[ No.229 ]
Conference on Total Management of GH Treatment
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2012年10月21日 (日) 14時22分 |
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平成24年10月20日(土) Conference on Total Management of GH Treatment に参加。
特別講演は2題。 東京女子医科大学日沼千尋先生で 「分かるようで分からない、プレパレーションのあれこれ」。 帝京平成大学児玉浩子先生で 「子どもの成長に大切な栄養・食の話」。
*成長の見方 低身長とは・・・学童では年間の身長の伸びが4cm以下 *成長を左右するもの 遺伝、ホルモン(成長ホルモン、甲状腺ホルモン、性ホルモン)、運動、睡眠、薬、精神、食生活。特に食生活は大切! *身長発育に関わる成長因子 (ICPモデル) 乳児期〜3歳(I) 栄養、甲状腺ホルモン 9か月〜前思春期(C) 成長ホルモン、甲状腺ホルモン 思春期〜成人(P) 性ホルモン *成長ホルモン 肝臓でのソマトメジン(IGF1)産生を促進し、骨の成長を促す。鉄、亜鉛の欠乏で低下。 *甲状腺ホルモン 骨に働きかけて骨の成長を促す。ヨウ素過不足で低下、セレン欠乏で低下? *性ホルモン 骨に働きかけて骨の成長・成熟を促す。思春期の背の伸びにスパートをかける。亜鉛欠乏で低下。 *鉄が欠乏すると・・・ 貧血、集中力の低下、思考力の低下、疲れやすい、抵抗力がなくなる、さじ状爪、動悸、息切れ、成長が遅れる。 *亜鉛が欠乏すると・・・ 皮膚炎、低身長、性腺機能不全、脱毛、食欲低下、味覚異常、貧血、免疫機能低下。 *以外に多い亜鉛欠乏による低身長 原因不明低身長小児の60%が亜鉛欠乏だったという報告も。 *キレートをもつ薬剤は、長期の服用で亜鉛欠乏の危険がある。 カプトリル、フロセミド、リンコマイシン、クラリスロマイシン、エタンブトール、イソニアジド、ニフェジピン、ジピリダモール、プラバスタチン、シンバスタチン、イプリフラボン、アスピリン、ダナゾール、グリクラシド、アロプリノール、チオブロニン、D-ペニシラミン、チアマゾール、レボドパ。 *ヨウ素が過不足すると・・・ 活動性低下、知能障害、便秘、心機能低下、低身長、寒がり。 *ヨウ素の摂りすぎに注意 昆布茶、昆布だし、インスタントうどん、めんつゆにはかなりのヨウ素が含まれている。成人摂取基準150μg、上限量3mg。昆布茶には上限同等量が。 *カルシウムが欠乏すると・・・ イライラする、だるい、くる病、骨粗鬆症、あごの骨の発育不全、骨折を起こしやすい、手足のしびれ、不整脈、動脈硬化、高血圧。 *骨を丈夫にするために・・・ 骨を鉄筋コンクリートに置き換えると、鉄筋にあたるのがタンパク質(骨基質)、コンクリートのように骨基質についているのがカルシウム(骨塩)。 *急激に背が伸びるとき、骨の密度が低下して骨折しやすい状態になる。13歳がピーク。 *成長に大切な食生活 よく噛む、少食への対応、偏食への対応、朝食欠食しない。 *寝る子は、やっぱり育つ!
とても興味深いお話でした。 GH治療にプラスして服薬指導に役立てられると思います。 |
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