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[硝煙の海]書評 (東北の本棚 H14 6 24) |
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From:菊池金雄 [/]
82歳になる著者(仙台市)は戦前、海外航路の貨物船に乗り込んでいた元通信士、現役時代の数々の航海を回想しており、船舶が輸送の主役だった時代の雰囲気がしのばれる内容となっている。 1940年代に北米航路で訪れたサンフランシスコでは、物があふれる豊かな町を目の当たりににして驚く様子が、印象的に描かれている。 第二次世界大戦では一転して、南方へ向けた軍需物資を運ぶ輸送船での任務に当たった。危険な海域を行き来した日々を克明に記している。 戦後も国内航路を中心に多くの貨物船で通信業務に携わった。 戦前戦後を通じて航海を共にした船乗りたちの人間味豊かな姿も紹介されている。
2018年04月15日 (日) 13時56分
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