徒然日記
何か記念に書いてください!
ホームページへ戻る
相手の動きは恐いくらいにわかる。そう強くはない。――オレ自身の手でもやれるくらいだ… けれどそれでは訓練にならない。実験にも…折角新作が完成したばかりなのだから。――試して…みるか……? 相手の攻撃をかわすために後ろへ飛ぶのと同時に背中の巻物に手をかける。その時、「サソリ」 相手もオレも動きを止める。なんたって相手は相談役のチヨ―オレの祖母だ。「「チヨバア様…」」 構えた姿のまま止まっている相手に、チヨバアが席を外せと合図した。サッと姿を消したのを見ると、オレに近づいてくる。何か話があるのだろう。オレも立ち上がった。「調子はどうじゃ」「悪くない、昨日も新しい仕掛けを思いついたばかりだ…」「違う、術じゃよ」 チヨバアが妙に深刻な顔をした。ああ、なるほどと検討がついた。だからこんなに唐突に会いに来たのか。「大丈夫、解けてねーし誰にも…」「あまり驕るな。わし以上の使い手にはわかる」「チヨバア様以上の?ハハ…随分弱気だな」「わしも老いたということじゃ…」「フーン…、チヨバア様を越してないオレとしてはまだ死なれちゃ困るんだが?」 ニ、と笑って言うとチヨバアも破顔した。「様はなくてよいよ」 いつもはふざけたように笑うくせに、こういうときは柔らかに笑うところがあった。チヨバアに傀儡を教えて貰ったオレとしては、やっぱり尊敬すべき師であり越えるべき壁でもある。でもその前に、両親亡き後、オレを育ててくれた親代わりの人なんだ。
サソリさんがぐれたのは初めて傀儡を作ったとき、つまりお父さんとお母さんつくったときって決めてたから、この時もうぐれてるはずなのに…うぅ……すげーおばあちゃんっこじゃん…Σ(´□`;)あーついでに実はサソリさん女の子だった設定だしね。夢見がち?いいのだ、うん。んでー、自分の身体を傀儡化する時に男の子の身体にしたって感じがいいな、うん。なんでって、女の子の身体でエロっつうのはすきじゃないからである。。。(このあたりもう正常じゃないのかも寝、私…)
『男として、生きよ…』 そうして、呪印が刻み込まれた。 オレだって、その方がよかったと思ってる。チヨバアの言う通り、こんな世の中だし、な。 最近、術式が切れかけてる。――オレの力がチヨバアを上回り始めている証拠だ。 だから、チヨバアは毎日といっていいほど頻繁にかけ直しに来るのだろう。――自分でした方が早いな…『おまえの父も母も、死んでしまった』 ぼんやりとしているオレにチヨバアが話しかける。オレはまだ小さい頃で、死ぬということがどういうことか、全くわかっていなかった。『まだまだ大戦は続くじゃろう…こんな世の中じゃ…女は生きにくい……』 チヨバアが屈んでオレと視線を合わせる。いつも、強い視線のチヨバアが、僅かに瞳を揺らしていた。『男として、生きよ……』