猶予は煙草一本分だけ
[115]james
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2007年05月12日 (土) 00時01分
▼猶予は煙草一本分だけ(クロラビ?クロス一人称むずい) 「で、どうするんだ」 尊大に言うと、面白いくらいにこのガキは反応する。燃えるような赤毛はお互いさまだ。読めない性格、これは俺に勝敗が上がるだろう。だいたい、こいつはわかりやすすぎる。ブックマンにしてはあまりにも感情的なのだ。 ――こいつ、サチコが死んだとき泣いたな。 聞きはしないが、決定事項だ。情が深すぎる。このままではこいつはブックマンの役目を果たせないだろう。 ――だから引き継ぎはまだなわけか… 表情からすでに感情の動揺が見て取れる。致命的だ。考えあぐねている。まあ、俺の知ったことではない。 俺はいつも強制はしない。選ぶのはJr.だ。どうするか、好きな方を選べと示すだけだ。 「一服し終わるまでに決めろ」 猶予は、煙草一本分だけだが。
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