No.348 巨大な乳腺腫瘤。 |
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今日は乳腺腫瘤の摘出手術の予定が入っておりました。非常の大きな乳腺の腫瘍で、見るからに悪性腫瘍の可能性大です。 オーナーさんの強い希望も有り、摘出の予定となっていたのですが、術前検査でいくつかの項目が引っかかってきました。
胸部レントゲン写真で転移性肺腫瘍を疑う陰影を多数認める。
血液凝固検査で播種性血管内凝固症候群(DIC)を強く疑う凝固時間の延長、FDPの上昇を認めました。
これらの所見により、現状で摘出手術を行うことは不可能であり、仮に手術により腫瘤を摘出するにはしばらく内科療法を行い、全身状態を安定させてから手術。後に抗がん剤により治療がベストの選択と考えました。 しかしながら、既に肺に転移病巣を疑う所見も認められることから、手術がうまく行ったとしてもその後の予後は期待出来ません。 結局、手術は行わず抗生物質と、抗炎症薬(ピロキシカム)で見届けることになりました。
もっと早く見つけておけば、このような事態にはならなかったろうに・・・大変悔やまれます。
手術した方が良かったのかなあ?
病気の治療は本当に難しいです。
2006年06月20日 (火) 00時55分
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