は誰かさんが偉かったが、今は国民皆さん、お一人お一人が偉いのよ。憲法変えたいと言ってもいいが、まずは憲法は皆守らなくっちゃあいけねえ。特に国、国会の皆さんだ。ところが、戦争を知らない若い国会の議員さんに憲法を変えたい人が多いねえ!こんな人は、国民の権利より、国家・国益を上に置くから始末が悪いやあ。「自衛隊の行く所は戦場ではない」とムチャクチャな言い方をして自衛隊をイラクの戦場に送っちまった。そして今回のソマリアもだあ。 自衛隊さんご苦労さま。でもよお、自衛隊の皆さんも一人の国民よ。国益ということで、なぜ国民の命を晒すのよ。「主権在民」無視かよ。「一富士、二鷹、三なすび、トラを踏まえて、ワー藤内!!だからみんなも声高く叫ぼうよ!こんな時節だから、憲法・9条守ろうよ!! 世の中、平和が一番。みなさーんあたしについて来な!世の中まーるく納まるよ。 ―フーテンの勝っつあん、深々礼をして、鼻唄歌いながらさる。終わり。
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