日本人の神様への感謝の原点 (5457) |
- 日時:2011年11月24日 (木) 17時48分
名前:伝統
天皇陛下、午後にご退院 宮内庁が発表 2011.11.24 11:29 [皇室]
宮内庁は24日午前、東京大学医学部付属病院(東京都文京区)に入院していた 天皇陛下の回復が順調に進んだため、同日午後に退院されると発表した。
担当医師らは、退院後少なくとも数日間はお住まいの皇居・御所で療養を続けていただきたい とする見解を持っており、今後は回復状況を勘案しながら、ご公務復帰の時期などを検討する としている。
”童子 さま””さくらふぶき さま”をはじめとした多くの方々の 「天皇陛下の御平癒」祈願の効果もあり、無事、ご退院のようで、 全国民、安堵の気持ちで一杯であろうと思われます。
・・・さて、新嘗祭について、若干の補足をしておきたいと思います。
(1)例年、11月22日は鎮魂祭、23日は新嘗祭(にいなめさい)が宮中で行われます。
@鎮魂祭は初代神武天皇の御時に物部氏の祖、宇摩志麻治命(うましまじのみこと)が 十種(とくさ)の神宝を以って、天皇の鎮魂をしたのが始まりです。
これには陛下のお出ましはありません。
この日は掌典職(しょうてんしょく 宮中祭祀を担当する部門)によって 綾綺殿(りょうきでん)に祭場を設けられ、玉体の守護神である神々をお迎えして 掌典長以下が祭儀を奉仕し、神饌(しんせん お供えもののこと)を供えます。
そして鎮魂の儀式が行われます。 これは陛下のご霊力を鎮め、さらに奮い立たせ、翌日の新嘗祭に備えるためのものです。
A新嘗祭は神嘉殿の神座に天照大神の御霊をお招きして、米、粟をはじめとする穀物の 今年の出来を奉告、感謝し、また新穀で作ったご飯やお酒を陛下がご自身で天照大神に お供えになり、ご自身でもお召し上がりになります。
神がお召し上がったとみなされるお供え物を人が頂くことにより、 その神霊を人の体内に取り入れることができるという考えによるものです。
神嘉殿の儀式は「夕の儀」(午後6時)と「暁の儀」(午後11時)と同じことが 二回繰り返されます。すべてが終了するのが24日の1時をすぎます。
天皇陛下は堅い板の上に座布団も敷かずに2時間も正座しなければなりません。 ですから陛下は新嘗祭が近づくとテレビを見ながら正座の練習をして臨まれている といいます。侍従も同じように正座しなければなりません。
B御告文 この新嘗祭では今年一年の穀物の奉謝と国家、国民の幸福をお告げになって祈られます。
(2)今上陛下の大御歌(新嘗祭)
@【 新嘗の祭始まりぬ神嘉殿ひちりきの音静かに流れる 】
今上天皇の皇太子時代の御歌です。 ”ひちりき”というのは神楽などで使う管楽器、笛みたいなもので、 天皇陛下がお出ましになると神楽歌がはじまります。そのときの様子を詠まれたものです。 A【 歌う声静まりて聞こゆこの時に告文読ますおほどかなる御声 】
神楽歌の歌が静まるころに天皇陛下が御告文を奉じるご様子を詠われています。 これも、今上天皇の皇太子時代の御歌です。
皇太子殿下は祭祀のときは神嘉殿隔殿にいらっしゃいます。 御殿には天皇陛下とお供えを手伝う巫女二人しか入れません。 ですので、音や声にによってご様子を察して詠まれているのです。
(3)日本人の食に対する感謝の原点
私たちが毎日食べている食事は神話の時代に神の命と引き換えにもたらされ、 天照大神が民に授けたものです。
だから天皇陛下は新嘗祭で天照大神をお招きし、ひとつひとつの食をご報告し、奉謝し、 国民の安寧を祈られるのです。
日本人の食に対する感謝の原点が新嘗祭にあります。
<合掌 平成23年11月24日 頓首再拝>
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