[ No.240 ]
第14回東日本ターナー講演会
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2013年04月16日 (火) 09時47分 |
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平成24年4月13日、今年もアルカディア市ヶ谷(私学会館)で開催されました第14回ターナー講演会に参加してきました。 昨年まで関東甲信越ターナー講演会でしたが地域が広がって講演会名が変わりました。 演題と講演内容をメモ程度ですが。
「第8回国際ターナー・カンファレンスを終えて」 大阪市立大学医学部 小児科 藤田敬之助先生 * ホルモン補充療法は12〜14歳で開始を考慮。 6〜12ヶ月で増量を検討。プレマリンを0.1錠から開始し、2錠程度まで増量していくことが多い。貼付剤も1/8枚から開始。(来年はココがテーマのひとつに)
「ターナー症候群の成人身長」 たなか成長クリニック 田中敏章先生 * TS女性は一般女性より20p低いが、GHによって7〜8p伸ばせる。 * 少量エストロゲンは骨成熟を促進しない。 * 自然思春期があると伸長しない。 * TSにおいて自然月経発来率はGH治療、GH投与量の有無にかかわらず15〜20%。 * 自然月経発来しても多くの症例でエストロゲン補充が必要になるので、正確な性腺機能評価は難しい。
「日本の成人ターナー女性の現状」 羽二生クリニック 羽二生邦彦先生 * TS女性が考慮しなければならない疾患には以下のようなもの。BMI・肥満、DM、HT、脂質異常症、肝機能異常症、慢性甲状腺炎、骨粗鬆症など。 * 日本人のTS女性の染色体異常の特徴について。
パネルディスカッションは「本人への説明について、再び」というテーマでわかばの会大森知子さんのご発表。 * 告知という言葉は説明に置き換えて。 * 本人への説明はいつ行ったかという点についてのアンケート報告。 * 説明ポイントは、@低身長の治療のためのGH開始について、A月経、ホルモン補充について、B不妊についての3ポイント。 * 説明は、母親が一番多く、次いで医師、母親と医師など。 * 患者さん本人の多くは大きく(おとなにという意)なってみると、説明を受ける時期がもっと早ければよかったと考えておられる。 * 説明をした側(親)と説明を受けた側(患者本人)では、説明を受けたと認識した時期に差異があった。このことは、親が初めて本人に説明をしたと記憶している時期と、本人が説明を理解した時期とがずれている、本人が説明を理解するためには単回の説明では伝わらないため、複数回、本人が理解できるまで繰り返していくことが大事である。
本会は、医療従事者、患者さん、患者さんご家族を含めての講演会。医師も小児科だけでなく、産婦人科、整形外科、精神科等ターナー女性に関する診療科の医師も参加されます。 今回の講演会でも患者さんの意見を直接お伺いできましたが、ほんとうにこの講演会はほかにはない貴重な講演会だと感じました。 昨年の開催日の市ケ谷はお花見の人でいっぱいでしたが、今年は散ってしまっていました。 来年の開催日も4月第3土曜日のようなのでお花見は難しいです。 残念。 |
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