雲の流れと同じくらいゆっくり歩いていこう
[64]jessica
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2004年07月04日 (日) 13時07分
風が吹けば、流れてゆく雲のように。ただそれを見上げ、空を掴むように空を掴んだ。
「また寝てるのか?」 「…いや、寝てないけどね」 「なんだ、また間抜けな顔をして寝ているのかと思ったぞ」 「間抜けって…相変わらずきみは厳しいねぇ……」 「そうだろう?間抜けとしかいいようもないほどだったぞ。よだれ垂らしてたしな」 「マジでっ?!」 「何見てた?」 「へ?」 「今、何を見てた?」 「ああ……、雲、かな?いや、空??」 「どっちなんだ?」 「ん〜…どっちも??」 「もういい」 「あ、なんだよ、きみが聞いたんじゃないか!」 「気にするな、アホヅラして何してたのか知りたかっただけだ」 「………ひっどいなぁ、セブルス……」 「自業自得だ」 「……あっそ」 「………何見てたんだ?」 「…もういい、んじゃなかったの?」 「だから、本当は、何見てた?」 「…何も、かな。何も見てない。ただぼーっとしてて…それだけ」
つづく
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