毎年２月１１日は「起舟祭（きしゅうさい）」という行事がある。もちろん、新湊漁協独自のスケジュールなので、よそ様のことは知らないが…。
事情の判らない方のために少しばかり解説すると、起舟祭というのは俗に『漁師の正月』と言われる伝統行事で、読んで字の如く昔は年が改まってこの日初めて漁に出るというなかなかめでたい日だったらしい。
今でこそエンジン付きの漁船で一気に漁場まで行けるが、往時は手漕ぎか、（あったのかどうかよく知らないけれど）帆を揚げた船でえっちらおっちら魚を獲りに行っていたのだから、冬場の季節風が強い頃には当然沖に出ることなどできなかったのだろう。実際、起舟祭という行事は立春を迎えた頃に催されるものだったらしく、名残として言葉だけは残っているようである。
そういう伝統行事を新湊漁協が再興したのが３年前のこと。もちろんどこでもやっている訳じゃないから、招待客の数が笑えるほどに多い。地元選出の国会議員さんやら県会議員さんやら市会議員さんやら県知事さんやら市長さんやら、近隣の漁協の組合長さんやら役員さんやら…。もちろん地元の漁師も招待客のうちである（笑）
当日はまさに無礼講そのままで、朝から晩まで飲んで食って歌って踊って賑やかな事この上ない。第一漁師に酒をたらふく飲ませて、国会議員やら県知事に礼を尽くせという方が無理な話で、第一回の起舟祭に懲りたものか、以後出席は代理人ばかりである（爆)
新湊市と言っても大きくもない町だから、市内唯一のホテル（もちろんビジネスホテル）の大宴会場を借り切って漁協所属の漁師がほぼ全員参加する大宴会は、壮絶を極める。


ちなみに、夜まで飲み続けた漁師たちはそのまま漁に出て行くのだが、もし漁船の飲酒検問が実施されれば、おそらく海上保安庁は大漁に沸き返ることだろう。。。

読むだけで凄そうな雰囲気が伝わってきますねー。
来年はぜひご招待くださいな・・なんちゃって。
今は割と暇な時機なんでしょうかね、漁師さんって。
まー、荒海に出るわけにも行かないでしょうが体がなまらないように気をつけて頑張ってくださいませ。＞親方