背徳綺譚
[84]jessica
[ Mail ] [ HOME ]
2005年01月23日 (日) 21時44分
「実はわたくし、かつてはサタナエル、そう、サタネルと呼ぶ方もいらっしゃいましたね、とにかくそう呼ばれ、織天使(セラフィム)の地位におりました。今のベリアルという名は第一次天地戦争の後に反逆が神に悟られ、名を帰られて、力天使(ヴァーチャーズ)の副官の地位まで堕とされたのです。まあ、その前から肉欲の権化というか、超淫乱の上に色魔だったりして、上級天使の方々を堕落させることに心身を捧げていたんですけどね。姫はもうアスタロテからお聞きになったと思いますが、創世神は実験がお好きだったのですよ。そこで前にも言ったとおり、天使とは生まれて来るときは男でも女でもないもので、生まれてから変化がおこるのです。その時に薬物投与されましてね、男でも女でもなくなってしまったわけです。それでも、神はわたくしをいたく気に入っていたらしいです。セラフィタさまに次ぐ成功作としてね。アレクシエルやロシエルのように容易くは使えませんが、一応古の力、時間魔法を少しだけ使えたからでしょう」
|
|