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No.162 巨石観察ノート 2014年版04 福島市小倉寺五輪石稲荷神社 五輪石 投稿者:滝おやじ 投稿日:2014年03月23日 (日) 10時29分 [ 返信] |
花崗岩の巨石地形事例を集めるため、福島県の阿武隈花崗岩露出地を廻っています。 2013年8月に、INの巨石情報をもとに、福島県福島市にある巨石を見に行きました。 東北地方の巨石の事例は、インターネット上のyo-hamada氏のブログ「巨石!私の東北巨石番付」 (http://hamadas.exblog.jp/ 20130522現在)から、かねがね所在情報を得ています。 そこから情報を得て、福島市渡利の的場石と共に、福島市小倉寺所在五輪石稲荷神社境内の五輪石を見てきました。 五輪石は、阿武隈花崗岩の未風化基盤岩塊の頂部が山地斜面に露出しているもののようで、どんな侵食作用で露出したのか、露出後破断はどの程度受けているのか・・・という興味で訪問しました。 五輪石の位置は、前出の的場石の位置図を参照。 画像は、五輪石を石の下方から見上げた画像。手前は境内の祠、石の下の社殿が本殿です。 大きな石で、急斜面から半ばせり出し、サイコロを真上に4段積み重ねたような塔形で、頂上は斜面の頂上より高くなっているようです。 露出部分の高さは約11m、サイコロの幅は4.2mと測定しました。 塔の廻りの急斜面は所々転落した岩塊が見えますが、花崗岩が砂粒まで分解した「マサ」のようです。塔の右下の祠の方にも岩体があるようで(画像参照)、この岩塔は、下に未風化の岩が続いている根石と思われます。 <立地類型> 神社境内(塔の前面)は、新しい侵食された谷ですので、谷が刻まれる以前は、マサの中に未風化の岩塔が立っていて、地表にもその頂上が露出していたのでしょう。 花崗岩巨石を廻っていて見えてきたことですが、花崗岩巨石の経てきた歴史を復元する鉄則があります。すなわち、現状の巨石を見て、まず、露出する以前、マサ化した地中に風化せずに残っていた未風化岩体の形と、露出後のあるいは移動後の雨風寒熱を受けた風化重力破断形を区別し、地中にあった時の形を復元して、それが壊れていく様子を再現するということです。、 この岩のように、まだ、岩塔が大部分マサの中にあり、塔の側面が露出しているだけの場合を「地中塔タイプ」と私は呼んでいます。 露出がさらに進めば、塔全体が露出して周囲から破断し破壊が進み、当初形の復元が困難になっていきますが、地中塔タイプでは一方の側面だけが露出しているので破断が少なく、地中での形を見るのに適しています。 (つづく)
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