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真っ暗な、宇宙を一機の宇宙船が通る。
機体には、蛙が跳ねているマーキングが施されている。
─微かに、frog とよめる。
その宇宙船の目の前には、青く美しい星が見える・・・・
「間もなく、ペコポン星に接近します」
「いいぞ、天気は快晴だ・・・」
一人の・・・いや、一匹の蛙らしき生物が、つぶやいた。
─その宇宙船の、カーゴにて、二匹の蛙がいる。
一匹は、センサーをいじっており、
もう一匹は・・・
「宇宙葉巻を消せ。・・・酸素吸入開始、カーゴ正常位置に固定」
その、葉巻?を消せと言われた蛙はなおも吸っている
すると・・・
「おい、聞こえたのか?宇宙葉巻を消してスーツを着ろ」
マイクから、怒鳴り声が聞こえた。
その一匹は、しぶしぶと葉巻を口から放し、ポイット捨てた。
が、それがいけなかった。
船内は無重力ではなかったので、葉巻が天井に当たり跳ね返ってきた。
そして・・・
ぼとっ・・・ジュュウ・・・
「!!!?・・・」
自分の膝元に、落ちてきた(火が付いてるほうから)
あまりの暑さと苦痛で悶える蛙。
それを見ていた一匹が司令室にこう呟く。
「あの男、素人か馬鹿か?」
気を取り直して、もう一度・・・
─やけどを負いながらも、スーツを軽く着こなす蛙、よくよく見れば
スレンダーな体つきをしている。それなりのプロといったら良いのか?
蛙らしく緑色だが、かなり深い緑色をしている。
まさに、戦闘色だった。
─司令室から、声が来た。
「時速、560000キロで降下する。大気圏突入時の高温やけどに注意しろ」
そんな無茶な・・・と思う人もいるだろうが、無理でもやるのがこの蛙たちなのだ。
「カーゴハッチ、開きます」
スイッチを押したと同時に、カーゴが開く。すると、
星の向こうから、ギラギラと照りつけるものが・・・
「日の出です・・・」
太陽だった・・・が、あまりにも危険だった。宇宙では太陽の光は
そのまんまで当たるので、放射線を多量に浴びてしまう。
─案の定、スーツを着ていた蛙は、ふらふらしてきている。
恐らくこのスーツに放射能の遮断機能は付いてないのだろう・・・
「これが、初の宇宙ヘイロー降下となる・・・」
司令室ではひどい目にあっている彼を無視して、呟く
─その彼は、何とか力を振り絞ってカーゴハッチの手前まで前進する
そして!
「フェニックスになって来い!幸運を祈る!」
そういわれた彼はどこかの誰かのように、宇宙に飛び出た。
─ものすごい速さで。(恐らく、隕石くらい)
そこまでは、よかったが、運がわるのかどうかはしらないが・・・
「?・・・・!!!?」
周りを飛んでいた人工衛星に、激突した!!!
─ズゴォォォォォォンン!!!
一方、ペコポン星では・・・
『先ほど、人工衛星ひまわりからの通信が途絶えましたので、後ほど天気予報を
お伝えします』
テレビにかじり付く少女がいる
「えー!?明日運動会なのに!!天気予報は如何したのよ!?」
それに優しく答える母
「残念ねぇ、雨じゃなきゃいいんだけど」
不思議がる、少年(オカルト?)
「人工衛星通信が途絶えた?どうしたんだろう?」
どこかの国のどこかの家族(奥さん一人に、子供二人、姉と弟)
が、反応していた。(関係あるのかどうかは後ほど・・・)
所変わって宇宙
体中、傷だらけで頭から血をたらしながら大気圏に突入していた
はっきりいって、新手のいじめだ。
彼は心の中でこう呟いた
『死ぬのか?俺って』
続く