No.17 斑糲岩の重力変形地形 筑波山立身石 投稿者:滝おやじ 投稿日:2012年06月14日 (木) 17時48分 [ 返信] |
立身石は、図のLoc5にある小岩峰です。男体山から南東に伸びる尾根上にあり、下から見ると高さ13mぐらい、尾根方向の長径15m弱×直交方向の短径10m強の塔。 岩峰下部がオーバーハングしていて、その下に狭い洞窟がある。下部の洞窟前広場から見上げると迫力がある。 古来から信仰対象になっていたようで、元来「鎮座石」といい、親鸞聖人の餓鬼救済の伝説がある。 広場の岩陰に、「親鸞上人旧跡」の石塔が建っている。立身石という名称は、間宮林蔵の伝承からという。
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No.18 投稿者:滝おやじ 投稿日:2012年06月14日 (木) 17時51分 |
図は、この岩峰の平面・側面・正面図。 この図は、現場での見取りによる概略スケッチ図で、尾根方向の岩峰下部には取り付けなかったので、岩峰の尾根方向下部の詳細は分からない。 岩峰の周りは、樹林に覆われた急斜面で、岩峰部分の周りの岩石がすべて転げ落ちて、残った部分が岩峰になっている。 現在の岩峰の形を見ると、側方図に示すように、岩峰が尾根下方向に傾き、割れて、尾根の方向に直交する開裂割れ目がはいり、正面図に示すように尾根斜面方向には剥離して転落しているようです。 尾根方向の開裂は4本想定され、3つのブロックABCに分離している。 尾根の横断方向の形は、正面図に示すように、両側の斜面方向に破断しているが、南西向きの節理の影響で非対称になっている。
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No.19 投稿者:滝おやじ 投稿日:2012年06月14日 (木) 17時53分 |
平面図の南西方向から見た立身岩上部。岩峰下部は見えていない ブロックA、Bと開裂割れ目1,2が見える。 開裂割れ目1に沿って、尾根の鞍部があり、遊歩道に利用されている。この割れ目が一番大きく、岩峰全体が下方に滑っているかもしれない。 ブロックA・Bのそれぞれの頂上は、正面図に示す南西落ちの節理面に沿って剥離して転落した形が見える。また、Bの頂上部分は、節理面に沿って滑っている。女体山南面にある大仏岩の頭部の岩塊とよく似ている形。
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No.20 投稿者:滝おやじ 投稿日:2012年06月14日 (木) 17時55分 |
南西側の岩峰下部。広場から見上げた画像。中央が親鸞上人旧跡碑。 ブロックの頂上、ABCが見える。岩峰の側面方向の破断面を示す。 画面に平行の破断面が、一部オーバーハングしているのは、前述の節理面で岩峰上部が辷っているためのようである。 また、画面に直交する向きの、開裂割れ目123の側面が、直線に見える。3の下部が開いて洞窟になっている。
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No.21 投稿者:滝おやじ 投稿日:2012年06月14日 (木) 17時57分 |
平面図の北東方向からみた岩峰頂部の裏側。 ブロックAがみえている。 人物のいる裂け目が、開裂割れ目1
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No.22 投稿者:滝おやじ 投稿日:2012年06月14日 (木) 18時06分 |
画像忘れました。
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No.23 投稿者:滝おやじ 投稿日:2012年06月14日 (木) 18時08分 |
岩峰の頂上部分。南西方向からで、ブロックCからブロックBの頂部を見る。 Bの手前の割れ目が、開裂割れ目2。 Bの右手の割れ目が、滑った跡。 斑糲岩の岩峰は、岩石の表面は風化しないので節理に沿った角張った形の造形のようだが、傾斜方向に破断したり、節理に沿って傾斜方向に滑ったりして、意外と傾斜に対応した形の型があるとの印象。ホルンフェルスの作る岩の形に似た感じあるようにも思う。
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