親身の父と思えばこそ (5556) |
- 日時:2011年12月04日 (日) 07時18分
名前:伝統
<親身の父と思えばこそ>
一人息子の良一さんが良縁を得られて、結婚1ヵ月とたたない頃のことである。
良一さんが、東京へ出張されたことがあった。
その留守に、若い奥さんが夫の良一さんに手紙を書いていられた様子を、 寺田先生の言葉通りに言うと、こういうことになる。
「太い二本の足を机の下に投げ出して、『ラララ、ラララ』と歌を口ずさみながら 手紙の封をしているんだ。
僕はうれしくてナ……、そうだろう?
横に坐っているとの僕が、舅(しゅうと)じじいだなんて思ったら、 そんなことは出来ないじゃないか。
親身の親と思えばこそ、と思うと、僕はうれしくてナ……」
壇上で、目を真赤にして喜んでいられたのであった。
この話は、あとでお嫁さんにも報告されたらしい。
「そしたら、嫁がねえ『あれ、恥ずかしや……」と、耳元から真赤になっていたよ。 アッハッハッハツ……」
寺田先生の笑顔は、とろけるようであった。
<感謝合掌 平成23年12月4日 頓首再拝>
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