[ No.178 ]
乳幼児軽症喘息
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2010年02月04日 (木) 09時14分 |
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ABBOTラインカンファレンスで東京慈恵会医科大学小児科、勝沼俊雄先生のご講演を拝聴しました。
乳幼児の喘息は診療が難しいということで、ポイントを。
@鑑別診断の多様性 ゼーゼーする病気は急性、反復性を含め様々ということ。その中で喘息を診断していくことは難しいしし、喘息以外の病気も見極めなければならない難しさ。例えばGERDなど。 A予後 キーワードは「気道慢性炎症」「リモデリング」。体力がついたり、大人になれば治るは間違い! B喘息とRADは鑑別不能 喘息診断インデックス(API) 大項目 親の喘息・アトピー性皮膚炎 小項目 アレルギー性鼻炎・感冒時以外の喘鳴・好酸球増多(4%) 喘鳴を繰り返す3歳以下のお子さんで・・・ 大項目1個又は小項目2個あると76%の確立で喘息。 喘鳴1度でも同様に59%の確立で喘息。
小児科医はこのエビデンスを基に親御さんにお子さんが喘息の可能性があることを伝え、早期に治療を始めるべきと。
また、薬物の必要性を最小化し、予後を期待する為には生活環境対策が重要。 具体的に言うと、普段使用している布団の掃除、普通の掃除機で50cm当たりを10秒以上かけて往復吸引、これを週に1回以上。これを、やる、やらない、で大きく差がでるようです。
まとめ 1、喘鳴の鑑別診断を適正に。 2、予後を考えれば早期介入すべき。 3、乳幼児期に喘息とRADに見極めは無理。 4、乳幼児喘息の診断にはAPIの活用 5、第1選択薬はLT受容体拮抗剤か。 6、既存薬の新たな活用も模索中。 7、環境指導も十分に行いましょう。 |
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