[ No.208 ]
皮膚科処方@薬剤師地区研修会
投稿者:
2011年09月19日 (月) 22時13分 |
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9月10日(土)薬剤師会地区研修会に参加してきました。 東京臨海病院皮膚科部長、阿部澄乃先生のご講演がありました。 いつものようにポイントを箇条書きにします。 知っていたようで知らなかったこともちらほらと。
@strongestに分類されるデルモベートは最強のステロイドに位置し、strongestの中でもダントツに強く、使用には十分に注意する薬剤。
Aステロイド外用剤による色素沈着は起こらないというのが皮膚科学会での常識。治癒の過程で赤い→黒い→正常色となる治癒過程の一端と考えられるという説。ただし、処方される機会の多いリンデロンVGは、時に色素沈着が見られるようだが、その原因は含有するゲンタシンによるものではという説。
B薬疹は2週間くらい前までさかのぼって考えること。また、過去に使用歴があってそのときに問題がなくても起きることがあるということ。
Cディフェリンゲルは乾燥肌を起こしやすいので化粧水などで保湿のケアを。
Dにきび治療に使用される抗生剤は、ミノマイシン、ビブラマイシン、ルリッド。長期処方されるケースは多いが、基本的には症状が良くなるまでの内服でよいとのこと。再発憎悪時には早めに再内服。
Eカンジダにはニゾラール、糸状菌にはラミシール。
F乾癬、赤くなったり白く分厚い皮膚に。残念ながら、治癒の難しい疾患のため病気と上手にお付き合いをすることが大事。コントロールは可能。治療の一例として、ステロイドとVD3の塗布薬を用いるが、軽快まで約一ヶ月を要するのでその期間、患者さんが我慢できるかがポイント。信頼関係が形成されていない場合にはステロイドとVD3を混和して処方。その他、レチノイド、サイクロスポリン、メソトレキセート、レミケード療法。
G黄色ブドウ球菌によるとびひ治療に処方されるソルベース+ヒビテンは患部を乾かすために処方。
Hモーラステープは絶対に露光部に貼らない。4週間以上前に貼付した例でも光線過敏症が発症する。発症するとその治療にはステロイド塗布だけでは済まず、内服、し かも短期間での治癒が見込まれないため注意が必要とのこと。
阿部先生は上記AとHだけは覚えて帰ってほしいとおしゃっていました。投薬時、使わせていただきます。 |
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