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徒然日記

何か記念に書いてください!

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じゃれあう夜
[114]james [ Mail ] [ HOME ] 2007年05月11日 (金) 23時58分
▼じゃれあう夜
(ティキラビ/あ、ラビは別に神田のこと好きじゃないです)
「かわいいね、」
 確かにあんた美形だよ、かっこいいよ。でも、俺も一応男の子なんだけど。
「あ、そう。どうも」
「ひどい、信じてないな」
 ふてくされたようなちらりと見せる幼い表情が男をより魅力的に見せる。きりりと通った目筋が、仏頂面だが美人の親友に少し似ていると思う。
「本当にラビは可愛いよ。」
 蠱惑的な毒を含んだ笑みに、世の中の一般の女性は夢中になるのだろう。確信犯なのだ、この男は。でも、
――残念ながら俺は男の子なんさ、
 そんな俺に気づいていないのだろう、(この男は確信犯だが、そのくせどこか抜けているのだ、)男は俺の髪を撫でたかと思えば、そのまま形の良い唇で触れる。
「髪を下すと女みたいだ」
 任務途中の宿泊で、ここは俺の部屋だ。リラックスしてるときにこの男がやってきた。そう、バンダナを下してリラックスしているときに。
「あんた、何」
 俺にしては珍しい表情で言い返したら、相手もそう思ったのだろうか、驚いたような表情で。
「え、なんで怒ってんの」
 口説いていた、口説き文句だったつもりなのに、相手の機嫌が下がっているとは、とかそういう感じなのだろう、この男にしたら。でも俺は別に怒ってなんかないし。
「他の女と同じが嫌?」
「何言ってんの、意味わかんね」
 発言の意味がわからない、謎だ、したり顔の男がかなり頭にくる。さっきまで本当に怒ってなんかいなかったのに、もやもやしてただけなのに。
――あれ、それって…
 きっと、音がしたに違いない。そんな勢いで俺は赤くなったに違いない。慌てて首にかけてあるバンダナを引き上げて顔を覆う。俺は、髪が赤いからか、普段肌と髪の境目がはっきりしていて、だから、赤くなるとすぐにわかるんだ。
「ほら、やっぱり可愛い」
 クツクツ、と喉奥で笑う声が隣で聞こえる。俺の髪を撫でたかと思えば、そのまま赤くなった耳を冷たい指で触れてきて。その指に、もう手袋の感触はなかった。



心象のはいいろはがね
[113]james [ Mail ] [ HOME ] 2007年05月11日 (金) 23時55分
▼心象のはいいろはがね(パラレル気味/オリジキャラ注意)
 『真夜中になると、秘密の部屋の怪物が騒ぎだす。』
 たしかに、世界中の怪奇をしらみつぶしに調査するとは知っていたが、まさかそんなひとつの学校のみで伝わるいわゆる七不思議まで調べていたなんて。
 コムイか任務の話をきいていたアレンもラビも、同じことを思っていた。コムイとリーバーもそれを察してか、苦笑する。
「ふたりとも、馬鹿らしいと思うかもしれないけれど、あやしいと思ったから行ってもらうんだよ?」
 コムイが柔和に言い聞かせるような口調で言った。わかってる、とまたしても苦い気持ちでふたりは同じことを思った。

 それは、1000年以上の歴史を持つ、由緒正しき寄宿学校の昔からの謎のひとつだった。その学校は四人の創始者が集まり、才能豊かな子供たちを、わけ隔てなく育てるという校風を掲げていた。しかし、四人のうち一人は、純血の者のみにするべきだと言って、あとの三人とは袂を分かった。しかし、その創始者はいつか現れる自分の後継者のみが操ることのできる怪物を、学校内の秘密の部屋に残して行ったというのだ。
 大きな校舎だ、いや校舎というよりは、城か、もしくは教会かもしれない。全校生徒が集う大広間にいたっては、まるで大聖堂のようだった。どうも掲げている校風通りに、わけ隔てなく才能ある子供を、教育してはいなさそうだ。貴族階級ばかりの気がする。
 ざわざわと静まらない生徒たちだったが、教授席からの、スプーンでグラスを鳴らす音にたいして、一瞬で口をつぐんだ。ある意味、壮絶な光景だとアレンは思った。
「さて、集まってもろうたのは他でもない。少々季節外れじゃが、新しい仲間を迎えることになった。ふたりの寮分けはすでに行われておるでのう」
 どうやら、この白い髭を豊かに蓄え、半月型の眼鏡の奥で、星のようなきらめきを瞬かせる老人が校長らしい。さして大きな声をだしているわけでもないのに、彼の声は不思議に大広間を通っていた。
「アレン・ウォーカーは獅子寮へ、ラビ・ブックマンは蛇寮へ」
 促されて、ふたりはそれぞれの寮席についた。なんだか、変な気分だ。アレンはそう思ってラビの方をさりげなくうかがった。ラビも戸惑っているのだろうか。彼はたいして気にした風もなく、隣の席の同じ年ほどの生徒と話している。さすが、環境への順応が早い、とアレンは一種の感嘆を覚えた。
「あんまり見ない方が良いよ」
「え?」
 ふと隣からかけられた言葉は、どうやら忠告のようだったが、何故なのかわからなかったアレンは、隣に座る同じ年頃の少年に問いかけた。
「蛇寮と獅子寮はいちばん仲悪いんだ。向うから因縁つけられるかもしれないし、先輩たちにも目つけられるかもしれないしで、いいことなしだからさ」
 入学早々でそれは嫌だろ?と茶髪の少年は笑った。それほど整った顔立ちというわけではないのに、ひとなつっこい笑みが印象をよくさせる。
「でも、そうなると残念だね、あのブックマンって人、知り合いなんだろ?」
 つるむならばれないようにしたほうがいいよ。
「あ、ありがとう…」
 へえ、派閥があるだろうとは思ったけど、そんなにもきっぱりと分けているのかと驚嘆を隠せずに礼を言う。
「僕、ネヴァ・ライヒっていうんだ。よろしく」
「アレンです、よろしく」
 
 鐘の音が響く、それを合図に、それぞれ席を立って大広間を出ていく。ラビも同じ寮の生徒に連れられて出て行った。
「アレン、寮に戻る時間だから」
 あんなに食べたのに、まだよしとしないのか、とネヴァが苦笑気味に促す。
「あ、すみません」
「見掛けによらず大食いだなぁ」
 あはは、とアレンも苦笑してネヴァの後についていく。長い廊下と階段を通るうちに、アレンは心配になってきた。迷子になりそうなほど、なのだ。古城の迷路といえるだろう。廊下には多くの肖像画、絵画が壁にかけられている。ところ狭しと。
「アレン、気をつけろよ」
「え、何がですか?」
 ネヴァが一枚のふくよかな夫人の肖像画の前で立ちどまった。
「入ったら、多分”歓迎”が待ってる」

「よしなよ」
 大きな声ではなかった。だがその声にあれほど騒がしかった談話室が沈黙に包まれる。



kaishin
[112]jessica [ Mail ] [ HOME ] 2006年06月21日 (水) 19時30分
 「…っあ、」

 真下に組み敷いた対象から甘く切ない溜息に似た喘ぎ声が小さく漏れた。たとえそれが男の口から発せられたものだったとしても汚らわしいとは思わない。否、思えない。

「新一」

 彼だけでなく自分さえこれっぽっちも余裕がないのは明白な事実だった。新一の排泄器官に挿入した快斗の**は括約筋による締め付けによって刺激を受け、僅かに顔を顰める。一度**した直腸内はやけに温かく、先程よりも滑りが良くなって濡れた音が狭い部屋中に響いた。
 今まで新一の自宅で身体を重ねることは何度もあったが快斗の自室でセックスするのは初めてだった。母親と二人暮らしという理由のためだったが、その原因は実家に帰ったため今日はいない。
 カーテンの引かれていない窓からは今にも雨が降り出しそうな厚い雲が見えた。

「……は、ぁ……っ、もっと…」

 腰を振ってピストン運動を続ければそれ以上を要求する好きな人、躍起になってより一層深く抉るように穿つ。
 一時間前は普通に過ごしていた。快斗は音楽を聴きながら雑誌を捲り、新一はここへ来る道すがら購入した新刊の小説を読んでいたのだ。
 何を思ったでもなく、ふと自然に顔を上げてみるとタイミング良く彼もこちらを向いた。同じ瞬間に同じ行動をしていたことが無性に嬉しくて、誘われるままにそして誘うがままに恋する者を押し倒した。

「新、一」
「…快、斗っ」

 呼び掛ければ直ぐさま返ってくることがこの世で史上最大の幸福に思えた。

(どんな乙女なんだ、俺は)

 馬鹿馬鹿しくて笑える。
 律動を繰り返せば結合部から**が音を立てて噴き出す。漏らした子供みたいだった。
 快斗は新一の背中と腰を両手で抱えてベッドに沈んだ彼をおこしてやる。繋がったまま二人は対面して新一が自ら動ける体制に移行した。生理的に溢れた涙の跡を舌を突き出して辿ってやれば目の前の身体が怯えたウサギの如く震える。
 電源を入れたままのCDコンポのデジタル表示が七色に変化しながら点滅していた。

「…っ」

 新一が腰を振るのを促すように数回下から突き上げると眉間に皺を寄せて迫り来る何かに耐える。それが言葉に出来ないくらいに魅惑的で果てのない男の情欲を引き出すのだ。

(好きだ好きだ好きだ)

何度言っても世界中の人間共に大声で叫んでも足りない。言えば言うほど迸る血液のように熱い恋心は絶え間なく発生するのだから厄介だと思った。

「っ、あ……やっ、………」

 抑えた声は聞こえるか聞こえないかのものだったが、自分で下半身を動かして必死に善いところに当てるだけで言語には成り得ない音が零れた。思うように動けないのか、それとも動き難いのか、だがそれがエクスタシーへのスパイスとなって新一を快楽へ突き落とす。

「ああっ…」

 彼は今、後ろ手に縛られている。それは紛れもなく自分が行ったものだ。

「……んっ、……っ快、斗、」

 恋人とセックスするときに快斗は必ず相手を縛る。何もサディストというわけではない、新一ががそれを望んでいるからだ。

(逃がさねえ、絶対に)

 一見淡白に思われがちな東の名探偵、あまり知られていないが実はセックスが好きで好きで堪らないセックス依存症だった。
 暇さえあればそこらへんの者を引っ掛けては一夜限りの夜を過ごしていた。しかも少しばかり嗜虐的に扱われるのが何よりも好物だったのだ。
 この事実を知った快斗は彼を自分だけのものに留めるがために毎日セックスをする。少しでも間があけば新一は他の人間とヤるからだ。
 顔を合わせる度に交わり、見詰め合う度に体温を分かち合う。恋人同士だというのにデートもイベントも何もない。ただ快楽を求めるだけ。

(それでも良い)

 彼がこの手に入るならば。
 何を思ったのか快斗は予告もなく眼前にある剥き出しになった新一の肩に力の限り噛み付いた。白い歯が軋むようにして肉に食い込んでいく。工藤新一という名の血の味が口内を支配した。
 セックスにしか興味のない男を嫌いになれたらどんなに良かったことだろう。

「あっ!……っ、や」

 痛みに感じたのか新一は一際大きな声で愉悦した。快斗の計り知れない苦しみなどこれっぽっちも知らないかのように。



 空全体を一様に覆う灰色の乱層雲は未だに泣こうとしない。



[111]jessica [ Mail ] [ HOME ] 2006年02月23日 (木) 03時59分
斬って斬って斬り捨てて大切なモノを守り築いてゆく為に俺は刀を振り上げる
血飛沫にさらされるたびに錆付く感情にも
その度に守りたかったモノが零れ落ち喪失されてゆくことさえにも気づかずに
それでも また








01:乾いた唇

02:獣欲

03:呼吸を厭う程、

04:聲

05:過去形

06:これでお前も眠れない






01:エッジ … edge … 刃

02:ロンリー … lonely … 孤独

03:テンプテーション … temptation … 誘惑

04:ロイター … loiter … ぶらつく

05:リディクル … lidicule … 嘲笑う

06:スティング … sting … 毒牙

07:トリート … treat … 扱う










和語八題

1、禍
2、うたかた
3、反魂香
4、花守
5、世捨て人
6、闇の現
7、鬼
8、刃に伏す






高杉晋助

狂気の紅き華
長刀
怪我の功名
暴力沙汰の後
「さぁ、始めるか」





攘夷


最後の一人になろうとも
交わらない道 変わらぬ関係
好き勝手
反逆者
見返り

それでも信じていたいんだ、
ねぇ。
振り向いて、振り返って、それでも前へ
あの青いあおい空
血生臭い話を誰が好むものか

背中に感じる存在
休戦協定
負傷撤退
無茶と無謀
ストッパー





1.俺だって、守りたいものくらいはあるんだよ

2.信じていたいよ

3.いつもは頼りないけど、

4.ずっと大切にしていきたいって思うんだよ それがどんなに重くても

5.揺ぎ無き誓い、あなたに

6.最初に呼んで 俺の名を

7.お金がありません。

8.貫き通す信念が1つくらいあってもいいんじゃないのかな

9.護りたいものをちゃんと護ることができるように、と

10.文句言ってばかりだけど、本当は

11.刀で何が切れるというのだろう お前の願いも知ることができなかったのに

12.行き詰まり、死に悶え、果てなく迷う

13.正義でもない、悪者でもない、ただの

14.君が残した破片

15.両手に残る君の手の感触、ずっと忘れずに心に焼き付けていきたい








*攘夷
1.未来の為に、と剣を握る
2.過去の確執
3.放たれた悪
4.友の屍を超えて
5.望む未来は・・・・


*JAPAN
1.かくれんぼ
2.忘れられた子供
3.神隠し
4.異世界
5.少しの時間


*和
1.如月
2.月と太陽
3.妖と人間
4.私の愛した人
5.花鳥風月


*花鳥風月
1.月下美人
2.異口同音
3.花鳥風月
4.花と華
5.月夜の櫻



・戦に向かう者へ捧ぐ5のお題

命をかけてでも守らなければいけないものがあるから
何が正義で何が悪だなんて知ったこっちゃない。ただ己の信念を貫くだけだ
待ってるよ、いつまでも。君が帰ってくるまで
何もせず死する事ほど哀しいことはないよ
さぁ、行こうか。宴の始まりだ


せめて鮮やかに
緋色に酔う
残量
縛りつける
その哀しみを知らない
水よりも透き通る
忘れかけた劣等感
間違うことなく
やり場の無い空虚
散ってしまえ





+異端高杉御題10+
1 うすべにのさくら
2 右下目で見据えたモノ
3 血と包帯と刀とさむらいとしての
4 あぁ何だろうか、この
5 獣道は何故嫌われるか知らないとでも
6 いっそゐゑ。いっそとどめに。
7 おれには いま 以外 なにも
8 迷彩錯誤
9 花火に国を奪われれでもすればいい
10 ただ待つ事ほど我侭な事は






01:狂気に浸れ

02:包帯

03:リミッター

04:衝動のままに

05:As the crow files
As the crow flies=一直線に
06:駆け引き

07:本能のままに

08:ボイス

09:刀

10:赤に染まれ




<銀の魂3>
・干涸びた道の先に
・疲れ知らず
・風に靡いて(なびいて)
・導かれた鳥
・お前には斬れない。






死に損いは死に遅れたまま




[110]jessica [ Mail ] [ HOME ] 2006年02月23日 (木) 03時58分
攘夷派に捧げる10のお題

01 まるで夢を見続けていたような、
02 初めて、ヒトを殺めた日
03 あの人を奪ったこの世界を
04 涙が枯れ果てたら、何が出る
05 オマエ、本当はどうしたいんだ
06 全てが始まったのは、あの日
07 血まみれの手で、未来は作れるものなのか
08 この身に変えてもあの人の志だけは
09 この先もずっと、喪失感を引き摺るのだと思う
10 なあオマエは最後に何を見た?


1-10

この先 泣けなかったことを生涯責め続けてゆくんだろうと呆然と想ったのだ

笑わないでほしい 貴方なしには生きてゆくことさえもままならない私を

例え何がおきようともこの身一つで貴方を守ると誓った妄想とも呼べる絶対的な 信念

あまりにも自分が無力だと知っているからこそ力を求めるのだ

貴方に出逢えなかったら僕は一体今どんな生き方を求めていたのでしょうか

その先の運命を切り開くのは他の誰でもない 俺自身だ

貴方はあの頃と何一つ変わらぬままの懐かしい姿で其処にいた

なんだかんだ言っても一番安心する場所はあんたの背中なのかも知れない

不可能を可能にしてやろうじゃないか

けれどもこの暖かさは過去でも妄想でもなんでもなく 現実だ


11-20

綺麗な面が血まみれで見開いた瞳孔に俺は二度と映りはしねぇんだな

お前はいつだって優しくて優しすぎてだからそれが仇になると分かっていながらも情けを掛け続けた結果がこれか?

何が誓いだ 言葉だけで覚悟すら出来ねぇくせして

ちんけな誓いで生き様を縛り付けたのはそんなあんたを■なせたくなかった大義名分だったんだ

見失うなよ 己が存在すべき理由をだ

私は「修羅」になりそこねた失敗作でした

力を誇示するだけの時代は此処で終わりを迎える

これから求められるのは俺じゃねぇ 何かを創り上げることの出来るおめぇのような人間だ

人をそんなに簡単に信頼などしてもよいのですか 

お前に触れて暖かいと感じる体温を持っているということは俺はまだ生きているということなんだな


21-30

これが本当の意味での別れなのだということも

儚いが故に美しいが故に尊く気高いが 故に

他には何もいらないと叫び続けていた

いつかお前を傷つけてしまう日が訪れてしまうかもしれない

瞳を閉じ耳を塞ぎそれでも溢れ出る音を塞ぎきる術を知らなくて

俺はその日生まれて初めて奇跡を 信じた

血で血を洗う行為に意味なんてはじめからありなどしなかったんだよ

小さな嘘

もっとも大切なものを見失っていたのだ

そうやって■ずに無駄に刻を紡いでゆくのか


31-40

今にもすり抜けてしまいそうな程にか細いこの手を離さないで

短き生涯

けれどもそれがこんな形として還ってくるだ なんて

お前が俺に助けを求めていないと知っていたけれどそれでも俺はお前の力になりたいと想ってた

世界中の叫び声を一点に集めたかのようなそんな音のない訴え

その瞳を見れば自ずと答えは見えてくるものなんだよ

安らかな■顔をこれ以上見せないで

それが僕に対しての精一杯の優しさだったのだと遠く離れた今になってから貴方の考えていることが手に取るように分かってしまうだなんて

貴方の為なら今ここで全てを捨てても構わない

その先にある終焉が訪れることも 知らずに


41-50

俺達の別れの日を覚えていますか?

臆病者の嘘吐き

貴方のその横顔は祈りにも似た 優しさで

もう この手でお前の涙を拭ってやることさえできやしねぇ

それは真実であり戯言

あの人であった小さな骨の欠片はカランと軽い音を立てて 割れ

そう言って私の手に触れたのが最期の

終わりの合図

どうして願いは尽きることを知らないのだろう

■と再生へのカウントダウンは世界の終末を 告げ


51-60

君の小さな 手

お前のいう「さよなら」と僕の考えていた「さよなら」の意味

それでもそれが貴方と俺とを結ぶ絆なのだと いつからか

心残りがあるのだとしたらそれは多分お前に出逢ってしまったこと

だって 嘘でしょう?

そんな顔されちゃ■んでも■にきれねぇよ

針のように刺す言葉の雨

それはお前の口癖で

願うように祈った 命日

ねぇ 君そんな風に笑わないで欲しかった


61-70

このまま永遠に夜が明けないでいて欲しかった

枯れたりなんかしないよ

あいつは何も言わずにただ訪れる■を待っているのでしょう

それは絶望を意味する言葉に変わり

教えねぇよ教えてやるもんか一生考えろ一生忘れさせねぇ答えを胸にしまったまま俺はあの世に逝くのさ

鏡を見てみろ

さぁなと皮肉げに笑って覚悟を決めろと云わんばかりに静かに瞳を閉じる

ひっそりとだけれども誇りを持って咲き続ける花なのよ

酷く喉が 渇いた

貴方の大切なものを守りきれなかった俺を裁いてください


71-80

耳を切り裂くような銃声は世界の終わりを知らせるにこれほど都合のよいものなんてないだろう

せめてお前の手で潔く逝かせてくれ よ

頼むよだから 泣くな

覚悟の重さを試してみたかったのか

なぁ 耳が腐るほど云われ続けてきたんだから知らないはずはねぇだろうよ

ただひたすらに明日が来なければいいと 願った

その白く滑らかな肌には禍々しいまでの傷跡が残るのだろう

己が下した結論を覆すことなど最早不可能で朝日を拝めばもう後戻りなんて出来ないことを誰よりも熟知していたから

きっと口が裂けても云わないのでしょう

それはそれは憎らしいまでに澄んだ笑みを 浮かべて



お前の光は、今、何処にある。
[109]jessica [ Mail ] [ HOME ] 2005年12月30日 (金) 20時42分
 一目会ったその瞬間に恋に堕ちた。



「言ったろ…?」
 風のように現れて、敵の攻撃をはじき返した。
「ピンチの時は…必ず、ってね」
 にこり、と笑って振り返ったその人にさやは見覚えがあった。
 忘れようと思っても、忘れようもない人…太陽のような人と、里の者は全員言うくらいの人なのだから。
 そして、さやたち三兄弟の父親なのだ。まぎれもなく。

「よかった、ひいてくれて…ぼくひとりだっただら、逃げるだけで簡単なんだけどね…」
「お父様…どうして……」
「あ、ひさしぶり。えーっと、何年ぶりだっけ?大きくなったような…あんまり変わってないような……ビミョウ?」
「5年ぶりです。ぼくらも15歳になりました」
「そうだね、ぼく23だもんね…大きくなった」





狂気が多分に孕んでいて
[106]jessica [ Mail ] [ HOME ] 2005年12月30日 (金) 17時10分
 相手の動きは恐いくらいにわかる。そう強くはない。
――オレ自身の手でもやれるくらいだ…
 けれどそれでは訓練にならない。実験にも…折角新作が完成したばかりなのだから。
――試して…みるか……?
 相手の攻撃をかわすために後ろへ飛ぶのと同時に背中の巻物に手をかける。その時、
「サソリ」
 相手もオレも動きを止める。なんたって相手は相談役のチヨ―オレの祖母だ。
「「チヨバア様…」」
 構えた姿のまま止まっている相手に、チヨバアが席を外せと合図した。サッと姿を消したのを見ると、オレに近づいてくる。何か話があるのだろう。オレも立ち上がった。
「調子はどうじゃ」
「悪くない、昨日も新しい仕掛けを思いついたばかりだ…」
「違う、術じゃよ」
 チヨバアが妙に深刻な顔をした。ああ、なるほどと検討がついた。だからこんなに唐突に会いに来たのか。
「大丈夫、解けてねーし誰にも…」
「あまり驕るな。わし以上の使い手にはわかる」
「チヨバア様以上の?ハハ…随分弱気だな」
「わしも老いたということじゃ…」
「フーン…、チヨバア様を越してないオレとしてはまだ死なれちゃ困るんだが?」
 ニ、と笑って言うとチヨバアも破顔した。
「様はなくてよいよ」
 いつもはふざけたように笑うくせに、こういうときは柔らかに笑うところがあった。チヨバアに傀儡を教えて貰ったオレとしては、やっぱり尊敬すべき師であり越えるべき壁でもある。でもその前に、両親亡き後、オレを育ててくれた親代わりの人なんだ。





忘れてた…
[107]jessica [ Mail ] [ HOME ] 2005年12月30日 (金) 18時33分
サソリさんがぐれたのは初めて傀儡を作ったとき、
つまりお父さんとお母さんつくったときって決めてたから、
この時もうぐれてるはずなのに…うぅ……


すげーおばあちゃんっこじゃん…Σ(´□`;)
あーついでに実はサソリさん女の子だった設定だしね。
夢見がち?いいのだ、うん。
んでー、自分の身体を傀儡化する時に男の子の身体にしたって感じがいいな、うん。
なんでって、女の子の身体でエロっつうのはすきじゃないからである。。。(このあたりもう正常じゃないのかも寝、私…)


U
[108]jessica [ Mail ] [ HOME ] 2005年12月30日 (金) 19時30分
『男として、生きよ…』
 そうして、呪印が刻み込まれた。


 オレだって、その方がよかったと思ってる。チヨバアの言う通り、こんな世の中だし、な。

 最近、術式が切れかけてる。
――オレの力がチヨバアを上回り始めている証拠だ。
 だから、チヨバアは毎日といっていいほど頻繁にかけ直しに来るのだろう。
――自分でした方が早いな…

『おまえの父も母も、死んでしまった』
 ぼんやりとしているオレにチヨバアが話しかける。オレはまだ小さい頃で、死ぬということがどういうことか、全くわかっていなかった。
『まだまだ大戦は続くじゃろう…こんな世の中じゃ…女は生きにくい……』
 チヨバアが屈んでオレと視線を合わせる。いつも、強い視線のチヨバアが、僅かに瞳を揺らしていた。
『男として、生きよ……』




odai08
[105]jessica [ Mail ] [ HOME ] 2005年12月28日 (水) 17時14分
401-410

きみと一緒に消えてしまえればよかったのに

笑ってくれた? 貴女は

この世界は今日も精一杯の輝きを降り注ぎながら微笑んでるわまるでねあんたみたい に

17時28分16秒 ご臨終です

この腕一本で戦い抜けると守りきれるのだと

でもね 見上げた空は遠く

何だかね今日は厄日みたいですよ

朝から雨降り貴方とはつまらない口喧嘩なんてしてしまうし

傷ついたように顔を背けたきみの横顔が忘れられなくて 忘れられなくて

せめてこんな死に様じゃあなくてもっと誇りあるあんたに似合いの逝き方ややるべきことなすべきことまだまだ数え切れないほどにあっただろうよ?


411-420

プカプカと水面で漂っているであろう赤い花の姿かたち

想わず少しだけ零れた 涙

その時わたしあんたみたいに見届けることなんて出来なくて哀しみのあまり狂ってしまうかもしれない でもそれってずるいよね

しめっぽいのは嫌いなんですよ

馬鹿じゃねぇかどうしてお前はいつも同じ過ちを繰り返そうとす る?

わたしはあなたが羨ましかったのでしょう

この季節になるとどうしようにもなくあんたが恋しくひとりでいることに耐えられなくなるわたしたちは

断片的なものを無理やりに繋ぎ合わせようとひとつにしようとして

粉薬のような真っ白な粒子

俺もよ知ってただろうけれどお前のこと嫌いだったよ


421-430

引力に逆らうようにして地上に足を踏みとどめる貴方もやがては重力に押し戻され其処で息絶えるのです

失望して欲しかった

ねぇ 君のお父さんは今頃何しているのかしらって今日も空を見上げて

血の気の通わない蒼白した顔色はそれこそ死人と見間違えるまでに同じ色で

抱いた覚悟が折れることなど なく

深く肉がえぐれた

ねぇ 元気ですか?

でもねそんなあんただからこそ好きになったんだなぁって想ったらどうしようにもない馬鹿でもいいかっ て

俺が死んでも誕生日には花を贈ってはくれないか

俺が死んでも彼女から届いた手紙を捨てないでくれないか


431-440

また御免とくちにして

正々堂々と斬って斬り付けられ血まみれになりながら共に語り合いましょう

今は見る影も失ってしまった草臥れた景色ではありますが

誰かの為に身を投げ戦うことの出来る貴方の魂誇りに想います ねぇ

正しいこと間違っていること

ひらひらと舞う蝶々のようなそんな生き方もあったのかも知れねぇなぁ

そうすればあんたは逝かないでくれたのかと

知らないだろうけれどよ俺の中では今でもあんたが鮮明に息づいていて少し高めの澄んだ声で名前を呼 ん    で 

きみが残した優しさとか

俺が全てを引き継いでその意思をまた他の誰かに繋いでゆくさぁ


441-450

嗚呼例えばあの頃に還れるのだとしたらお前らにありがとうと叫んでずっと一緒に生きて ゆきたかっ  た

狂気が多分に孕んでいて

優しすぎるのだと

きみがことばをつまらせる

結局俺はあんたの何をみていたんだろうあんたの何を知っていたのだろう?

笑うことにどんな意味があったのか

あんたが愛していると云いました私も愛していると頷きました

置手紙ひとつさえ残さずに

貴方に愛されないことをしっています

私には貴方しかいないのです貴方と共に在ることの出来ない生き方を知らないのです


451-460

きみがいなければこの世界でどんなに呼吸を繰り返そうが心臓が動き続けようがそれは死んでいるのと何一つ変わらないのです

人間というものは随分と勝手や都合のいいように造られている生き物なのだろうね

どんな声色をしていて触れた肌はどんな匂いがしたのだろう手に馴染んだ筈の髪の感触でさえもう 分からない

同情なんかしてやんねぇよ

醜い傷跡

信じるものを誤ったならそこで命は尽きるものと想え

生涯忠義を誓い

悔いるしか出来ないだなんて

僕が守らなければきっと君は逝ってしまうって

御免 君を悪戯に苦しめる為に命を犠牲にしたんじゃないよその必要性があったからなんだってこと分かって酷いと責めないで


461-470

代弁者

それを恋だと定義する

両手では抱えきれないほどのたくさんの倖せをありがとうと零した 遺言

ひとり戦場で

愚かだと笑いますか

初めて逢った瞬間からずっとあの方をお慕いしているのです

力がなければ何も守れない

眠りの波

罵って

二度と開くことのない瞼


471-480

君を失って知った愛に殺されてしまいそうだ

愛の定義

どうしてこの人は血塗れになって数えるのも嫌気がさすほどに殺め続けようとも穢れのない真っ直ぐな瞳を忘れないのだろう

どうしてこの人は死を恐れないのだろうさも当然だと云わんばかりに受け入れるのだろう

これは誰の墓標なのですか

ビリジアンの瞳を歪めて

あの人は元気なのかな今日も笑っているのかなドジだから失敗していないか鼻歌歌ってるのかなそれなら私も 倖せ

気が向いたら空を見上げて好きなように例えば鼻歌交じりに音を奏でればいい

想いあがりもいいところだろうけれども苦しんでいたのに救えなくて御免ね

涙がでるくらいに優しい夕焼けを


481-490

お日様も沈んで雨も振っていないのに慌てて傘をさしたのだって泣き顔をみられるのだけは嫌だったから

貴方の元に私と同じ名前をした春が訪れると いい

貴方の零したその色は

お別れですお別れなのですどうか愛する者に最期のキス を

僕は幸福者だね君と出逢えて君を好きになって一体どれほど倖せを貰ったのか分からないよ

可愛くて可愛すぎて今すぐにでも喰べてしまいたいですねぇ

俺が消えても此処が君にとって優しい世界であってほしいよ

言葉が見えたらいいのに

あの場所は私には清らかで眩しすぎて少し 怖い

それでも願わずにはいられない祈らずにはいられない


491-499

貴方は美しいそれに比べ私はなんて 汚い

ぼくはきみをひかりを救えないまでに 乞う

あの人の手に触れたとき

幸福のあまり死んでしまいたかった

あの人が微笑むとき隣にはいつだって君がいて

泣いてしまいそうだった

嗚呼僕は その運命を否定したっかのかもしれない

きみの涙を奪った罪

私が死んでも貴方は生きてください約束すると誓ってください


500
しつこいくらいに想われていることは重荷でしかないかも
しれないね例えばその重さに耐え切れずいつか
プツンと糸が切れてしまうように
優しいきみだからそれでもその切れた糸を繕うとして
縛れちゃうんだろうけれど
でもねぼくがもしきみの立場ならそこまで
想ってくれること嬉しい倖せだよ きっと



odai07
[104]jessica [ Mail ] [ HOME ] 2005年12月28日 (水) 17時13分
101-110

泣きぬれる日々よ

私の体に残るあんたの痛みを分かち合いたくて月の影に揺れる空を仰いだ

遠くでは鳥達が歌うかのように啼きながら彼方から訪れる夜明けを待ち望んでいるようで

決して忘れることのない夢のようなひと夏の終焉

安い言葉なんかじゃなく

そんなことも解らないままただ呆然と立ち尽くすことしかその時の私は出来なかったのです

懺悔の言葉を繰り返す少女

むなしく宙を掴むのみ

感情が欠落してしまったこのような出来損ない

一年ぶりの再会はお前と俺の時間をうめつくせないまま違えていた


111-120

小さな光源に惹きこまれるかのようにして空を見上げた

最後に彼を見たあの日の空も 彼の瞳と同じ蒼で雲一つない鮮やかな色をしていた

風に揺られ踊る色素の抜けた白に近い金色の髪

原色に近い金が嫌になるくらいお前の存在価値を知らしめてけれどそれがどこか誇らしかった

時間が戻る事なんて有り得ないからこうしてお前と俺達の距離はかけ離れてゆくばかりなのだろうな

もう馬鹿げた願いを瞳を輝かせて夢見るお前はいない

そうすればこの体中を駆け巡る痛みさえきっと 忘れることができるから

それでも胸を張って非情なまでに生きればいい

本当に馬鹿な人ね

何もかも終わってしまうわ


121-130

ザクリと皮膚が切れる音

清らか過ぎて誰も近づけないの

貴方が静に眠る場所には相応しいでしょう?

まるできみに恋しているみたいだね

苦しみの連鎖

ごく一部のほんの一握りの欠片にも満たない哀れみに似た優しさに包まれながら

あまりにも痛々過ぎるこの世界で

あんたを彩る悲しみの痛みに

潔癖の拒絶

踏み越えられない 境界


131-140

幼いながらにあまりにも多くの傷を背負いすぎたあんたを

愛情と己の欲望を何処かではき違えてやしないかい?

混乱するでもなく泣き喚くでもなく

息が詰まるような

何故 そんなに躊躇うように言葉を濁すのか

悪夢から解放された人々は永久に知ることはないのでしょう

サヨウナラサヨウナラサヨウナラサヨウナラサヨウナラサヨウナラサヨウナラ

降り積もるようなふやけた愛の言葉

飾らないお前の心に触れていたかった

きみを困らせるようとしてたわけじゃないよ


141-150

あなたが心からわかりあいたいと願い続ける時も

あんたの隣を歩くことさえも叶わぬまま

そう言って何事もなかったかのように平然と剣を納める仕草は何だか儚げに映って見えたもんだ

血塗れの手がやけに艶かしく

ギラギラと凍てつくような燃える眼差しに鳥肌がたったんだよ

嗚呼 今思えばあの時からきっとこんな日が訪れることを察知してたんだろうよ

笑って言うなって やっぱりお前口悪すぎ

なぁ?そんなくだらない話でさえも不思議と価値のあるもののように思えてくるてのは何でなんだろうな

世界そのものから嫌われた生き物は

後から後から止め処なく降りしきる雫を浴びながら想うことでしょう


151-160

雪の白さに映え見る者を魅了する美しい花

時々でいいから振り返って欲しいと思って時々でいいから立ち止まってその手を差し伸べて欲しかったのに

そして 静かに夢を見る

白銀の世界でただ一点真っ赤に染まった雪を見てあんたは何を思ったのかしら?

想い出そうとしても笑ってる顔しかみつかんねぇよ

声を張り上げて叫び続けるから

俺は君に焦がれ続け手を下されるその日をただひたすらに待ち望んでいるのです

お前の手で逝けるのならそれも悪くないね

つまらないくらいにたったそれだけの無意味としか言えない願いを どうか

死の影を匂わせながら


161-170


艶やかに華やかに孤独に切なく燃えつくすかのように尊い命の歌を詠いながら

君の辛さや悲しさに共感したふりをして

君を苦しめる者達を非難したふりをして

君の唯一の味方のようなふりをして

ねぇ つまらない話をしようか

その小さな暖かい手を離さないでいてくれるのだろうか

嗚呼 貴方もどこかでこの月を眺めているのだろうか

願ってもいいだろう か

あの光と同じように変わらずに僕の名を覚えて いて くれ た な      ら

嗚呼 私の名と同じあの月に今にも手が届きそうだ空がこんなにも    近 い


171-180

その後の話をしようか

はるばる海を越えてその地に足を踏み入れた時痛みなどを忘れてしまうほどの身震いと歓喜で男は声も出せなかった

この怪我が治ってからでもそれからでも遅くはない

この瞳で見たかった と

はたから見れば呆れるほどの理由なのだろう

乾いた空気が満ちてゆく度に

蒼い髪の少女の面影

一時の間でも共に存在した時間は今でも夢のように駆け抜けるのだ

足元に広がる砂の一粒にまでも

幾年にもわたって夢見続けてきたとも憧憬とも呼べるその場所は生涯男の中に深く深く刻み込まれ続けた


181-190

その人はお姫様が大好きだったんでしょう?

男の心中を察したような鋭さで一つの答えを導く

もし 本当にそうだったならばあの時の選択は間違っていたのだろうか

猫ッ毛の茶色い髪をした男は無性に泣きたくなり声もなく 笑った

自己犠牲の愛

貴方への想いに全てを捧げた事でしょう

例えそこにどんな結末が待っていようとも

たった一つの愛を守る為に全てを捨ててしまえればよかったのに

血のような赤く美しい朝焼けを

全てを心から祝福した彼女の流した涙はやがて地上に雪の結晶となって舞い落ちる事でしょう


191-199

少しだけ誇らしく思う

この手を離してしまったのなら

いつでも確信出来る何か

届かないと知りつつそれでも私は先を行く貴方の影を捕まえようと手を伸ば し

大きな手が私の朱に染まった手を捕まえた

木も花も空も雲も貴方と同じ暖かい色に

そんな事を想ってもどうする事も出来ない自分がいて

小刻みに震える手が君の心情を物語っていてその度に確信にも似た感情が俺を捉え続ける

ただその時俺は君に何を告げたら良いのだろうかと怒りと悲しみで震える君の手を見ながらその事だけを考えていたんだ



200
ひんやりと冷たいレンズに触れてふと向こうの世界が
見えるのかと覗いてみると度の強い眼鏡から見える景色は
それこそフレームのように歪んでいて僅かな眩暈をひきおこし
何もかもが曖昧に混じってあの頃と変わらない風景だけが
そこにあるにも関わらずなのにどうしてあんたが いない

201-210

長く淡い髪の揺れ動く姿

夢の中でね君は倖せそうに笑っていた

全が報われたんだね

声にならない言葉で祝福しよう

手を伸ばし掴み取る君の未来が光に満ちた世界であるようにいつまでも輝かしい笑みを失わないようにと

壊れた天秤に今後の運命をかけたとしてもそれは大きく傾くだけで絶望的な程に釣り合うことのない惨めな想いを嫌という程再確認するだけなのよ

貴方への想いも貴方の存在も貴方の優しさも弱さも強さも尊さも何もかも 忘れない

今日も私は夜空に祈り星を愛で月に想いを馳せながら人知れず涙を流すのです

例えその先に私達の未来なんて映らなくとも今のこの瞬間だけは失いませんように

私の肩にもたれ掛かって寝息を立てる貴方の横で静かに夜空を仰ぎ


211-220

煌く星と月夜に見守られた

たくさんの星が流れる夜なんだよ

貴方と出逢って初めて世界の理を知ったのです

言の葉に貴方への想いを乗せて歌いませう

どうか終わりを迎えるその瞬間まではこのまま傍にいさせて と

笑って笑って 笑って

負けないで 私は祈るの

貴方を知れば知る程その優しさが痛いわ

嫌になる位に優しくて優しくて結局の事誰にでも優しいのよ

貴方の優しさが私だけのものになる日はやって来るのかしら?


221-230

涙で滲んだ優しい顔した母の面影がいつまでもいつまでも変わることなく微笑み続けていた

3年前の決意

貴方の笑い声が何よりも心地よい子守唄に聞こえたわ

己の運命を捻じ曲げるから奇跡ってもんが起こるんだと俺は思うよ

深呼吸をするような

なぁ そんな風にこれから先をお前と生きてゆきたいね

勝手なこと言うならばいかれちまった俺達をお前の手で裁いてくれないか

お前が血だらけの道を歩もうとも俺は止めはしない

貴方の下手な嘘泣きでもいいわ

君は僕の為に涙を流してくれるのかな


231-240

遺骨に降る雨 そして

蜜柑色した海は貴方の瞳にどんな風に映るのかしら

そんなもんだよ

凍りついたうように動かなくなったきみの

剥き出しにされた弱さに付け入られながらもそれでもきみは誰かの為に生きようと

誰よりも強く逞しく優しい人だったから

好きだと 思う

尊敬するあの人に

救いたいという自惚れがいつの日にか己を追い込んでゆくとも 知らずに

死ぬまでに今まで出会った数多くの人々の中から一体何人もの人を覚えていることが出来るのかしら?


241-250

遠く彼方の懐かしい故郷から貴方の無事を祈る 日々

手紙の冒頭に決まって書くのは貴方の無事を確かめる文句

銃弾が私に向かって発射されたなら貴方を盾にして己の命を守るだろう

剣を振り下ろされたならばそれで貴方の体を貫かせるのだろう

立派に咲かせた華を彩るのに相応しい終わり

それこそ人生の幕切れを湛える誇り高いものなんじゃないのかな

あんまりにもあどけなく笑うから

俺は自分という存在を消したいと思って剣を握った

俺という存在を軽く消し去る程の光だった

何度そいつの笑顔に救われたのか数え切れない程に


251-260

いくら剣を振るっても得られない赦しを  得た

あの時雨の降る あの場所で

あの街の処刑台上から

俺は死期せまるお前を何を思いながらどんな面で見ていたのだろうか

何かを諦めたようなこの世の全てを悟ったような

救いを求めていたのは他の誰でもないそいつ自身だったのだ と

救われたのは僕救われなかったのは きみ

厚かましいのですが一つだけお願いしてもいいですか?

そう遠くない未来に尊き日々は永遠に語り告がれるであろう

そして再びその地に足を踏み入れるまでどうか浅く緩やかなる眠りを


261-270

私の裏切りを知ってもいえ既に知っていたとしてもいつものお決まりの台詞を吐いて笑ってくれると思うわ

ねぇ 貴方も私も不器用にしか生きられないからいつも意地をはっては喧嘩して仲直りしては同じことを繰り返すのよ

季節外れの雪やこうして二人手をつないで並んで歩いた日のこと

どうしてお前のことになるとこうも周りが見えなくなって見境さえも失ってしまうのかと

いつも以上に高慢な態度で侮蔑するような言葉を選び未練と共に捨てきれない感情を吐き出したつもりだったのに な

納得いかないと血塗れのまま雨に打たれながら私を見るその瞳が忘れられない

一体お前はどこまで私の中に入り込んでくれば気が済むんだ

真っ白な鉄格子の中

なぁ 今だから言うよ

私はなお前の頑固な瞳や強がってる姿を見るのが何よりも好きだったんだよ


271-280

死ぬその瞬間までもがいて足掻いて未練たらしく生にしがみ付いてやろうじゃないか

微妙にすれ違ってまた元に戻ってそんなことを繰り返しながら

耳を澄ませば今にも吐息が聞こえてきそうなくらいのこの小さな空間でお互いを意識しあいながら

一体何度眠れぬ夜を過ごしたんだろうかね 俺達は

私の体は全てを拒絶するかのように空っぽの器に なった

彼女の瞳を通して朧げと映る淡い色彩

綺麗な綺麗な お花

あんまりにも綺麗すぎて清らかすぎて触れることさえも叶わないから

君の一番大切なモノを奪ったのだと云うのに

嗚呼 泣き崩れる姿さえもなんて綺麗なのだろうか


281-290

多分 この人の心情を察することが出来るのはこの世界でただ一人彼女だけなんだと 認識する

惹き込まれるように鮮やかな色彩にいつの間にか瞳がはなせなくなっていた だけ

空気よりも薄く血よりも華やかな存在であって決して誰にも溶け合うことのない

この人のなら非常なまでに残酷に楽しそうに笑いながら浅ましい想いさえも振り払ってくれるのではないか  と

忠告はしたのだからねそれを無視して近づいても命の保障はしないから

もしも振り払わされた手を握り返していたならば

今もなお消えることのない 痣

聞こえるはずのない声にならなかった音が痛いくらいに 離れない

なぁ 何故俺は生きているのだろうな

必死に掴んでいたのは刀ではなく少年の折れてしまいそうな程にか細い腕で


291-299

皮肉にも歪んだ口元でその名を呼ぶたびに

そんな風に真っ直ぐに生きるあんたはひたすらにでっかくて眩しくて羨ましくて

だからこんなにも歯がゆいのかな

不器用なんて言葉一つで全てを片付けられてしまう程に僕はもう幼くはないよ

気づいてはいけないと警告音を鳴らし続けているのにも関わらずそれでも逢えない時間が募れば募るほど僕は自分の中に生まれつつある感情を隠し切れなくなる

きみの声を忘れてしまいそうだよ

心配をかけまいとして無理をしている自分が一番心配をかけてしまっているのだということに気づいていながらそれでも私は現実から目を背け続け

あの子との距離を広げれば広げようとする程に囚われていくみたいじゃない

願望交じりの感情を君の前でストレートに表現できたら募るばかりのもやもや感もきっと少しは消え去るんだろうけど



300
夢物語の始まりは櫻咲く華やかな春なら夢物語の終焉もまた
いくつもの歳月を巡った同じ季節でありたいと想う

301-310

蜜のように甘い幸福感に酔いしれていたいが為に君を泳がせ今はまだ騙された振りを演じ続けているけれども

決して逃がさない

世界から僕という僕を心も体も何もかも全てから君を拒絶する

君と過ごしたこの瞬間を綺麗なままの想い出になんてしたくないよ

きみのこと忘れてなんてやらない

シャッターを切るたびに自分が新しく生まれ変わるようなそんな気がした

ねぇ 一体いつになったら僕はそんな想いから君から解放されるのでしょうか?

均整の取れないアンバランスなシーソーゲーム

そうして今日も僕はただ遠くから君を見つめ続けるのです

隠し事があるのです


311-320

定規の上ではたいした違いはないのに

血に染まった両の手を誇らしげに掲げ僕は明日という未来を手に入れてみせましょう

指きりげんまん針千本この小指に誓って

空高く望むその先

守りたいのだと勝手な思い込みでそれがお前を苦しめる要因になろうともそれでも守り抜きたいのだと

見返りなんていらない

なのに赤が

お前を感じて死ぬというのも悪くはないね

この人は本当に馬鹿なんじゃないかと想う

俺はねどうしようもなくてつい苦笑いを零してしまうような不器用なそんなあんたがたまらなく 好きだったんだ


321-330

痛いくらいに鮮やかなその色が瞳に焼き付いて知らず知らずのうちに涙が溢れ出て

きみの想いに早く気づいてよ

彼を虜にさせてしまう想いを私に下さい

言葉を交わすことはなくても

あの美しい女性は想いを昇華させることが出来たのであろうか

酷く 胸が疼いた

何もいらないの貴方が此処にいてくれたなら

どうか私の隠し抱いた想いに気づかない振りをして いて

貴方に心配して頂けるなんて嬉しいですね

漆黒に濡れる眼球が儚げに揺れる度に


331-340

全てが終わった時

ねぇ 命途絶えるならこの世界がいい全てが終わったとき屍となって未練たらしくもこの地に眠り続けることが出来るのだから

全てを溶かすような至福に満ちたりた顔で 笑って

夢なのか現実なのか

幼い小さな手が滑るように堕ちてゆく様を望んでいた

懐かしき人々

愛おしいとか切ないとか悔しいとか痛いとか

低い体温

ふと込み上げてくる愛おしさに流されるまま壊れないように壊さないように

貴方と別れて目まぐるしいほどの季節を独り越え


341-350

醜く老い朽ち果てる前に

胸の奥底で眠る切なく甘い痛みと 共に

嘘の一つも上手につけやしない甘っちゃんで

差し伸べられた手に触れることもせず鮮やかにまわる世界を見ようともしないまま

ぼくにはそんなきみが眩すぎていつだって直視すら出来なかったのです

あまりにもかけ離れてしまったからもう傍にいることさえも許されないような気がして

嘘の言い訳を造る理由

勝手に生きて勝手に想って勝手に死にやがって

俺は今日も踊らされたように 演じるのだ

伸ばした髪は決意のあらわれか


351-360

だって どこを探してもいないのだから

悲鳴のようなその声色はあまりにも弱々しく

意識を失ってもなお小刻みに動く血の気を失った唇は

毎日のようにその墓石に向かっては何らかの言葉を吐き捨てているあの人の後姿 を

古びた時計と共に貴方の刻が止まったあの日から

だからそれが過ち以外の何者でもなくとも信念は何も間違ってはいなかったのだと私はそう 信じている

零れ落ちる水滴でさえも

遠慮も嘘もない透明な言葉

それが君の 優しさ

馬鹿野郎


361-370

涙をひたがくしにしながら運命に抗い続ける姿が痛々しい程に切なく

もう一度あの声を聞くが為に地の果てまでもお前を追いかけ続けたのに

それもまた運命なのならば喜んで従うまでさ

人であることを忘れてしまいそうになる孤独な時

人であることをやめてしまおうと抹消だけを望む静寂な時

人であることを悔い呪った憎しみの時

君を信じたか

風吹く丘から君と見る景色

草原の海も空を泳ぐ雲の白さも吹く風の切ない歌も

わが身可愛さ故にか


371-380

絶えず生まれ続ける瞳を閉じてしまいたくなるような消えることない禍々しい傷跡が深く 

傲慢な生き物による体裁により薄弱で在り続けなければならなかった架せられた過ち を

残虐性を漂わせる卑屈な精神

その美しい手を

誰にとっても忘れられぬ日となるのだろう

些細なこと

それは 好きだとか嫌いだとかを語った濁った感情を指すわけではなく

生きたまま腐る

かみさまをしんじてる

大好きだったあの教会


381-390

嗚呼 いつでも君の一言は直球に僕自身を抉る

泣き叫ぶ赤子のこの声が

希望の仔

その泣き声は終焉と始まりを告げるかのように

あの時貴方はとても悲しい顔をしていた

きみにふりそそぐうた

あぁ 情けない程にボロボロなこんな姿あんただけには見られたくなかったな

いつもみたいに吹かし煙草にきざな台詞の一つでも吐いて最期ぐらいそんな姿でありたかったけれど

頭上で輝くお天道様

冷たい肢体


391-399

まるで物語を読むように

君のこといっそ全て忘れてしまえたならそしたらこんなに苦しい想いも哀しい想いも知らずにすんだのかな

あんたとの想いでも記憶もない方が遥かに確かに辛いことでけれどもあんたに先立たれたこともまた同じぐらいに哀しくて

赦して赦して赦して馬鹿なことを考えてしまった僕を 神様

あんたが笑うからあんたが笑ってくれるから

それは不似合いにもほどがある甘ったれた笑顔鮮明に焼き付けられたその面が俺を支配し片時も忘れさせては くれねぇ

貴方の髪は太陽の光を浴びるとキラキラと光るのですよ

赤は死の色

僕にとっての赤は死臭であり哀しみであり恐怖であり畏れであり痛みであり無でありそしてそれは僕自身の逃げ道でした


400
華やかで美しい色です恋しい色です愛すべき色彩です
最も尊い色なんですだからそんな赤がよく似合う貴方は
世界に愛されているように想えて時として酷く羨ましく
恋しくなるの です



odai06
[103]jessica [ Mail ] [ HOME ] 2005年12月28日 (水) 17時12分
デカチビ10題

1 見下ろす視線
2 納得がいかないこと
3 劣等感、安心感
4 包み込みたい
5 あの人の特等席
6 唇の距離
7 この腕に収まるサイズ
8 屈んで、背伸びして
9 可愛いからそのままでいて
10 このまま、この距離で



チビデカ10題

1 今切実に、大きくなりたいと思った
2 メリット・デメリット
3 たとえばこんな瞬間
4 顔の距離、心の距離
5 優位に立たせて
6 そのままでいいよ
7 君と僕とコンプレックス
8 あと何センチ?
9 それが君の常套句
10 絶対に追い越してやるから




策士な君へ5のお題

1 計算尽くの笑顔
2 risk
3 仮面の下で泣いている
4 壁を壊すか、乗り越えるか
5 騙されてあげるよ



組込課題・台詞

「マジ、笑えねぇってその冗談…」
「勘違いするな、遊びだよ」
「生きるって事はさ、何かを諦めていく事なんだ」
「俺は姫じゃなく王子だと何度言ったら…!」
「ちょ、待て、齧るな、…舐めるなー!」
「ん?んー…?お、おおお?!おおおおお!!!」
「俺って汚れキャラじゃん?」
「お前の存在する理由を教えてやろうか」
「アイツはカマでちょっとウザイが悪い奴じゃない」
「かなりリビドーの暴走が垣間見えるね」
「やめろって、おいマジでやめろ!着信音“笑点”にすんの!」
「寝惚けて妖精と会話するお前が嫌いだ」
「身体は大人、頭脳は子ども…って役立たず!」
「土下座したって許してあげない」
「お前って実はマゾか?」
「何なのその少女漫画的な筋書き」
「…何故その我が家系に先祖代々伝わる秘密を…!」
「人間は忘れていくイキモノだもの」
「やっちまえ。どうせ後悔するんだろ」
「心配しなくても、信じてないよお前の事なんか」 「…なんかプロポーズみたいなんだけど」
「あいたいあいたいあいたいいますぐあいにこい!」
「喧嘩は買取不可となっております」
「ファーストキスは…誰とだったっけ」
「…黙れ、その口にファスナー縫い付けるぞ」
「あいうぉんちゅーあいにーじゅー」
「お前が隣にいなきゃそんな無茶しないさ」
「無い物強請りはしないことにしたんです」
「ほれ、いってきますのちゅー」
「あああ生きてるってスバラシー」
「…だからやめらんねぇ」
「さあレッツ薔薇色の人生!」
「今度は僕が君を助ける番だ」
「自慢する人間と卑屈すぎる人間は嫌いなんだ」
「あはは、世界で一番嫌いな名前だ」
「なあ、俺にしとけば?」
「君を責めるつもりも愛するつもりもない」
「悲劇の主人公気取りか。滑稽だね」




戦いに向かう5のお題

1)冷酷な瞳
2)心なんて、必要無いんだ
3)生臭い、汚れた手
4)この先に、哀しみ以外の何があると言う?
5)大切なもの、守るため


If[もしも]で5のお題

1)全てが夢であったならば
2)あと少しの勇気があったならば
3)過去を消す事が出来るのならば
4)”感情”が喪失してしまったならば
5)愛する人が消えてしまったならば

1)愛する事を忘れてしまったら
2)地球の最後の生存者になったら
3)アナタの存在を忘れてしまったら
4)今、この時が永久ならば
5)乗り越えられない悲しみがあるのならば

1)明日で■ぬ運命だとしたら
2)貴方と出会わなかったら
3)永遠の時があるのなら
4)1つだけ願いが叶うのなら
5)記憶を失ってしまったら




1-10

戦うことだけが俺の存在意義だった

カランと眼鏡が床に落ちる音が遠くから響いて

どうして私は戸惑うのでしょう

どうして息が詰まりそうなほどに苦しいのでしょう

どうして罪を犯してしまったかのような罪悪感に駆られなければならないのでしょう

どうして胸がきりきりと痛んで壊れてしまいそう粉々に砕け散ってしまいそうに押しつぶされそうになるのでしょう

どうしてと問うどうしてがつもりに積もって私は我を見失い云ってはならない言葉を紡いでしまいそうで 恐ろしい

貴方にとっての一番星

それを認めてしまうことで俺はお前を裏切ってしまうような気がしてならなかったんだ

正しいものを見失ってまで間違いだと理解してもあくまで正しいのだと説きふせてまであの日の俺はそう信じ続けるというのか


11-20

でもね 最後の最期まで中途半端にしか存在することを許されなかったことが逆に誇らしく想えてならないの

戦う為に生まれた俺には初めから■はつきものなんだから

戦いの中で■るということはどんなに素晴らしいことか

守れないものを無理に守ろうとするから全てが歪むのだ

ありがとう 悲惨な状況下であっても希望や優しさを失わないでいてくれて

あの人は未だその視線の意味を気づいていない

自惚れとか欺瞞とか全てが偽りであってけれども全てが本当だったんだ

逃げる事に疲れたのならばもう此処にいる理由もない

教えて下さい 正義とか悪とかそんな言葉で片付けないでこの戦いの意味を

他の存在は何一つ認めたくなどなかったからこの両目には何も映りはしないのだろう



1-10

いつからか感じた感情と絡み合った視線が私達が肉親であるということを頑なに否定しようと する

髪がハラリとおちる度に床を覆ってゆ く色

瞳を閉じないで耳を塞がないで自分を苦しめるだけの嘘なんか付かないで

さぁ 閉ざされた扉の鍵を開けましょう?

打つ終止符の重さに眩暈を感じながらも震える声で決別を 告げた

ひらり ひらり   と

戻ることさえも叶わなくて

いつもより少し高めの視界から見る風景が好きなの

少し固めの髪の毛に触れるのが好きなの

今だけ知らない振りしてやるよ


11-20

狡いのな

窓から見る空には猫の瞳のような三日月

いつかボロボロに壊れてスクラップになってしまう日が来ようとも

映画みたいな恋

その時確かに震えていたのは俺の方だった

嗚呼これがこの想いこそが恋というのだということに今更ながらに気づかされたのです

あの人を繋ぎ止めるような言葉を探して

赤い赤い空

眩しくてお日様みたい

それは強くも弱いということ


21-30

数多くの英雄達の眠る場所

俺からの支配をとき再びこの大地に足を踏み入れるとき

地を這うように低かった視線の先

どうかいつまでもその瞳で捉えた世界を愛しんでおくれ

どうかどうかどうかどうかどうかどうかどうかどうかどうか どうか

どうか■にゆくこの老いぼれの最期の願いをお前に届けておくれ

救われたくてでも救われる術を知らなくて

低底でもがき苦しんでいる自分に光をともして欲しいのだと

それに間違いなどありはしないのだど確信するように

優しい貴方は顔には出さないけれどもいつだって心の奥底で多くの涙を降らせてきたことを知っています


31-40

もし神様がいるのならば僕は最期のこの瞬間にだけ祈ります

祈り願う

あのね

あの仔は生まれながらにして存在価値を抹殺されたこの世にいる意味のない少年なんです

どいつもこいつも聖職者のような面をして

終わりくらいは俺が決めてやるからそれまではこの世界と戦い藻掻け

孤高の魂を守り通す事を誓うよ

温もりを分けて欲しいのだとねだる

あぁ こうしてあの時の俺もお前のように馬鹿やって笑いながら泣いていたんだろうか

その時 その誓いに恥じないようなお前であって


41-50

事実は消せやしないのだ

いとも簡単にも 裏切って

この世界でたった一人の味方なのだという振りをして

御免ね きっと無理

あの人みたいにさ 突然此処からいなくならないで俺の前から黙って消えないでよ

そんなの笑い話にもならないよ

此処から消える日

全てを抱えなくていいんだよ

あの人と交わした最後の 約束だからね

でもねお前一人でなんて逝かせはしないよ


51-60

お前の後を追いかけて逝く俺をお前はきっと赦さないだろうね

でも もう限界

ぼろぼろすぎてお前のことこれ以上見てなんていられなかった

自嘲するような悲しいくらいに綺麗な笑顔が深く突き刺さり

そいつの瞳に映るのは■の影だけ

錘で測られた罪のカタチ

生きる為に■に場所を探す

何もいらないから排除する

孤独を求め愛を欲する矛盾点

理由はないよただ似ていると思った


61-70

お前の悲しみと怒りに塗れた複雑な顔を眺めながらの最期も悪くはないのかもしれないな

例えばきみがこの世界を捨ててしまっても

例えばきみがこの星を破滅に導いたとしても

それでも全てが終わるわけじゃない

だって 僕達は悲しいくらいに似ていたから

ずっとこのままでなんていられないんだよ

決別 カーブを描くように決して重なり合うことのない定め

けれども最後の時は互いの最期の別れを惜しみましょう?

そうして最期くらいは人間らしくありましょう?

足りないモノを補うかのように足らないモノを与えるかのように


71-80

温もりを宿し

バイバイ また何時かいつの日にか

愛おしと優しさの眠るこの場所で逢いましょう?

宵闇を吹き抜ける風の音色に耳を傾けながら彼の行く末を 祈った

有無を言わず捕らえてはなさい

少しでもいいからそんな想いを抱いて僕を時間までもを断ち切ってしまったの?

けれども幼さ故にか

鮮やかに滴る世界

もう戻らない戻れない

戻れないと知っていながらそれでもまだ僕はお前を望み君もまたそのあやふやな境界の先端で歩みを止める


81-90

時にそれは想像もつかないような奇跡を起こし

どこか一線を超えそうでいて超えないそんな危うさがお前自身の魅力だったのかも知れねぇな

おそらく間違いないであろうお前の精一杯の笑みは生きることに疲れ果てた哀れな狂人を匂わせる

そんな顔で笑われたら間抜けな面がいつも以上に余計抜けちまうだろ

目を瞑って知らない振りをすることは誰にでも出来るさ

神って奴がいるんだったらどうかこいつを助けてくれよ

しわくちゃの細く暖かな手が頬をなでる感触をきっと 忘れることはないだろう

永遠に続くような神経を逆撫でするような無神経な音

止むことを忘れてしまったかのように振り続ける雨にほんの一欠けらの痛みを伴った

私の手の中であの頃と同じように白い光沢を保ったまま輝き続ける指輪


91-99

数多くの人々の中に埋もれた小さな小さなその文字

深くしっかりと残されたお前の生きた痕跡を辿るように

一文字一文字ゆっくりと指でなぞり

爪が砕け皮膚が破け血が滲むまで繰り返し繰り返しその文字をその文字だけを食い入るように求め続けた

突然だなんて無関係だと言い切るような言葉を使ったけれども

自己満足によって描かれた境界線の向こうで救いの手を差し伸べていたであろうお前の意思を踏み外してでも間違ってなかったのだと

吐き出た息の白さが色を失った光景の中で場違いなまでに居場所を失ってしまった存在のように想えた

何も残さなかったお前が唯一残したものがこの名前だけだったのかと想うとそれだけであまりの空虚さに我を見失いそうになった

目映い金に澄んだ蒼



100
空は晴れていますかぃ嗚呼それとも雨が降っていますかぃ
鳥は啼いていますかぃ花は咲き乱れていますかぃ
お天道様は輝いていますかぃ雲は静かに流れていますかぃ
誰も怪我してませんかぃ子供達は無邪気な笑い声を
あげていますかぃこの星の平和は守れましかぃ
嗚呼そうして今日も君は笑っていますかぃ







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