[ No.245 ]
ロゼレムの講演会
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2014年02月09日 (日) 17時33分 |
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平成26年2月4日(火)19:00〜20:30 タワーホール船堀 4階 403号室
〜自然な眠りを考える〜
武田薬品工業株式会社主催の勉強会に参加。 早稲田大学スポーツ科学学術院内田直先生のご講演。 演題は「睡眠障害の薬物治療」
* まずは睡眠衛生教育。健常人のsleep profileを見ると、若い人では入眠後深い眠り(ノンレム催眠)に入り、浅い眠り(レム催眠)との周期をもちながら睡眠を継続するが、加齢ともにその周期もはっきりしなくなっていく。睡眠の‘老化’は40歳代で始まる!ということを理解し、健常人の正常な眠りのパターンを理解したうえで自分の眠りを評価し是正していくことが大事。
* 快適な睡眠のための12箇条 1.睡眠時間はひとそれぞれ。日中の眠気で困らなければ十分 2.刺激物をさけ、眠る前には自分なりのリラックス法を 3.床につくのは眠たくなってから。入眠する時刻にこだわらない 4.同じ時刻に毎日起床 5.光を利用。目覚めたら日光を入れ、夜の照明は控えめに 6.規則正しい3度の食事、規則的な運動習慣 7.昼寝をするなら、午後3時前の20〜30分。長い昼寝はかえってぼんやりのもと 8.眠りが浅いときは、睡眠時間を減らし、遅寝・早起きにしてみる 9.激しいいびき、呼吸停止、足のぴくつきやむずむず感などは要注意 10.十分眠っても日中の眠気が強いときは専門家に相談 11.睡眠薬代わりの寝酒は不眠のもと 12.睡眠薬は医師の指示で正しく使えば安全
* 睡眠の認知行動療法 Pre-Bed Rituals(就寝前の儀式)。 ねる前にストレッチをするとか、カモミールティーを飲むとか、もし眠れなければ眠くなるまで床に入らないとか、ベッドは睡眠だけのために用いてベッドでテレビやゲームをしないとか、昼寝はしないとか、起床時刻を一定にするとか・・・。
・・・ちょっと調べてみました。↵ 寝室を睡眠以外に使用しない。 あえて就寝時間を遅らせて、布団に入ったらすぐ眠るようにする。 夜間の覚醒水準を低下させるような生活の習慣(カフェインやニコチン摂取、入浴の時間やタイミングなどを教示。 眠ろうと努力するとかえって眠れなくなってしまうので、敢えて眠らないように努力をしてみようという方法。 各種リラクセーション法(漸進的筋弛緩法や呼吸法など)を日中練習し、寝床でも行うようにする。
* 認知行動療法でも、多くの場合は薬物療法を併用。
* スリープエイドを用いる。メラトニン、グリシン(グリナ®)、アデニン、カモミールティー、セントジョーンズワートなど。)
* メラトニンは、脳内の松果体において生合成されるホルモン。網膜から入った外界の光刺激は、体内時計(生物時計、視交叉上核)を経て松果体に達する。光によってメラトニンの分泌は抑制されるため、日中にはメラトニン分泌は低く、夜間に分泌量が十数倍に増加する。強い照明(コンビニの店内など)を浴びれば、夜間であってもメラトニン分泌量は低下する。
* メラトニンのピークは夜中の3時。 放出される量も加齢とともに減少していく。
* 位相の前進、位相の後退という概念。 メラトニンのピークが通常より早くなってしまうのが位相の前進しているタイプで夕方頃より眠気がでて早寝早起してしまう高齢者に多いタイプ。逆にメラトニンのピークが通常より遅くなってしまうのが位相の後退しているタイプで、夜寝付けなくて朝起きられない若い人たちに多いタイプ。後退しているケースではメラトニンのピークを前進させるために、夕方にロゼレムを服用する方法もある。前進している高齢者の場合にはそもそものメラトニン量が減少しているのでそれを補うという考え方でロゼレムの服用は就寝前となる。 |
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