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徒然日記

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odai07
[104]jessica [ Mail ] [ HOME ] 2005年12月28日 (水) 17時13分
101-110

泣きぬれる日々よ

私の体に残るあんたの痛みを分かち合いたくて月の影に揺れる空を仰いだ

遠くでは鳥達が歌うかのように啼きながら彼方から訪れる夜明けを待ち望んでいるようで

決して忘れることのない夢のようなひと夏の終焉

安い言葉なんかじゃなく

そんなことも解らないままただ呆然と立ち尽くすことしかその時の私は出来なかったのです

懺悔の言葉を繰り返す少女

むなしく宙を掴むのみ

感情が欠落してしまったこのような出来損ない

一年ぶりの再会はお前と俺の時間をうめつくせないまま違えていた


111-120

小さな光源に惹きこまれるかのようにして空を見上げた

最後に彼を見たあの日の空も 彼の瞳と同じ蒼で雲一つない鮮やかな色をしていた

風に揺られ踊る色素の抜けた白に近い金色の髪

原色に近い金が嫌になるくらいお前の存在価値を知らしめてけれどそれがどこか誇らしかった

時間が戻る事なんて有り得ないからこうしてお前と俺達の距離はかけ離れてゆくばかりなのだろうな

もう馬鹿げた願いを瞳を輝かせて夢見るお前はいない

そうすればこの体中を駆け巡る痛みさえきっと 忘れることができるから

それでも胸を張って非情なまでに生きればいい

本当に馬鹿な人ね

何もかも終わってしまうわ


121-130

ザクリと皮膚が切れる音

清らか過ぎて誰も近づけないの

貴方が静に眠る場所には相応しいでしょう?

まるできみに恋しているみたいだね

苦しみの連鎖

ごく一部のほんの一握りの欠片にも満たない哀れみに似た優しさに包まれながら

あまりにも痛々過ぎるこの世界で

あんたを彩る悲しみの痛みに

潔癖の拒絶

踏み越えられない 境界


131-140

幼いながらにあまりにも多くの傷を背負いすぎたあんたを

愛情と己の欲望を何処かではき違えてやしないかい?

混乱するでもなく泣き喚くでもなく

息が詰まるような

何故 そんなに躊躇うように言葉を濁すのか

悪夢から解放された人々は永久に知ることはないのでしょう

サヨウナラサヨウナラサヨウナラサヨウナラサヨウナラサヨウナラサヨウナラ

降り積もるようなふやけた愛の言葉

飾らないお前の心に触れていたかった

きみを困らせるようとしてたわけじゃないよ


141-150

あなたが心からわかりあいたいと願い続ける時も

あんたの隣を歩くことさえも叶わぬまま

そう言って何事もなかったかのように平然と剣を納める仕草は何だか儚げに映って見えたもんだ

血塗れの手がやけに艶かしく

ギラギラと凍てつくような燃える眼差しに鳥肌がたったんだよ

嗚呼 今思えばあの時からきっとこんな日が訪れることを察知してたんだろうよ

笑って言うなって やっぱりお前口悪すぎ

なぁ?そんなくだらない話でさえも不思議と価値のあるもののように思えてくるてのは何でなんだろうな

世界そのものから嫌われた生き物は

後から後から止め処なく降りしきる雫を浴びながら想うことでしょう


151-160

雪の白さに映え見る者を魅了する美しい花

時々でいいから振り返って欲しいと思って時々でいいから立ち止まってその手を差し伸べて欲しかったのに

そして 静かに夢を見る

白銀の世界でただ一点真っ赤に染まった雪を見てあんたは何を思ったのかしら?

想い出そうとしても笑ってる顔しかみつかんねぇよ

声を張り上げて叫び続けるから

俺は君に焦がれ続け手を下されるその日をただひたすらに待ち望んでいるのです

お前の手で逝けるのならそれも悪くないね

つまらないくらいにたったそれだけの無意味としか言えない願いを どうか

死の影を匂わせながら


161-170


艶やかに華やかに孤独に切なく燃えつくすかのように尊い命の歌を詠いながら

君の辛さや悲しさに共感したふりをして

君を苦しめる者達を非難したふりをして

君の唯一の味方のようなふりをして

ねぇ つまらない話をしようか

その小さな暖かい手を離さないでいてくれるのだろうか

嗚呼 貴方もどこかでこの月を眺めているのだろうか

願ってもいいだろう か

あの光と同じように変わらずに僕の名を覚えて いて くれ た な      ら

嗚呼 私の名と同じあの月に今にも手が届きそうだ空がこんなにも    近 い


171-180

その後の話をしようか

はるばる海を越えてその地に足を踏み入れた時痛みなどを忘れてしまうほどの身震いと歓喜で男は声も出せなかった

この怪我が治ってからでもそれからでも遅くはない

この瞳で見たかった と

はたから見れば呆れるほどの理由なのだろう

乾いた空気が満ちてゆく度に

蒼い髪の少女の面影

一時の間でも共に存在した時間は今でも夢のように駆け抜けるのだ

足元に広がる砂の一粒にまでも

幾年にもわたって夢見続けてきたとも憧憬とも呼べるその場所は生涯男の中に深く深く刻み込まれ続けた


181-190

その人はお姫様が大好きだったんでしょう?

男の心中を察したような鋭さで一つの答えを導く

もし 本当にそうだったならばあの時の選択は間違っていたのだろうか

猫ッ毛の茶色い髪をした男は無性に泣きたくなり声もなく 笑った

自己犠牲の愛

貴方への想いに全てを捧げた事でしょう

例えそこにどんな結末が待っていようとも

たった一つの愛を守る為に全てを捨ててしまえればよかったのに

血のような赤く美しい朝焼けを

全てを心から祝福した彼女の流した涙はやがて地上に雪の結晶となって舞い落ちる事でしょう


191-199

少しだけ誇らしく思う

この手を離してしまったのなら

いつでも確信出来る何か

届かないと知りつつそれでも私は先を行く貴方の影を捕まえようと手を伸ば し

大きな手が私の朱に染まった手を捕まえた

木も花も空も雲も貴方と同じ暖かい色に

そんな事を想ってもどうする事も出来ない自分がいて

小刻みに震える手が君の心情を物語っていてその度に確信にも似た感情が俺を捉え続ける

ただその時俺は君に何を告げたら良いのだろうかと怒りと悲しみで震える君の手を見ながらその事だけを考えていたんだ



200
ひんやりと冷たいレンズに触れてふと向こうの世界が
見えるのかと覗いてみると度の強い眼鏡から見える景色は
それこそフレームのように歪んでいて僅かな眩暈をひきおこし
何もかもが曖昧に混じってあの頃と変わらない風景だけが
そこにあるにも関わらずなのにどうしてあんたが いない

201-210

長く淡い髪の揺れ動く姿

夢の中でね君は倖せそうに笑っていた

全が報われたんだね

声にならない言葉で祝福しよう

手を伸ばし掴み取る君の未来が光に満ちた世界であるようにいつまでも輝かしい笑みを失わないようにと

壊れた天秤に今後の運命をかけたとしてもそれは大きく傾くだけで絶望的な程に釣り合うことのない惨めな想いを嫌という程再確認するだけなのよ

貴方への想いも貴方の存在も貴方の優しさも弱さも強さも尊さも何もかも 忘れない

今日も私は夜空に祈り星を愛で月に想いを馳せながら人知れず涙を流すのです

例えその先に私達の未来なんて映らなくとも今のこの瞬間だけは失いませんように

私の肩にもたれ掛かって寝息を立てる貴方の横で静かに夜空を仰ぎ


211-220

煌く星と月夜に見守られた

たくさんの星が流れる夜なんだよ

貴方と出逢って初めて世界の理を知ったのです

言の葉に貴方への想いを乗せて歌いませう

どうか終わりを迎えるその瞬間まではこのまま傍にいさせて と

笑って笑って 笑って

負けないで 私は祈るの

貴方を知れば知る程その優しさが痛いわ

嫌になる位に優しくて優しくて結局の事誰にでも優しいのよ

貴方の優しさが私だけのものになる日はやって来るのかしら?


221-230

涙で滲んだ優しい顔した母の面影がいつまでもいつまでも変わることなく微笑み続けていた

3年前の決意

貴方の笑い声が何よりも心地よい子守唄に聞こえたわ

己の運命を捻じ曲げるから奇跡ってもんが起こるんだと俺は思うよ

深呼吸をするような

なぁ そんな風にこれから先をお前と生きてゆきたいね

勝手なこと言うならばいかれちまった俺達をお前の手で裁いてくれないか

お前が血だらけの道を歩もうとも俺は止めはしない

貴方の下手な嘘泣きでもいいわ

君は僕の為に涙を流してくれるのかな


231-240

遺骨に降る雨 そして

蜜柑色した海は貴方の瞳にどんな風に映るのかしら

そんなもんだよ

凍りついたうように動かなくなったきみの

剥き出しにされた弱さに付け入られながらもそれでもきみは誰かの為に生きようと

誰よりも強く逞しく優しい人だったから

好きだと 思う

尊敬するあの人に

救いたいという自惚れがいつの日にか己を追い込んでゆくとも 知らずに

死ぬまでに今まで出会った数多くの人々の中から一体何人もの人を覚えていることが出来るのかしら?


241-250

遠く彼方の懐かしい故郷から貴方の無事を祈る 日々

手紙の冒頭に決まって書くのは貴方の無事を確かめる文句

銃弾が私に向かって発射されたなら貴方を盾にして己の命を守るだろう

剣を振り下ろされたならばそれで貴方の体を貫かせるのだろう

立派に咲かせた華を彩るのに相応しい終わり

それこそ人生の幕切れを湛える誇り高いものなんじゃないのかな

あんまりにもあどけなく笑うから

俺は自分という存在を消したいと思って剣を握った

俺という存在を軽く消し去る程の光だった

何度そいつの笑顔に救われたのか数え切れない程に


251-260

いくら剣を振るっても得られない赦しを  得た

あの時雨の降る あの場所で

あの街の処刑台上から

俺は死期せまるお前を何を思いながらどんな面で見ていたのだろうか

何かを諦めたようなこの世の全てを悟ったような

救いを求めていたのは他の誰でもないそいつ自身だったのだ と

救われたのは僕救われなかったのは きみ

厚かましいのですが一つだけお願いしてもいいですか?

そう遠くない未来に尊き日々は永遠に語り告がれるであろう

そして再びその地に足を踏み入れるまでどうか浅く緩やかなる眠りを


261-270

私の裏切りを知ってもいえ既に知っていたとしてもいつものお決まりの台詞を吐いて笑ってくれると思うわ

ねぇ 貴方も私も不器用にしか生きられないからいつも意地をはっては喧嘩して仲直りしては同じことを繰り返すのよ

季節外れの雪やこうして二人手をつないで並んで歩いた日のこと

どうしてお前のことになるとこうも周りが見えなくなって見境さえも失ってしまうのかと

いつも以上に高慢な態度で侮蔑するような言葉を選び未練と共に捨てきれない感情を吐き出したつもりだったのに な

納得いかないと血塗れのまま雨に打たれながら私を見るその瞳が忘れられない

一体お前はどこまで私の中に入り込んでくれば気が済むんだ

真っ白な鉄格子の中

なぁ 今だから言うよ

私はなお前の頑固な瞳や強がってる姿を見るのが何よりも好きだったんだよ


271-280

死ぬその瞬間までもがいて足掻いて未練たらしく生にしがみ付いてやろうじゃないか

微妙にすれ違ってまた元に戻ってそんなことを繰り返しながら

耳を澄ませば今にも吐息が聞こえてきそうなくらいのこの小さな空間でお互いを意識しあいながら

一体何度眠れぬ夜を過ごしたんだろうかね 俺達は

私の体は全てを拒絶するかのように空っぽの器に なった

彼女の瞳を通して朧げと映る淡い色彩

綺麗な綺麗な お花

あんまりにも綺麗すぎて清らかすぎて触れることさえも叶わないから

君の一番大切なモノを奪ったのだと云うのに

嗚呼 泣き崩れる姿さえもなんて綺麗なのだろうか


281-290

多分 この人の心情を察することが出来るのはこの世界でただ一人彼女だけなんだと 認識する

惹き込まれるように鮮やかな色彩にいつの間にか瞳がはなせなくなっていた だけ

空気よりも薄く血よりも華やかな存在であって決して誰にも溶け合うことのない

この人のなら非常なまでに残酷に楽しそうに笑いながら浅ましい想いさえも振り払ってくれるのではないか  と

忠告はしたのだからねそれを無視して近づいても命の保障はしないから

もしも振り払わされた手を握り返していたならば

今もなお消えることのない 痣

聞こえるはずのない声にならなかった音が痛いくらいに 離れない

なぁ 何故俺は生きているのだろうな

必死に掴んでいたのは刀ではなく少年の折れてしまいそうな程にか細い腕で


291-299

皮肉にも歪んだ口元でその名を呼ぶたびに

そんな風に真っ直ぐに生きるあんたはひたすらにでっかくて眩しくて羨ましくて

だからこんなにも歯がゆいのかな

不器用なんて言葉一つで全てを片付けられてしまう程に僕はもう幼くはないよ

気づいてはいけないと警告音を鳴らし続けているのにも関わらずそれでも逢えない時間が募れば募るほど僕は自分の中に生まれつつある感情を隠し切れなくなる

きみの声を忘れてしまいそうだよ

心配をかけまいとして無理をしている自分が一番心配をかけてしまっているのだということに気づいていながらそれでも私は現実から目を背け続け

あの子との距離を広げれば広げようとする程に囚われていくみたいじゃない

願望交じりの感情を君の前でストレートに表現できたら募るばかりのもやもや感もきっと少しは消え去るんだろうけど



300
夢物語の始まりは櫻咲く華やかな春なら夢物語の終焉もまた
いくつもの歳月を巡った同じ季節でありたいと想う

301-310

蜜のように甘い幸福感に酔いしれていたいが為に君を泳がせ今はまだ騙された振りを演じ続けているけれども

決して逃がさない

世界から僕という僕を心も体も何もかも全てから君を拒絶する

君と過ごしたこの瞬間を綺麗なままの想い出になんてしたくないよ

きみのこと忘れてなんてやらない

シャッターを切るたびに自分が新しく生まれ変わるようなそんな気がした

ねぇ 一体いつになったら僕はそんな想いから君から解放されるのでしょうか?

均整の取れないアンバランスなシーソーゲーム

そうして今日も僕はただ遠くから君を見つめ続けるのです

隠し事があるのです


311-320

定規の上ではたいした違いはないのに

血に染まった両の手を誇らしげに掲げ僕は明日という未来を手に入れてみせましょう

指きりげんまん針千本この小指に誓って

空高く望むその先

守りたいのだと勝手な思い込みでそれがお前を苦しめる要因になろうともそれでも守り抜きたいのだと

見返りなんていらない

なのに赤が

お前を感じて死ぬというのも悪くはないね

この人は本当に馬鹿なんじゃないかと想う

俺はねどうしようもなくてつい苦笑いを零してしまうような不器用なそんなあんたがたまらなく 好きだったんだ


321-330

痛いくらいに鮮やかなその色が瞳に焼き付いて知らず知らずのうちに涙が溢れ出て

きみの想いに早く気づいてよ

彼を虜にさせてしまう想いを私に下さい

言葉を交わすことはなくても

あの美しい女性は想いを昇華させることが出来たのであろうか

酷く 胸が疼いた

何もいらないの貴方が此処にいてくれたなら

どうか私の隠し抱いた想いに気づかない振りをして いて

貴方に心配して頂けるなんて嬉しいですね

漆黒に濡れる眼球が儚げに揺れる度に


331-340

全てが終わった時

ねぇ 命途絶えるならこの世界がいい全てが終わったとき屍となって未練たらしくもこの地に眠り続けることが出来るのだから

全てを溶かすような至福に満ちたりた顔で 笑って

夢なのか現実なのか

幼い小さな手が滑るように堕ちてゆく様を望んでいた

懐かしき人々

愛おしいとか切ないとか悔しいとか痛いとか

低い体温

ふと込み上げてくる愛おしさに流されるまま壊れないように壊さないように

貴方と別れて目まぐるしいほどの季節を独り越え


341-350

醜く老い朽ち果てる前に

胸の奥底で眠る切なく甘い痛みと 共に

嘘の一つも上手につけやしない甘っちゃんで

差し伸べられた手に触れることもせず鮮やかにまわる世界を見ようともしないまま

ぼくにはそんなきみが眩すぎていつだって直視すら出来なかったのです

あまりにもかけ離れてしまったからもう傍にいることさえも許されないような気がして

嘘の言い訳を造る理由

勝手に生きて勝手に想って勝手に死にやがって

俺は今日も踊らされたように 演じるのだ

伸ばした髪は決意のあらわれか


351-360

だって どこを探してもいないのだから

悲鳴のようなその声色はあまりにも弱々しく

意識を失ってもなお小刻みに動く血の気を失った唇は

毎日のようにその墓石に向かっては何らかの言葉を吐き捨てているあの人の後姿 を

古びた時計と共に貴方の刻が止まったあの日から

だからそれが過ち以外の何者でもなくとも信念は何も間違ってはいなかったのだと私はそう 信じている

零れ落ちる水滴でさえも

遠慮も嘘もない透明な言葉

それが君の 優しさ

馬鹿野郎


361-370

涙をひたがくしにしながら運命に抗い続ける姿が痛々しい程に切なく

もう一度あの声を聞くが為に地の果てまでもお前を追いかけ続けたのに

それもまた運命なのならば喜んで従うまでさ

人であることを忘れてしまいそうになる孤独な時

人であることをやめてしまおうと抹消だけを望む静寂な時

人であることを悔い呪った憎しみの時

君を信じたか

風吹く丘から君と見る景色

草原の海も空を泳ぐ雲の白さも吹く風の切ない歌も

わが身可愛さ故にか


371-380

絶えず生まれ続ける瞳を閉じてしまいたくなるような消えることない禍々しい傷跡が深く 

傲慢な生き物による体裁により薄弱で在り続けなければならなかった架せられた過ち を

残虐性を漂わせる卑屈な精神

その美しい手を

誰にとっても忘れられぬ日となるのだろう

些細なこと

それは 好きだとか嫌いだとかを語った濁った感情を指すわけではなく

生きたまま腐る

かみさまをしんじてる

大好きだったあの教会


381-390

嗚呼 いつでも君の一言は直球に僕自身を抉る

泣き叫ぶ赤子のこの声が

希望の仔

その泣き声は終焉と始まりを告げるかのように

あの時貴方はとても悲しい顔をしていた

きみにふりそそぐうた

あぁ 情けない程にボロボロなこんな姿あんただけには見られたくなかったな

いつもみたいに吹かし煙草にきざな台詞の一つでも吐いて最期ぐらいそんな姿でありたかったけれど

頭上で輝くお天道様

冷たい肢体


391-399

まるで物語を読むように

君のこといっそ全て忘れてしまえたならそしたらこんなに苦しい想いも哀しい想いも知らずにすんだのかな

あんたとの想いでも記憶もない方が遥かに確かに辛いことでけれどもあんたに先立たれたこともまた同じぐらいに哀しくて

赦して赦して赦して馬鹿なことを考えてしまった僕を 神様

あんたが笑うからあんたが笑ってくれるから

それは不似合いにもほどがある甘ったれた笑顔鮮明に焼き付けられたその面が俺を支配し片時も忘れさせては くれねぇ

貴方の髪は太陽の光を浴びるとキラキラと光るのですよ

赤は死の色

僕にとっての赤は死臭であり哀しみであり恐怖であり畏れであり痛みであり無でありそしてそれは僕自身の逃げ道でした


400
華やかで美しい色です恋しい色です愛すべき色彩です
最も尊い色なんですだからそんな赤がよく似合う貴方は
世界に愛されているように想えて時として酷く羨ましく
恋しくなるの です





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