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[ No.258 ] 第53回日本小児アレルギー学会 投稿者: セイワ薬局 2016年10月12日 (水) 15時31分
第53回日本小児アレルギー学会
テーマ:未来への治療の展望
会 期:2016年10月8日(土)・9日(日)
会 場:ベイシア文化ホール(群馬県民会館)
    前橋商工会議所会館




食物アレルギーガイドライン2016改訂に関する最新情報
*FAにおけるGL作成はEMBに基づいて実施していくことが難しい。
*食事療法については食べられることを目指した内容になっている。
*具体的な食品例を掲げることによってよりわかりやすい内容になっている。
*アレルゲン除去ミルクにはこれまで添加されていなかったカルニチンとビオチンが加わった。
*経口免疫療法(OIT)がGLに記された。リスクを伴うため倫理委員会の承認を得たりなど、一般診療化するものではない。エピペンを使用しなければならなくなった症例も数多くある。
*OITは自然経過によって軽快する(自然抗体獲得)採用機序とは異なる。
*リスペリドンを服用中の児についてはエピペンの使用が禁忌となっているため、リスペリドン処方医と連絡を取りながらエピペンの処方を検討していく。場合によっては医師間で禁忌事項を解いておく。


「喘息に対する分子標的治療の現状と展望」
長瀬洋之先生(帝京大学内科呼吸器・アレルギー学)
*抗IL5抗体mepolizumabは好酸球の多い(末梢好酸球数150を超えている症例)症例に限定して使用する。経口CSを減量できる。
*抗IL5受容体α benralizumab 2カ月に1回投与。
*Reslizumab好酸球性喘息に。
*抗IL13抗体lebrikizumab ペリオスチン高値で効果が高い。ペリオスチンとはBA患者で高値を示す。FEV1経年低下に相関。NOよりも関連性が高い。
*注目!! DPP4がBAに影響を与えている可能性が検討され始めている。IL13を計測する代わりとして使える。
*Omalizumab ゾレア® 抗IgE抗体 NOが高い、好酸球が高い、ペリオスチンが高い症例に効果。Free IgEが多いとゾレアは効かない。5年間投与するとIgE産生がもとに戻るのに15年位かかるといわれている。副作用、有害事象について、悪性腫瘍などは問題がなさそう。アナフィラキシーは2件の報告があるようだが、いずれの症例も既往歴に何らかのアナフィラキシー歴があったようだ。季節性アレルギー性鼻炎には効果テキメン。
*抗IL5抗体 ポリープのある副鼻腔炎に効果。
*抗IL13抗体 ADに効果。


「アトピー性皮膚炎と皮膚バリア障害
天谷雅行先生(慶應義塾大学医学部皮膚科、理化学研究所 統合生命医科学研究センター)
*皮膚が「免疫系が外来抗原と最初に出会う場所」として注目をされているという講演。
*皮膚バリアには、気相・液相間のバリアとして存在する角層(SC)バリア、液相・液相間のバリアとして存在するタイトジャンクション(TJ)、免疫バリアの最前線にあり外来抗原を補足する表皮内樹状細胞であるランゲルハンス細胞(LC)の3つのバリアが存在する。


PAEだからこそできること!ケアの視点と技の実際
重田大輔(佐久総合病院佐久医療センター)
田阪 祐子(神奈川県立こども医療センター看護部)
加賀田真寿美(佐久総合病院佐久医療センター小児科外来)
益子育代(東京都立小児総合医療センター)
及川郁子(東京家政大学)


学校におけるエピペンの適正使用
赤澤晃(東京都立小児総合医療センターアレルギー科)

[ No.257 ] 第26回日本医療薬学会年会報告 投稿者: セイワ薬局 2016年09月27日 (火) 14時07分
日時:2016年9月17日(土)〜19日(月・祝)
(参加は18,19日のみ)
会場:国立京都国際会館 グランドプリンスホテル京都
○閲覧ポスター
・外来患者における検査休薬確認の薬剤師介入への取り組み
抗血小板薬や造影剤前のビグアナイト系糖尿病薬など、外来で中止を確認しなければならない薬剤について、共通の認識で取りこぼしのないようにする休薬チェックシートテンプレートの紹介。薬局でも出来ることがあれば取り組んでいきたい。

・薬剤科におけるDAAs服用継続にむけた病棟および外来窓口での取り組み
・C型慢性肝炎に対する新規抗ウイルス薬治療薬への薬剤師の関わり
C型肝炎新薬の効果治癒率は高いが、値段も高価である。アドヒアランスを向上させ確かな治療効果をあげるための取り組みについて紹介されていた。薬局でも考えたい。

・薬剤師外来における麻薬導入患者への関わり
痛みの評価シートによる評価・記録の統一。
これは、セイワ薬局でも即取り入れていこうと思います。
別紙1、参照。

・手術患者における選択的セロトニン再取組み阻害薬(SSRI)使用状況調査
セロトニン血小板凝集促進→SSRIはセロトニン再取り込み阻害→SSRI投与により血小板内のセロトニン濃度低下→出血リスク増加

・ビスホスホネート薬服用中の患者における歯科受診・副作用に対する意識調査
歯科医師に報告カード(お薬手帳に貼れるようなものも含めて)。
これも、セイワ薬局で導入できるかも。

・循環器病棟でのポリファーマシーに対する患者の意識調査
・当院におけるポリファーマシーの現状と薬剤師介入効果のシミレーション
ポリファーマシーについて、今年演題が多かったです。
安全な薬物療法ガイドライン参照しようと思います。

・アンギオテンシンU受容体拮抗薬の術中血圧への影響の検討
エビデンスは出ていませんでしたが、今後も気にして情報を追ってみたいと思います。
・療養病棟における高カロリー輸液の使用実態
モニタリングするLaboratory Dataとして、
AST/ALT 上昇していないか、BUN,Cre上昇していないか、体重減少していないか。
高齢者が必要とする1日栄養量
水分量 30mL/kg
エネルギー 25kcal/kg
糖 5g/kg
アミノ酸 1〜1.5s/kg
脂肪0.5g/kg
参考資料:静脈経腸栄養 Vol.22

・実務実習における注射薬の無菌調製手技をより簡易に修得させるための動画を用いた検討
実務実習生向けに無菌調整の入室、ガウン着用、手袋の装着から業務全般の35分の動画作成による学生の無菌調整の理解度と指導者側の労力カットについて検討したもの。
福井大学と薬剤師会の共同で作成したようです。
その動画は一般公開されておらず、今回の発表内容の論文投稿後に一般公開するそうです。
薬剤師会の許可が得られれば、見せてくださるとのことですが、論文投稿まで時間がかかると思うので、こちらでも得策を考えます。

・重症心身障碍児(者)の慢性呼吸器疾患のエリスロマイシン少量長期投与療法についての検討
よく私が「抗生物質をこんなに長期で投与することはあるんですか?」と質問される分野です。どうして今この研究をしたのかまではお伺いできませんでしたが、今一度データがきちんと出ることを再認識でき個人的には良かったです。

○シンポジウム
*過去の事例から学び、災害医療体制の在り方について考えよう〜薬剤師からの発信〜
・災害医療における薬剤師をとりまく環境
・高知県における災害時薬剤師活動
・災害医療支援における薬剤師の役割〜災害拠点病院として〜
・災害医療支援における薬剤師の役割〜大学病院としての取り組み〜
・災害医療支援における薬剤師の役割〜精神科医から〜
・災害医療支援における薬剤師の役割〜日本赤十字の役割〜
以上5人の先生方からの東日本大震災、熊本地震の活動報告。


*母乳育児と薬物療法を考える〜薬剤師はどう関わるのか〜
・母乳のメリットと薬物療法の考え方
・BFH施設における薬剤師の役割 BFH=Baby Friendly Hospital
・保険薬局の取り組み 妊娠・授乳サポート薬剤師について
・情報の使い方と授乳婦カウンセリング
・薬物の授乳移行に関するデータ創出

+ 1Lの母乳を作るのに、500mLの血液を使っている。
+ 500Kcal/day
+ 遺伝情報も伝えられる。
+ 母乳と人口ミルクで育てた場合、2歳時点で白質量は20〜30%違う
+ 母乳育児は母親の乳がんや生活習慣病を減らす(お母さんの健康にもよい)
+ 薬物は1%未満しか母乳に移行しない
+ 子供の血中濃度測定感度を見ながら母親に投与を続けるのがよい
+ 動物実験で授乳中に移行すると添付文章で禁忌になる(どうしたものか…)
+ ドンペリドンはプロラクチンにより母乳が増える
+ LacMedを検索ツールに
+ 乳児推定薬物摂取量=母乳中薬物濃度×平均哺乳(150mL/kg/day)
+ RID=Dose infamt/Dose mother{相対的乳児薬物摂取量<10%(通常安全と言われている)多くの薬剤はRID<1%}

*熊本地震における災害医療支援報告
・熊本地震における日本病院薬剤師会の災害医療支援概要
・現地調整班立ち上げと医療支援活動報告(日本病院薬剤師会派遣)
・被災地における基幹災害拠点病院の薬剤師の対応と課題
・被災医療施設における薬剤師の活動報告
・先の震災から学ぶ被災地における薬剤師会の今後の役割
・阿蘇地域の医療支援調整と災害医療における薬剤師への期待

+ 日病薬で派遣薬剤師の人材育成が始まる。
+ 現地調整というのは、災害医療の合言葉CSCAの確立である。
+ 現地調整立ち上げの合言葉=HeLp-SCREAM
+ 今後、災害拠点病院ならぬ、災害拠点薬局の設立が必要
+ 災害薬事コーディネーターは複数性がよい(江戸川区は大丈夫。私も江戸川区の災害薬事コーディネーターの一人)
+ 江戸川区の災害備蓄医薬品に注射薬も検討の必要あり
+ モバイルファーマシーの必要性(現在、宮城・大分・広島・和歌山)
+ 災害処方せんに処方ドクターの携帯番号を記載する欄の検討(委員会で検討課題)
+ プリンターをジュラルミンケースに入れる検討(委員会で検討課題)

○一般演題
*ポリファーマシー・病診薬連携(5題)
・薬剤師会でポリファーマシーに取り組むのがよいと感じた。
・地域包括ケアシステムがもっと一般的に普及するように意識するべきだと自分自身感じた。
・あじさいネットというワードもでてきた。
・あじさいネット:

*地域・在宅医療(5題)
・緩和ケアマニュアルが参考になったと報告があったので、私も参考にしてみます。
・STAS評価表:
・大黄甘草湯の他剤不応性便秘に対する効果の検討
センノシド→→→(活性)→→→レインアンスロン
       ↑   ↑
甘草リクイリチン   大黄レイン
この2剤によりより活性され、便性がよくなった報告あり。
・温湯を必要としない簡易懸濁法で在宅でも簡易に使える経管投与用「高速簡易懸濁・注入バック(クイックバック)」について
サンプル貰ってきたので、セイワ薬局でも前向きに検討を。(特許品です)
・多職種連携の試み〜サイボウズLiveの活用〜
江戸川区医師会ではMCSのシステムがあるので、それと照らし合わせて参考になりました。矢野先生の症例でMCSが積極的に参加できそうなので、切り込んでいきます。

(小野寺美琴)

[ No.256 ] 第26回日本医療薬学会年会参加報告 投稿者: セイワ薬局 2016年09月26日 (月) 12時56分
平成28年9月18日(日)、19日(月)
国立京都国際会館、グランドプリンスホテル京都

上記日程、会場にて第26回日本医療薬学会年会に参加したので報告する。

一般演題(ポスター)
<ワルファリン服用患者における抗菌薬併用によるPT-INRへの影響に関する調査>
東京労災病院において、ワルファリンと抗菌薬が併用された入院患者を抽出した結果20%以上のPT-INRの上昇を認めた症例は134症例中65例(49%)であった。また抗菌薬の系統別にみるとペニシリン系(57%)、セフェム系(45%)、キノロン系(47%)、カルバペネム系(100%)、グリコペプチド系(50%)で20%以上のPT-INRの上昇が認められた。抗菌薬併用開始後のPT-INR上昇までの期間にばらつきが認められたが、ほとんどが2週間以内に認められた。
抗菌薬の投与日数によるPT-INRの上昇の違い等は不明であったが、薬局においてもワルファリン服用患者における抗菌薬併用時はPT-INR値の変動に注意してモニタリングすべきであると考える。

<ボノプラザンフマル酸塩を用いたH.pylori除菌療法における有効性と安全性の評価>
 ボノプラザンフマル酸塩(VPZ)とランソプラゾール(LPZ)を比較した国内第V相試験ではH.pyloriの一次除菌療法において、VPZはLPZとの非劣性が証明され、追加解析では優越性が示されているが、他のPPIとの比較は行われていない。JA北海道厚生連札幌厚生病院において除菌率、飲酒歴、喫煙歴、安全性についての比較調査が行われた。結果、一次除菌療法において従来のPPIよりも高い除菌効果が得られることが示唆された。その理由として、VPZの作用発現が早いため酸により不活性化される抗菌薬の作用が増強すること、従来のPPIは日本人で遺伝子多型が認められているCYP2C19で代謝される割合が高いがVPZは遺伝子多型の少ないCYP3A4で主に代謝されるため個人差が少ないことが考えられる。飲酒歴、喫煙歴と除菌率に関連性はなかった。新たな副作用の発現は確認されず、従来のPPIと同様に安全に使用できると考えられる。

<小児中耳炎の発症および治療に及ぼす季節変動値の影響に関する調査>
 国際医療福祉大学塩谷病院にて、花粉の飛散状況、平均気温、および各日・各月の寒暖差と中耳炎患者症例数の関連性について解析が行われた。その結果、症例数は4月、6月に2つのピークが認められた。来院前日の花粉飛散量が多いほど症例数が増加し、花粉飛散量が多いほど抗菌薬治療期間が延長した。また、寒暖差が12℃以上の月では症例数が有意に多いことが認められた。一方、平均気温および寒暖差と抗菌薬治療期間との間に関連性は認められなかった。

一般演題(口頭)

 DPP4 受容体結合部位によって以下のようにクラス分類ができる。
クラス1 : S1、S2ポケットと結合 (エクア、オングリザ)
クラス2 : S1、S2、S1'ポケットと結合 (ネシーナ、トラゼンタ)
クラス3 : S1、S2、S2拡張ポケットと結合 (ジャヌビア、グラクティブ、テネリア)
愛媛大学医学部付属病院において、DPP-4阻害薬の各クラス間で変更があった患者においてHbA1Cが有意に減少したことが報告された。HbA1Cコントロール不良時における薬剤変更において、DPP-4阻害薬のクラス分類に基づいて変更することも一つの候補であると考える。

(渡辺ゆりか)

[ No.255 ] 第25回日本医療薬学会年会参加報告 投稿者: セイワ薬局 2015年12月04日 (金) 10時25分
平成27年11月22日(日) パシフィコ横浜

<インスリン使用患者におけるlipohypertrophy(LH)に関する調査>
LHとは同一部位にインスリンを繰り返し注射することで注射部位の皮下組織に局所的に発生する良性の腫瘍状の腫脹。
この部位への注射はインスリンの吸収を不安定にし、血糖コントロールにも影響を与える。
そのため、LHの発生を予防、回避することは良好な血糖コントロールを行う上で必要である。
済生会西条病院薬剤部にて、インスリン治療を行っている患者65名に対し、インスリン投与部位と皮膚状態の確認、注射部位ローテーションに関する知識の確認を行った。
その結果、あざや内出血など何らかの皮膚病変を有している患者は30名(46%)、LHは18名(28%)に認められた。
また、LHは使用年数と関連し、使用年数10年以上に有意に多く認められた。
注射回数、インスリン投与量とは相関は見られなかった。
注射部位ローテーションできていない群でのLH発生群が有意に高かった。
LHのあった患者の勘違いとして、診察時に医師に注射部位で硬くなったところがないかと確認されていたが、柔らかいしこりであったので違うと思っていたということがあった。
また、2種類のインスリンを使用している患者において、デバイスAは右、デバイスBは左という方法で左右の同じ部位に投与しているケースもあった。
注射部位ローテーションできていない患者の多くは左右の同じ場所に交互に注射しているだけであった。
また、大腿部にLHを認め、インスリンの吸収に影響を与えていたと考えられる患者の注射部位を大腿部から腹部へ変更した例において、入院時には65Uであったが、退院時には43U、外来では33Uと必要インスリン量が著明に減少した症例も報告された。

考察
インスリン導入時において、注射部位ローテーションに関する指導も重要であるが、インスリンを継続している患者に対して、再度投与部位やしこりの有無の確認を行うことの重要性を実感した。
そして、使用年数とLHの相関があることからも、長くインスリンを使用している人にこそ、繰り返しの指導が必要であると考える。
また、インスリンの投与量の増加時などの投薬において、検査値の確認だけでなく、LHの有無なども考慮にいれるべきだと考える。
よって、インスリンの継続患者における投薬時の指導において、チェックすべき項目への追加を考える。
また、LHが認められている患者においては、投与部位の変更の提案も考えるべきである。
そして投与部位変更の提案に際しては、インスリンの吸収の変化における低血糖にも留意すべきであり、合わせて患者指導を行うべきであると考える。

(渡辺ゆりか)

[ No.253 ] 第8回Tokyo BABY Meeting 投稿者: セイワ薬局 2014年11月23日 (日) 09時41分
平成26年11月21日(金)MSD株式会社 本社7階 セミナールーム 19:15〜21:00

第8回Tokyo BABY Meetingに参加させていただきました。今回は以下2題のご講演でした。

「耳鼻科医が考える気管支喘息 〜江戸川区の耳鼻咽喉科医師に対するアンケート結果報告〜」千葉クリニック 千葉友幸先生のご講演から。

耳鼻科医師の小児喘息(以下BA)に対する意識を知ることは小児科医にとっても診療の上で重要であるということでアンケートをされた結果報告でした。平成26年8月に行われ、区内22施設中18施設からの回答による結果報告でした。
BAはどの科が診るべきかという質問に対しては。小児科および小児科と耳鼻科の両方という回答がほぼ半数、耳鼻科という回答はゼロでした。
聴診の実施については、必要に応じておよびしないという回答が半数でした。
BA治療ガイドラインを参考にしているか?という質問に対しての回答は、あまり参考にして診療をされていないという印象の回答でした。
上記ご講演でのディスカションはあまり行われませんでしたが、咳嗽を認める時には小児科を受診するべきという印象が強くなる内容のアンケート結果でした。
日頃の診療の質を高くするためのこのようなアンケート集計に行動を起こされる千葉先生や江戸川区医師会小児科医会の先生方には尊敬の念を抱きます。

* One Airway, One Diseaseという概念
* 受動喫煙の考慮
* C−ACTの活用

「こどもの上気道疾患と喘息」慈恵第三病院 小児科准教授勝沼敏雄先生のご講演から。

* 小児の急性上気道炎では咳嗽を伴って受診をして投薬治療を施しても、平均的2回目受診時の咳嗽改善率はほぼ50%というデータがある。まったく症状が消失するまでは10日。
* 小児慢性咳嗽・・・3週間未満は急性、3〜4週を遷延性咳嗽、4週以上を慢性咳嗽と定義。
* 小児慢性咳嗽の原因・・・@受動喫煙、A後鼻漏(PND)、BGERD、C咳喘息(CVA)。成人と小児では原因が異なる。欧米成人では@CVA、APND、BGERD、本邦成人では@CVA、Aアトピー性咳嗽、B副鼻腔気管支症候群(PSNS)となっている。
* 前項小児の原因CにCVAと記してはいるが、基本的に小児のCVAは稀。(中学生まで…だったかな?)成人CVAに対する標準治療となるβ2刺激薬やロイコトリエン受容体拮抗剤による治療に反応しない。また、1〜10才児の遷延性の夜間咳嗽に高用量フルチカゾンを吸入しても効果は期待できない。
* PNDにはマクロライド少量長期投与(EM10r/kg/day,1×またはCAM3r/kg/day,1)が有効。
* 小児季節性アレルギー性鼻炎(AR)にはモメタゾンフランカルボン酸エステル点鼻薬(MFNS)が100μgで有効。増量しても効果は高くならない。
* 小児難治喘息に慢性副鼻腔炎を見逃していならない。
* プラズマクラスタ(SHARP製)の有用性。
* 免疫療法(シダトレン®など)への期待。ダニの抗原も登場。抗原自体がとても良くなってきている。
* ICS間欠吸入の有用性(軽症に限る)。

今回も再確認しておきたい点をメモしておきました。

[ No.252 ] 葛西地区エリア研修会 投稿者: セイワ薬局 2014年11月17日 (月) 23時13分
平成26年11月15日(土)17:30〜19:00
ベストウェスタン東京西葛西

東大病院 検査部 下澤達雄先生のご講演
実臨床における高血圧治療ガイドライン
高血圧治療ガイドライン2014改正のポイント

いつものようにポイントの箇条書き

* 家庭血圧・自己測定血圧・診察室血圧の意味。
* 高血圧・白衣高血圧・仮面高血圧の意味。
* 高血圧治療の見過ごしはスピード違反と一緒。制限速度を少し超えたくらいでは確かに事故は起きないが、速度超過が少しずつ大きくなってくると事故の起きる確率も上昇する。常に違反していれば事故が起きてもおかしくない理屈と同じことを高血圧によって起こりうるイベントに置き換えて患者さんに説明をするとわかりやすい。
* ARBとACEの併用はエビデンスない。
* 尿検査は積極的に行うべきである。
* アルブミンを測定することで尿たんぱくが陰性であっても早期の腎障害を見つけることが可能である。
* 薬物治療においては、その副作用を説明していくことよりも、その効果を説明していく方がアドヒアランスが向上する。
* 小児高血圧を考える。学校を卒業して成人検診が始まるおおむね20歳から40歳までの20年間の血圧管理をどのようにしていったらよいかを検討すべきである。
* 生活習慣の修正項目には以下@〜Fがある。一つ一つをいっぺんに患者教育していってもすべて頭に入れてもらえることはない。コメディカルが一つずつでも少しずつでも交代で患者教育にあたっていくことがよいのでは?
@減塩 6g/日未満。
A野菜・果物 積極的摂取。
B脂質 コレステロールや飽和脂肪酸接種を控える。魚(魚油)の積極的摂取。
C減量 BMI25未満。
D運動 心血管病のない高血圧症患者が対象で有酸素運動を中心に定期的に運動を行う。
E節酒 エタノールで男性、女性10〜20mL/日以下。
F禁煙 受動喫煙の防止も含む。

最後に記した生活習慣の修正項目は薬局でも服薬指導でできる!と思いました。やってみよう!

[ No.251 ] 東京都薬局災害対策講習会 投稿者: セイワ薬局 2014年11月13日 (木) 11時01分
1.東京都の災害医療体制 (福祉保健局健康安全部 野口かほる)

* 東京都で地震が発生した場合の被害想定が発表され、首都直下型地震が東京湾北部で起きた時の被害が一番大きいと想定された。
* 災害時の医療救護活動のフェーズ区分がフェーズ0(〜6時間)からフェーズX(3ヶ月以降)と6つに明確化された。
* 被災地での薬剤師班の活動は、医薬品の仕分け管理、医薬品の安定供給面での活動、医療チームからのオーダーへの即時対応等がある。

2.災害医療における薬剤師の役割 (日本赤十字社医療センター 丸山嘉一)

災害への体系的な対応に必要な項目 CSCATTT

C:Command&Control  指導と連携
S:Safety           安全
C:Communication    情報伝達
A:Assesment        評価
T:Triage           トリアージ
T:Treatment        治療 
T:Transport        搬送

TTTの部分が薬局薬剤師に求められるもの

3.災害時における薬剤師班活動マニュアル (福祉保健局健康安全部 谷崎希実子)

* 薬剤師班として活動するには薬剤師会への登録が必要。
* 登録には事前登録と発災後登録がある。
* 登録は薬剤師会の会員に限定したものではなく、全ての薬剤師が登録可能。
* 災害時の薬剤師班活動は4泊5日を基本とし、3名1班で行動する。
* 薬剤師の身分を証明するものが必要だが、社員証やスマホ等で撮った免許、写真でもOK。
* 医薬品の供給の業務について
   フェーズ0〜T(〜72時間)
     区が備蓄する医薬品を使用。
     必要に応じて近隣の薬局等に供給を要請する。
   フェーズT以降
     卸に発注するが、工夫が必要。
     例として降圧剤の場合
      第1選択⇒第2選択⇒第3選択⇒第4選択
      Ca拮抗剤⇒後発品⇒他のCa拮抗剤⇒降圧剤のどれか
     幅を持たせることが大事

4.東京都薬剤師会 地震災害時の行動計画 (東京都薬剤師会 永田泰造)

(船越 恵)                   

[ No.250 ] 第47回 日本薬剤師会学術大会報告 投稿者: セイワ薬局 2014年11月13日 (木) 10時52分
T 参加セミナー

〜実践吸入指導〜薬剤師の役割

聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院 呼吸器内科 病院教授 駒瀬裕子講師

@ 高齢者の吸入で気を付けること
・ディバイスなど物を大事にしすぎることがみられるので、常に交換を促す。
・患者指導せんなど、説明に使用する場合やお渡しする際、字が小さいため見えないことが多くある。若い薬剤師は盲点となるが意識して思いやることが必要。
・MDIのボンベを押す際や、スピリーバレスピマットのセット時握力が必要になることがある。
・前歯が欠けていたり、義歯である場合、吸入口をしっかりくわえられないことがある。
・手先の細かい作業ができない場合があるので、しっかり吸入手技の一つ一つが行えるかを確認する。

A 吸入独特のアドヒアランスの維持の難しさ
・二度目に吸入手技を確認すると4割の人しかできていないことが調査論文でわかった。
・吸入手技は劣化する。
・定期通院患者は自己中止などアドヒアランスが不良な場合が多い。生活の中に吸入を取り入れるよう一緒に考え指導する。残薬の確認などをおこないアドヒアランスを確認することが薬剤師に求められる。

U 閲覧ポスター

@ インスリン注射手技チェックシートを活用した患者指導と改善度についての検討
A 運転等への注意が必要となる医薬品の処方状況
B 秤量に伴うコンタミネーションの発生
C 授乳婦へのアプローチ
D 電話相談記録から考える服薬指導のスキルアップ
E 小児の嘔吐に対する五苓散坐剤の効果について
F 婦人科三大漢方使用患者の実態調査
G 在宅における薬局薬剤師の多職種連携の関わり〜褥瘡の事例をもとに〜
H なぜ、ケアマネージャーとの連携が必要か。在宅での残薬調査とコンプライアンス向上の取り組み

V 発表した内容

地域で学ぶ災害医療認定制度構築へ向けて(第一報)
〜江戸川災害時支援認定薬剤師制度(E-DSAPえどさっぷ)始動〜

(小野寺美琴)

[ No.249 ] うつ病の肖像 投稿者: セイワ薬局 2014年09月26日 (金) 13時55分
江戸川区薬剤師会研修会に参加しました。
平成26年9月24日(水)19:30〜21:00
タワーホール船堀

江北メンタルクリニック 斎藤広生先生

ポイントを箇条書きにします。

うつ病の原因やメカニズム、臨床についてお話が伺えました。


* うつの起源@気分の変化は合目的?本来餌の多い夏場に活動量が増え、餌の少ない冬場に活動量が少なくなるのが当たり前に生活してきた。動物には発情期もあれば、繁殖期もある。その昔(?)農家には繁忙期と農閑期があった。現代の生活は一年中コンスタントな活動性が求められている、それ自体がむしろ不自然なことなのでは?という考え方。

* うつの起源A元々うつは失恋・失意のシステム?生物の究極目的は「生殖」「生存」。小さな集落社会での失恋や失意での争いは生存、生殖確率を下げるため、生存と生殖を助けるためのシステムとしてはうつという状態が合目的になるのでは?(異性にふられたら少し落ち込んでじっとしている状態。)この合目的システムの誤作動や暴走が「気分障害」の正体ではないかという考え方。

* うつ病を診断していくうえで大事なこと・・・精神医学の二つの診断軸を考える。うつ状態=うつ病ではない!時間軸、縦軸診断で疾患診断、横軸診断で状態像診断、うつ状態の以前に躁状態が隠れていれば双極性障害という診断となることもあり、治療方針も変わってくる。

* 内因性のうつ病と環境因性のうつ病を比較、前者では薬物治療が効果を上げることが多いが、後者では抗うつ剤が無効ということが多い。

* 脳のブレーキ=セロトニン、セロトニン神経系はノルアドレナリン神経系の過活動を抑制する。睡眠、食欲など生物学的生存機能の調整。

* 脳のアクセル=ノルアドレナリン、意欲を創出、注意・集中力の創出、危険への対処(闘争、逃走)、痛みの抑制。

* 未知への遭遇=ドパミン、新しいことに対応するためのもの。

* うつ状態とは、モノアミン(情動)一家の総崩れ。
 @セロトニン系:抑うつ気分、不安・焦燥、攻撃性、不眠(ブレーキが壊れた状態)
 Aノルアドレナリン系:意欲低下、注意・集中困難(アクセルを踏めない)
 Bドパミン系:興味・関心の低下、快感喪失(アンヘドニア)
 抗うつ剤の効果は@→A→Bの順に見えてくる。それぞれ2週間くらいの期間をかけて改善してくることがある。この回復していく順番を知っておくことが患者さんの予後や回復期を予想でき、服薬指導時に参考となる。

* 激越うつ(不安・焦燥・活動性の高いうつ状態)に対する対応

* その場しのぎの不安剤
 ベンゾジアゼピン系抗不安薬=安定剤、頓服薬に向いている!(ということはいいつつも、常用させてしまう患者さんも多いのが事実)

とても面白く、興味深いご講演でした。
時間が足りないくらい、もうちょっと聞いていたかったご講演でした。
また斎藤先生のご講演を拝聴する機会があれば、ぜひ聞きたいと思いました。
お世辞抜きです。

[ No.248 ] 高齢糖尿病患者の薬物治療の実際と注意点 投稿者: セイワ薬局 2014年07月01日 (火) 10時50分
江戸川区薬剤師会エリア研修会に参加しました。
平成26年6月28日(土)17:30〜19:00
パールホテル葛西

高齢糖尿病患者の薬物治療の実際と注意点
〜SGLT2阻害薬の位置づけを含めて〜
順天堂大学付属順天堂東京江東高齢者医療センター 小沼富男先生

ポイントを箇条書きにします。

* 処方せんを応需する保険薬局では患者さんとの対話時間が病院よりも長いことが多いようで、診察だけでは得られない情報も得られることがあり、その情報が治療を左右するようなものであればその情報の共有など、医療連携が重要になることを知ってほしい。

* 日本糖尿病学会が平成26年6月13日付けでSGLT2阻害薬の適正使用に関するRecommenndationを出し、注意喚起を行ている。

* 一昔前のDM治療は40〜50歳台を中心に、いわゆるメタボ糖尿病の患者さんを中心に治療を行ってきた。若くして心筋梗塞などで命を落としていく症例が多かった。

* 現在のDM治療は高齢者DMが中心となり、脳梗塞を発症して寝たきりとなる症例が多くなってきている。

* 「DMを持つ高齢者を診る」ということは前述のようにチーム医療が大切になってくる。

* 「虚弱・フレイル」という概念を知る。平成26年5月に日本老年学会がステートメントを発している。以下概略を転記。→ 要介護状態に突然移行することは、脳卒中などのケースでみられるが、今後人口増加が見込まれる後期高齢者(75歳以上)の多くの場合”Frailty”という中間的な段階を経て、徐々に要介護状態に陥ると考えられている。Frailtyとは、高齢期に生理的予備能が低下することでストレスに対する脆弱性が亢進し、生活機能障害、要介護状態、死亡などの転帰に陥りやすい状態で、筋力の低下により動作の俊敏性が失われて転倒しやすくなるような身体的問題のみならず、認知機能障害やうつなどの精神・心理的問題、独居や経済的困窮などの社会的問題を含む概念である。(中略) Frailtyの日本語訳についてこれまで「虚弱」が使われているが、「老衰」、「衰弱」、「脆弱」といった日本語訳も使われることがあり、“加齢に伴って不可逆的に老い衰えた状態”といった印象を与えてきた。(中略)日本老年医学会はFrailtyの社会における認知度を上げるべくワーキンググループを形成した。そのワーキンググループにおいて最初に行ったのが、Frailtyの日本語訳の検討である。関連学会にも呼びかけ、様々な案について検討を行った結果、「虚弱」に代わって「フレイル」を使用する合意を得た。

* 高齢者の低血糖症状は、若年者で起こりやすい冷や汗や動悸が表れにくく(交感神経の低下?)、また、うつ状態や認知症のような状態になることもあり、周囲から見て低血糖状態であることがわからないことも多い。また、夜中の低血糖にも注意が必要。

* 高齢者は食後高血糖のタイプが多い。

* 血糖値の変動の大きさにも注目していくべき。MAGE(mean amplitude of glycemic excursions )が大きくなるほど認知機能が低下するようだ。

* 「熊本宣言2013」 あなたとあなたの大切な人のために Keep your A1c below 7%  高齢者では、7.4%未満。低リスク患者(DMだけの患者)、高リスク患者(認知機能低下、フレイル状態の患者など)に分けて考えていく。低血糖を起こさないよう、6.4%くらいで止めておく。

* 食事については、ご飯とおかずは減らさなくてよいことを指導。甘いお菓子や果物(果糖、砂糖はダメ!)は治療中には取らないようにしていく。A1cが目標に達成したら、「さあ、何が食べたいですか?」というやり方で。7%を超えないように食べる。お酒はコントロールが良くなってから。

* A1cが7%を超えるということは、細胞が壊れている状態。(?)血糖値が悪いのとA1cが悪いのとでは意味が全く異なる。

* 前述の食事指導などを行って、尿糖を自己チェックしてもらうようにすると、3日目程度でその効果が表れ始め、結果を患者さんに知ってもらうことで治療の励みにしていく方法がある。

* トレシーバ®は2日に1回、場合によっては3日に1回の投与でも治療効果が出ることもある。外来通院でインスリン治療が可能。

* 体から糖を抜いてしまうSGLT2阻害薬の作用機序を考えると、飢餓状態を作ってしまうということと同様になり、何が起こるかわからないというのが演者の感想。少量から使ったらいいのかなあとも考えている。太っていて元気な若い人向けという印象。

* 高血糖で外来受診した患者さんに5単位ほどのインスリンを投与して帰宅させることがある。血糖値が下がらなくても、ケトアシドーシスにならないことを目的に行っている。

* 少量のインスリン投与で高次機能障害を含めた多面的効果が得られるかもしれない。認知症罹病期間が短い患者さんにはインスリンの投与を考慮してみる価値がある。





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