|
|
日産がルノーのカルロスゴーンに業績回復させてもらったのは事実であるが恩人かというと複雑な感情もある。工場閉鎖や2万人のリストラ等々わかっていても日本人社長では人情がらみの岩盤規制を打破できないから外圧に頼ったということである。当たり前のことを当然に行ったから有能であるとも評価できるが業績が上回る日産がルノーに支配される関係を更に強化しようというのは、当然に軋轢が生じるもんよ。日産の経営陣がクーデターで検察にゴーンを売り渡した手段は姑息とは思うが中小企業の社長並みに公私混同で会社を私物化しておるとしたら尋常な手段ではゴーンの不正を暴けないだろう。
逮捕されるほどの罪かとも言えるが法的には逃走や証拠隠滅の蓋然性があれば軽い交通事故でも逮捕できるんだろう。日本の検察が恥をかくとも言うが確かに過去には厚生省がらみの事件で大阪地検がフロッピーを改竄したこともあったが、古くは東条英機首相の指示で政敵の中野正剛を逮捕したが検察が逮捕理由ないと釈放して検事総長が左遷されたこともあるゴーンのような大物だから富裕層は逮捕されないというフランスのような特権は日本にはない。
ただ、中国のような山賊集団や韓国のような衆愚社会と違ってフランスは、カナダで逮捕されたファーウェイの副社長のように報復で中国政府が在中カナダ人を拘束して人質交換にしようとするようなことは在仏日本人にはしなかったということである。
企業トップの報酬が安いか高いかについては比較しても日本では当然に安くなる。なにしろ、世界の億万長者ベスト50人にも経済大国である日本人はランキングに入らないのだから、そーいう日本社会の雰囲気を無視できずゴーンも妥協したのが所得隠しだろうし報酬が少ないと思っているから会社を私的に運用したのかも知れん。第二次大戦後のニュルンベルク裁判ではナチスドイツ戦犯の罪を問うのに不正な横領による蓄財で罪を問うだけでも苦労がなかったが東京裁判ではA級戦犯も不正蓄財もなくやむなく事後法で裁くことになったほどである。世界では金持ちは、いい人だが日本では清貧が美徳とされて金持ちは悪人になる。外国でいう施しや憐みは宗教や啓蒙主義など唱える必要もないくらい日本では自然に行われてきた行為。 |
| |
名前:舐小路実麿 / 自宅にて / 私信 / HP
2018年12月29日 (土) 12時40分
|
|