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徒然日記

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極彩色の悪夢
[86]jessica [ Mail ] [ HOME ] 2005年01月29日 (土) 14時53分
 白い肌。透き通るように、美しいと言うよりも病的なほどに。一見くせっけにみえる黒髪は、さらさらと流れる水のように風に靡く。ふわりと微笑を象っている薄い唇。両目の青は海とも空とも例えられるほど、吸い込まれるように青い。
 どこからみても、少女と見間違えるほど、愛らしい顔。
 いや、それは少女にも見えないかもしれない。人形のような冷たさをもって、彼は存在している。
 神でもなく、人でもない存在としてそこに在る。

「会いたかったんでしょ?」

 世界樹の封印に捕らわれている彼に、よく似た顔が言った。
 見慣れている、けれど時々恐いほど綺麗な、ジェームズの顔だった。その唇から紡がれる、言葉も声も、とても優しげなものなのに対して、からかうような面白がっている口調。ざわり、と何かが動いた。目の前にいる、あれは何故か、とても悪いものの感じがする。

「僕の兄さん、きみらがずっと探してた、13銀」

 違う、と言おうとした声は、喉の奥で乾ききっていて、出てこない。
 今まで13銀だよ、救世主だと信じていたのが、実は偽物だったなんて、という気持ちが作用したのもある。

「むかーしむかし、ある古ーい名門の一族に双子の男の子が生まれました〜一族の予言者は言います。『紫紺は闇を、青碧は光をもって、世界を満たす』それを聞いた一族は青い瞳を持つ兄に、紫の瞳を持つ弟を贄に与え、世界を光でもって闇へと導こうとしました。しかし、一族の思惑を知った両親は、兄を連れて地上へと逃げて行きました。でも、天上人は地上では長く生きられなかったので、両親を失ったその男の子も死ぬはずだったけど、実は二人の男の子は天上人と祖先に人の血を持つ二人のこどもだったのです。時が経ち、光の力の覚醒と共に目覚めた兄は、天上へと連れ戻され、兄の贄として生かし続けられていた弟が再会しました。遅ばせながら、儀式を行おうと一族が弟を殺そうとしていたのを見た兄は、殺される直前に弟の闇が覚醒したのを見て、恐くなって逃げ出しました。弟は絶望の中で眼を覚ましました。あたりには廃墟だけです、天上のものはすべて闇へと変えてしまっていたのです。弟はひとちでした。弟は兄を憎みました。もう二度と会う事もない、と。しかし、兄は帰ってきました。あまりにも英雄面して帰ってきたものだから、弟は兄と取って代わってやろうと兄の精神を世界樹に封印しました。まんまと入れ替わった弟は、兄として地上で過ごし、そして、兄が愛した世界を消し続け、ついにはその最愛の友にさえその爪を伸ばしました………さあ、誰から死ぬ?」

 くすり、とジェームズだったものが笑った。びくりと、身を震わせた4人はじりじりと後じさった。

「恐がらないで、逃げないでよ。きみらがだーい好きな兄さんの前で殺してあげる。その血を啜らせて、肉を食わせる。最も深い罪の意識を兄さんに背負わせてやるんだ。それは甘く苦く血の味がする果実、エバが悪魔が化けた蛇に唆されて、アダムに勧めたエデンの禁断の果実の味だよ」






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