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カワサキ独自のスポーツツアラーコンセプトを、スーパースポーツモデルに匹敵する運動性能とツアラーとしての快適性を兼ね備えるという400ccで具現化した「ZZR400」は、1990年の初代モデル登場以来、多くのライダーに支持をいただきました。ゆとりのある車体に体を預け、巡航する愉しみ、客船や旅客機に座るにも似た安定感、そして、ひとたびスロットルを開ければ瞬時に視界を移動できるスポーツ性能の両立こそが、ZZRの真髄とも言えます。 新たに「メタリックオーシャンブルー」と「メタリックマジェスティックレッド」を追加いたしました。
http://www.kawasaki-motors.com/model/zzr400/
信頼のパワーユニット、水冷DOHC4バルブ4気筒エンジン
カワサキが進化させ続けてきた熟成のパワーユニット、水冷DOHC4バルブインライン4。頑丈で扱いやすいことからロングツーリングで高い信頼性を発揮し、これまでにも多くのライダーに支持され続けてきた。ZZ-R400に搭載されるエンジンは、ボア×ストローク57.5mm×38.5mmのショートストロークタイプ。バルブは吸気側φ23mm×2、排気側φ18.5mm×2の気筒あたり4バルブシステムを採用し、ピストンはスリッパースカートタイプとして摺動部品の軽量化を促進。振動を低減し、低回転から高回転にいたるまで、ストレスのない吹け上がりを実現している。
また、エアクリーナーはエア通路を含めて8.2Lの大容量を確保。高い充填効率を誇り、低回転域から豊かなトルクを発生させている。さらにヘッドライト下の開口部から走行時の風を利用して、加圧された空気をダイレクトにエアクリーナーに取り込む独自のツインラムエアインテークシステムを組み合わせ、高速走行時のパワーフィーリングを大幅に向上。
点火系には「K-TRIC(カワサキ・スロットル・レスポンシブ・イグニッション・コントロール)」を採用し、コンピュータ制御によるハイレベルな最適点火時期を決定し、ライダーの意志に100%忠実なスロットルレスポンスを実現。
排気系には4-1-2エキゾーストシステムを採用。1番・4番、2番・3番のエキゾーストパイプをシリンダー前方で、さらに1番・2番、3番・4番をクランクケース下で連結、そしてリヤタイヤ直前で左右をいったん連結した上で左右のマフラーへ振り分けるという複雑な排気レイアウトは、排気脈動を最大限に利用することで全ての回転域において理想的なパワー・トルク特性を獲得しながら、住宅地での走行でも気兼ねのない、静かな排気音を実現させている。さらに、排気ポートに新気を導入して排出ガスを再燃焼させる「KCA」と、炭化水素(HC)や一酸化炭素(CO)の無害化を促進する「パイプ触媒」を組み合わせた「KLEEN」を搭載。
クラスを超えた堂々たるスタイリング、エアロフォルム&高剛性アルクロスフレーム
さまざまな走りのシーンに対応するZZR400の外観上の特徴とも言えるフルフェアリングは、メンテナンス性も考慮した4ピース構造。3次元曲面のヘッドライトやビルトインされたウインカーとともに高速走行時の空気の流れを整えることにより、ライダーに当たる風圧を低減し、疲労を最小限に抑える効果を発揮する。フレームには、カワサキ独自のアルクロス・フレームを採用。エンジンを抱きかかえるツインチューブには合わせ材、ステアリングヘッドやスイングアームピボットには鋳造部品を、さらにシートレールからエンジンボトムへつながるクロスフレーム部には押出し材を使用するなど、全てをアルミとしながら、部位によって製法の異なるものを組み合わせることにより、理想的な剛性としなやかさを兼ね備え、かつ軽量なフレームを完成させている。ホイールベース1,430mm、キャスター角24.5°、トレール96mmと設定されたディメンションは優れた直進安定性を発揮しながら軽いハンドリングを実現、ネイキッドモデルに匹敵する左右ハンドル切れ角34°/34°とも相まって、細い路地での取り回しも容易なものとしている。
確かな走りを支えるフットワーク 前後サスペンション&トリプルディスクブレーキ
スポーツツアラーに求められるフットワークの条件は、市街地からワインディング、ハイウェイまで、さまざまな路面状況において信頼のおける足まわりを持っている事。ツーリングでその真価を発揮するサスペンションは、フロントにφ41mm(外径)のインナーチューブを持つテレスコピックタイプを採用。高い剛性と長いストロークで安定性の高いハンドリングを提供する。リヤには軽量な80mm×35mm角断面アルミスイングアームに窒素ガス封入式ショックユニットを搭載したユニ・トラックの組み合わせ。優れた路面追従性を発揮、パワーを有効に路面に伝えるとともに、高い衝撃吸収性で乗り心地にも貢献している。スプリングプリロードは無段階に、伸側減衰力は3段階に調整でき、荷物や路面の状況に応じて自在のセッティングが可能となっている。ブレーキはトリプルディスクを採用。フロントにはφ300mm(外径)のフローティングディスクをデュアルで装備し、シンタードメタルパッドを使用した4ポット対向ピストンキャリパーとの組み合わせ。リヤのφ240mm(外径)のシングルディスクにピンスライドキャリパーとともに速度域や天候を問わず安定した制動力を発揮する。タイヤは前後とも扁平率60%のワイドプロファイルを持つ17インチを採用。優れたグリップを発揮して、加速・減速・コーナリングなど常に高い接地性を保ちながら、路面からのキックバックを最小限に抑えている。
細部にわたる心配り、使いやすさを追求した 実用装備
フューエルタンクは長距離走行時にも給油の手間を軽減する18リットルの大容量。ブレーキとクラッチのレバーはライダーの手の大きさに合わせて握り角度の調整が可能となっている。
また、リヤシートサイドには収納式のバンジーフックを装備。サイドカバー下部のアシストグリップとともに荷物の固定にも配慮した実用的な装備となっている。
この他、電解液の点検が不要なメンテナンスフリーバッテリー、荷物積載や日常点検に便利なセンタースタンドなども装備。
メーターパネルにはフューエルゲージやデジタル時計を、またアッパーカウル左側にはキーロック付きの小物入れを設けるなど、使う人の身になった細かな心遣いが随所に生かされている |