地形(主に、滝・巨石・山地地形)の掲示板

滝おやじが管理者の、地形についてなら何でもの掲示板です。ご気軽にご投稿下さい。

また、滝おやじのやっている

千葉県の滝・川廻しのHP http://chibataki.poo.gs/

千葉県外の滝・巨石・県内外の山と峡谷の地形めぐりHP http://chibataki.moo.jp/

の掲示板でもあります。関連のことはどうぞ。

投稿に当たって、削除キー欄に "taki" と記入して下さい。

内容は自由ですが、この掲示板にふさわしくないものは管理人の権利で削除いたします。

管理人個人宛のメールは、doutakioyazi@infoseek.jp へお願いします。 管理ページ

名前
e-mail
タイトル
本文
画像

URL
文字色
削除キー 項目の保存
RSS

このレスは下記の投稿への返信になります。戻る

No.339 岩手県遠野市 呼ばれ石 投稿者:滝おやじ     投稿日:2017年08月28日 (月) 17時18分 [返信]

 ながらく休んでいましたが、またちょくちょくアップしようかと思います。
 暫くは、北上山地遠野盆地の巨石と山の、記録メモをあげてみます。
 この地方の巨石の事例は、インターネット上のyo-hamada氏のブログ「巨石!私の東北巨石番付」(http:  //hamadas.exblog.jp/ 20130522現在)から所在情報を得ています。この呼ばれ石もその一つでした。
 yo-hamada氏のブログの画像を見ますと、単体の大きなコアストーンが、緩斜面の下部に突出して露出しています。動いてきたようですが、破断してはいないようで、転がってきたのでないようです。このような立地と形態の特異性が何故できたのか、巨石の成り立ちに興味を持って訪れてみました。まあ、遠野の巨石、続石と羽黒石を調査しに行ったついででもあるのですが。
 呼ばれ石とその周辺の地形を観察した結論をいうと、下半埋まっていますが4面露出。直径5〜6m厚さ3mほどの平たい鏡餅型のコアストーンでした。浮き石で異地性です。 巨大コアストーンがマサ砂の中にあって、谷上流の山地地下にあったものが、氷期に凍上作用などにより地表近くになリ、氷期の周氷河作用によりできた角礫混じりのマサ砂とともに、山地斜面から谷底へ、さらに谷口へと匍行(水飴が流れるみたいに粘性流体的にゆっくり動く)してきたものです。動いた年代は、12,000年前ぐらいに当たると思います。
 ついでにいうと、続石や羽黒石は、日本の巨石には珍しく、成因について記載した科学論文があって、呼ばれ石と同時期に、氷期の周氷河環境で形成された露岩地形である「トア地形」であるとされています。 後で紹介する機会があるかもしれませんが、私の調査では、単純なトア地形ではなくて、「特殊なトア地形」であるいう結果が出ました。


No.340 呼ばれ石の位置と宮守村誌の記述 投稿者:滝おやじ     投稿日:2017年09月12日 (火) 22時44分

呼ばれ石の情報は、浜田氏のブログに述べられていた「遠野遺産23号」にありました。
これは、遠野市のHPから見ることができ、所在場所の地図もあります。
 2.5万地形図(添付図)に位置を示します。なお、呼ばれ石の付近で南から合流する道の位置が拡幅に伴って最近改変されていて、交差点の形状が、2.5万地形図の形状と、現状とでは異なります。添付図では2.5万地形図の道路位置を修正しました。
 さて、「遠野遺産」とは、遠野市が独自でやっている文化財施策の「遠野遺産認定制度」のこと。平成19年度から開始。現在も追加認定が行われていて、対象は現在149ヶ所。
施策の内容は、ttp://www.soumu.go.jp/main_content/000152728.pdf (20170804現在参照)。市民参加で文化財保護活用をめざす方策で、なかなかスグレモノと思います。
 巨石関係では、No.23の呼ばれ石、78の羽黒堂と羽黒岩、111の石上不動岩と不動滝、132の舌出し岩があります。続石は市の指定文化財になっているので入っていないようです。
 遠野市のHP:遠野遺産23の呼ばれ石の項参照。現地の説明板も同文です。
ttp://mappage.jp/dtl/infolist.php?KanriNo=03208S370023&mode=md
(20170825現在)
 後日ですが、遠野市図書館で、呼ばれ石の文献記述を調べました。すると、『宮守村誌』 森嘉兵衛著 昭和52(1977)年 岩手県上閉伊郡宮守村教育委員会発行 という本があり、その中に、「よばりの石」の記述があります。遠野遺産の「呼ばれ石」の説明文や現地説明板の文章は、それを一部変えて引き写したと思われます。
 以下、宮守村誌の該当部分
========================
第二章 語り伝えた話
 六 よばりの石        
上宮守から塚沢に行く県道の側に大きな岩があった。
いつの頃のことかはっきりしないけれど、この巨岩の付近で働いた者達が、遠く離れた所にいる仲間に、昼飯だよと叫ぶと、その大石もその声に応じて同じことを言い、その石の上の方に同じょうな大きな石がもう一つあって、同じように応ずる。人々呼んで「よばりの石」といった。
何となくうすきみが悪いので、人々は狐狸のしわざだろうといって、猟師を頼んで一発石に打つと、それからその石は人間が叫んでも呼応しなくなったという。
今でもその石には鉄砲玉の傷が一つ残っているという。(河野三郎)
==============(引用終)=====
 <解題>
・河野三郎さんという方から聞き取りした伝承です。
・その時点では、石の名称が、「よばりの石」となっており、その後の遠野遺産の登録名になっている「呼ばれ石」とは違っています。
・石が音を発するという伝承は、夜泣石を始め多いですし、この伝承でも、呼び交わしているわけですので、岩が声を発する「よばわりの石」の方が、本来の名前だったのではと思われます。
・この石に呼応する、もう一つの大石があったといわれています。そちらの石については未調査ですが、国土地理院の空中写真のお見たところ、1977年の航空写真にはそれらしき立石の影が、写っていました。添付した2.5万地形図に、赤矢印で示した位置付近にあります。当時は、谷底全体が耕作地になっていたようですが、現在は耕作を止めて植林地に変わってしまっていて、最近のグーグルマップの空中写真では、樹林の中になってしまっていて、見えません。



Number Pass
SYSTEM BY せっかく掲示板