[ No.258 ]
第53回日本小児アレルギー学会
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2016年10月12日 (水) 15時31分 |
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第53回日本小児アレルギー学会 テーマ:未来への治療の展望 会 期:2016年10月8日(土)・9日(日) 会 場:ベイシア文化ホール(群馬県民会館) 前橋商工会議所会館
食物アレルギーガイドライン2016改訂に関する最新情報 *FAにおけるGL作成はEMBに基づいて実施していくことが難しい。 *食事療法については食べられることを目指した内容になっている。 *具体的な食品例を掲げることによってよりわかりやすい内容になっている。 *アレルゲン除去ミルクにはこれまで添加されていなかったカルニチンとビオチンが加わった。 *経口免疫療法(OIT)がGLに記された。リスクを伴うため倫理委員会の承認を得たりなど、一般診療化するものではない。エピペンを使用しなければならなくなった症例も数多くある。 *OITは自然経過によって軽快する(自然抗体獲得)採用機序とは異なる。 *リスペリドンを服用中の児についてはエピペンの使用が禁忌となっているため、リスペリドン処方医と連絡を取りながらエピペンの処方を検討していく。場合によっては医師間で禁忌事項を解いておく。
「喘息に対する分子標的治療の現状と展望」 長瀬洋之先生(帝京大学内科呼吸器・アレルギー学) *抗IL5抗体mepolizumabは好酸球の多い(末梢好酸球数150を超えている症例)症例に限定して使用する。経口CSを減量できる。 *抗IL5受容体α benralizumab 2カ月に1回投与。 *Reslizumab好酸球性喘息に。 *抗IL13抗体lebrikizumab ペリオスチン高値で効果が高い。ペリオスチンとはBA患者で高値を示す。FEV1経年低下に相関。NOよりも関連性が高い。 *注目!! DPP4がBAに影響を与えている可能性が検討され始めている。IL13を計測する代わりとして使える。 *Omalizumab ゾレア® 抗IgE抗体 NOが高い、好酸球が高い、ペリオスチンが高い症例に効果。Free IgEが多いとゾレアは効かない。5年間投与するとIgE産生がもとに戻るのに15年位かかるといわれている。副作用、有害事象について、悪性腫瘍などは問題がなさそう。アナフィラキシーは2件の報告があるようだが、いずれの症例も既往歴に何らかのアナフィラキシー歴があったようだ。季節性アレルギー性鼻炎には効果テキメン。 *抗IL5抗体 ポリープのある副鼻腔炎に効果。 *抗IL13抗体 ADに効果。
「アトピー性皮膚炎と皮膚バリア障害 天谷雅行先生(慶應義塾大学医学部皮膚科、理化学研究所 統合生命医科学研究センター) *皮膚が「免疫系が外来抗原と最初に出会う場所」として注目をされているという講演。 *皮膚バリアには、気相・液相間のバリアとして存在する角層(SC)バリア、液相・液相間のバリアとして存在するタイトジャンクション(TJ)、免疫バリアの最前線にあり外来抗原を補足する表皮内樹状細胞であるランゲルハンス細胞(LC)の3つのバリアが存在する。
PAEだからこそできること!ケアの視点と技の実際 重田大輔(佐久総合病院佐久医療センター) 田阪 祐子(神奈川県立こども医療センター看護部) 加賀田真寿美(佐久総合病院佐久医療センター小児科外来) 益子育代(東京都立小児総合医療センター) 及川郁子(東京家政大学)
学校におけるエピペンの適正使用 赤澤晃(東京都立小児総合医療センターアレルギー科) |
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