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週間V-magazineというメールマガジンからの引用です。ちなみに http://www.geocities.co.jp/AnimalPark-Lucky/4641/ です。 ぶどう、レーズンでも急性腎不全を引き起こす可能性があるんですね。レーズンパンなど日常的に与えているケースもあり得ると思いますので、ぶどう系には注意していく必要がありそうです。(かつて実家で飼育していたビーグル犬はレーズン入りのパンが好きだったような・・・)腎不全にはならなかったのでほっとしています。 以下はその内容です。
●Dr.Satoの気になる文献
■ぶどうまたはレーズン摂取後の犬の急性腎不全:43頭の回顧的評価(1992-2002) Acute Renal Failure in Dogs After the Ingestion of Grapes or Raisins: A Retrospective Evaluation of 43 Dogs (1992-2002) J Vet Intern Med 19[5]:663-674 Sep-Oct'05 Retrospective Study 57 Refs Paul A. Eubig, Melinda S. Brady, Sharon M. Gwaltney-Brant, Safdar A. Khan, Elisa M. Mazzaferro, and Carla M.K. Morrow
動物中毒コントロールセンターのアメリカ動物虐待防止協会のAnToxデータベースの記録の再調査で、ぶどう、レーズン、またはその両方を摂取した後、血中尿素窒素濃度上昇、血清クレアチニン濃度上昇およびその両方と臨床症状を起こした犬43頭を確認した。臨床所見、検査所見、組織病理所見、行った治療、結果を評価した。全頭嘔吐し、嗜眠、食欲不振、下痢はその他一般臨床症状だった。尿排泄低下、運動失調、虚弱は悪い結果に関連した。高カルシウムXリン生成物(Ca X P)、高リン血症、高カルシウム血症は、それらを評価した犬の95%、90%、62%に認められた。 初期総カルシウム濃度、ピーク総カルシウム濃度、初期Ca X P、ピークCa X Pが極度に高値は、負の予後指標であった。近位尿細管壊死は、組織病理評価を行った犬に一般に見られる所見だった。43頭の53%は生存し、それら23頭中15頭は臨床症状および高窒素血症が完全に解消した。ぶどうおよびレーズンによる腎傷害のメカニズムは不明なままであるが、この研究所見は、犬におけるぶどうまたはレーズン摂取後に起こりえる急性腎不全の臨床経過を理解するのに貢献する。(Sato訳)
2006年02月15日 (水) 14時15分
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