[ No.204 ]
小児呼吸器感染症診療ガイドライン2011@アボットジャパン・ラインカンファ
投稿者:
2011年07月23日 (土) 13時50分 |
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7月22日(木)、みやのこどもクリニックで行われたアボットジャパン・ラインカンファレンスに参加。 小児呼吸器感染症診療ガイドライン2011、改訂のポイントとマクロライドの位置づけと題して、川崎医科大学小児科学主任教授尾内一信先生のご講演でした。
昨年はマイコプラズマ感染症にクラリスロマイシンが効かない患者さんがたくさんいらっしゃいました。 やはり、マクロライドの耐性化が進んでいるようです。 最近でもやはりクラリスロマイシン無効例のマイコプラズマ感染症の方がいらっしゃいました。 それほど流行はしていないのが幸いですが、今後のマイコプラズマ感染症には注意しなければと思います。 マクロライド無効例でも、ミノサイクリンやトスフロキサシンが有効だそうです。 現に、ミノサイクリンを処方された症例では著効例も見受けられます。 それでも、小さいお子さんへのミノサイクリン処方は、副作用である歯牙の着色が処方医の選択を迷わせているんでしょう。
ミノマイシンの添付文書に次のような一文が。
小児等への投与 他の薬剤が使用できないか、無効の場合にのみ適用を考慮すること。 [小児(特に歯牙形成期にある8歳未満の小児)に投与した場合、歯牙の着色・エナメル質形成不全、また、一過性の骨発育不全を起こすことがある。]
それでも、病状の長期化や入院の考慮を念頭に置いたとき、どっちがいいのかが難しい判断だと思います。
抗生物質と病原菌はいつまでたってもイタチゴッコ。 新しく登場する抗生剤は大事に処方して欲しいものです。 |
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[ No.205 ]
ミノサイクリンの投与期間
投稿者: セイワ薬局
2011年08月10日 (水) 15時29分 |
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8月6日、慶応義塾大学薬学部の講演会に参加してきました。
「抗菌薬投与法のバックグラウンドと留意点」
という演題で東京慈恵医科大学感染制御部教授の堀誠治先生、
「小児感染症における抗菌薬の選択について」
という演題で慶応義塾大学医学部感染制御センター教授の岩田敏先生のご講演でした。
外来診療におけるミノサイクリン内服の期間を岩田先生にご質問させていただきました。 やはり副作用がご心配ということで5〜7日間というご回答をいただきました。 岩田先生のご講演では、12歳女児もマクロライド耐性のマイコプラズマ肺炎にミノサイクリンの注射を4日間、ミノサイクリンの内服を4日間で著効例をご紹介いただきました。 |
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