[ No.224 ]
メンタルの薬@薬剤師会
投稿者:
2012年07月18日 (水) 23時35分 |
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平成24年7月18日(水)
江戸川区薬剤師会研修会 江戸川区鹿骨にある村上病院の村上健院長のご講演を拝聴してきました。 演題は‘メンタルクリニックにて処方する薬剤全般について’
大きく3つに分けてお話しいただきました。 @ 気分障害 A 双極性障害 B 新しい抗うつ剤とその副作用 C 抗うつ剤の使い分け 順番は前後するかもしれませんが、今回もポイントを列挙します。
* 双極性障害、うつ病、統合失調症、?は認知症になるリスクが高くなる。 * 日本うつ病学会治療ガイドライン双極性障害2011が出ている。抗うつ剤の使い方が大きく変わっている、というより、抗うつ剤の使用が推奨されていない。(調べなおしてみます。) * リスパダール内用液はイライラに効く。 * ルーランは不安、うつに効き、副作用も少ない。 * ジプレキサは他剤無効例(双極性障害)に効くことが多い。肥満傾向がある。高血糖に注意。 * セロクエルは覚せい剤中毒患者のイライラ、レビー小体型認知症の精神症状に少量で有効。体重は増加。 * エビリファイは極少量でうつに有効。半減期が60時間と長い。隔日投与の例も多い。抗躁薬としては高用量で他剤併用で使用。 * ハロペリドールは躁に確実に効くが、錐体外路障害に注意。 * インヴェガはリスパダールの代謝産物であるが、リスパダールとは効き方が異なる。徐放錠は排便時にそのまま排出されるほど硬い。高プロラクチン血症や心電図異常に注意。 * ラミクタールはゆっくりと増量。薬疹に注意。[ No.219 ]を参照、再確認ですね。 * レクサプロは効いているか効いていないかよくわからない薬。中止してやっと効果が実感できる薬。メランコリーに著効。QT延長、徐脈に注意。(薬局ではむくみなどで確認を。) * リフレックスは、抗うつ剤の中では一番躁転しにくい。眠気、口渇の副作用。 * サインバルタは躁転に注意。副作用で頭痛も。 * パキシルは離脱症状を避けるためできるだけゆっくりと減量していく。2.5mgずつ、140日程度かけて減量していく。
それぞれの精神科医の考え方によって処方意図も違うとはおっしゃっていましたが、わかりやすいお話でした。 比較的新しい抗うつ薬の‘手応え’をうかがえたことは大きな収穫でした。 GLはできても、臨床の場ではなかなか台本通りにはいかないという点も印象的でした。 他の疾患のGLとはちょっと(ちょっとじゃない?)違いますね。 |
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