[ No.247 ]
糖尿病シンポジウムin江戸川
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2014年03月13日 (木) 14時26分 |
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平成26年3月11日(火)19:15〜20:45 タワーホール船堀 4階 407号室
アステラスとMSD共催の糖尿病シンポジウムin江戸川に参加。 順天堂大学代謝内分泌学綿田裕孝教授とメディカルプラザ小岩駅竹内雄一郎院長のご講演。
演題は2題 「2型糖尿病の最新治療戦略」綿田先生 「スーグラ®への期待 症例と実臨床の立場から」
ポイントを箇条書きにします。
綿田先生のお話 * SLGT2 (sodium glucose co-transporter 2) * Gluは腎臓に到達し、糸球体でろ過された後に腎近位尿細管で再吸収されるが、そこでのGlu再吸収にはSGLT2が役割を担っている。SGLT2阻害剤は、血液中の過剰なGluは体外に排出し、血糖降下作用を示す。 * 1日の尿量が200〜300ml増加、および尿中に排泄される糖によって吸収されるべきエネルギーが吸収されずに排泄されるため、体重減少、血圧降下がみられる。ただし、体液量減少によるHtの上昇に注意が必要。口渇、失神、起立性低血圧等脱水に関与した症状にも注意が必要。脳血管が細い場合などには梗塞の起こる可能性も考えておく必要があるが、そういった点からもこの先で注意を払っていくべき副作用と考えられる。 * 尿路感染症(UTI)の報告もある。女性に多く、カンジダ**炎などの**感染症に注意。 * 低血糖は起こしにくいが、SU剤との併用時には注意。Gluの排泄過剰で低血糖が起きることはなく、腎近位尿細管ではGluの再吸収には2割程度がSGLT1 でも関与していることも低血糖の起きにくい理由のひとつ。 * 尿ケトン体の上昇にも注意が必要。 * 重症低血糖は心疾患イベント発生のリスクが2倍以上に跳ね上がる。 * 比較的若い方で罹患期間の短い肥満傾向にある患者さんに処方される薬剤。 * 他剤(メトホルミンなど)での効果不十分な症例に上乗せという形で処方される薬剤。 竹内先生のお話 * メトホルミンは2型糖尿病の第一選択薬としての地位は変わらない。対治療効果を考えてもコストパフォーマンスの点では優れている。2,250rまでの増量が可能であるが、やはり増量することによって検査値の改善がみられるケースはたくさんある。過去のビグアナイドを処方されていた医師にはメトホルミンを増量していくことに抵抗感もあると思うが、メトホルミンに関して言えば処方する患者さんをきちんと選んでいけば問題なく使用できる薬剤である。 * メトホルミン使って、DPP4i使って、チアゾリジン使ってダメなときにはSU使う前にSGLT2というような位置になるのかなあと考えておられるようでした。 * SUはとにかく使われなくなっていくようです。グリメピリドでも2mg/日までとされているようです。 * SGLT2はチアゾリジンとの併用が相性が良いような印象。
まだでてきていない有害事象にも気を付けていかなければならないことも理解しておきたいです。 年内にも数社(5〜6社?)発売を目指して準備されているようです。 体重減少や血圧降下なども同時に期待できる薬剤です。 世の中の注目も集めそうな薬剤です。 |
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