「耐え忍ぶ術」と「恕」 (5131) |
- 日時:2011年10月29日 (土) 06時22分
名前:伝統
(1)耐え忍ぶ術(すべ)~百忍
『変に処しては、まさに百忍を堅くして 以って成るを図るべし』 ―処変当堅百忍以図成― <中国の古典「菜根譚」より>
(初志を貫徹するためには、耐え忍ぶ術(すべ)を心得ていなければならない)
難関にさしかかったときは、ひたすら耐え忍んで初志を貫徹しなければならないと いう意味である。
「変」とは、言わば人生の踏んばり所である。 そこで必要になるのが、「百忍(ひゃくにん)」だという。
・・・
「百忍」とは耳慣れない言葉だが、これについては、つぎのような話がある。
唐の時代に張公芸(ちょうこうげい)という人物がいたが、 この人の家は、「九世同居」つまり大家族が同じ家に仲睦まじく暮らしていること で知られていた。
評判を聞いた時の皇帝がその家を訪れて 「九世同居」の秘訣を訊ねたところ、 張公芸は黙って忍の字を百ばかり書いてさし出したという。
大家族和合の秘訣は、「忍」以外の何ものでもないというのである。
これは、 人生の難関を突破するうえでも、欠くことのできない条件であろう、と。
(2)恕 <論語より>
顔淵(孔子の一番弟子)は一生守らなくてははらないのは何かを孔子に尋ねたところ、 「それは恕か。おのれの欲せざるところ、人に施すことなかれ」と返事をしたとの事です。
孔子が望んだ「恕」は 「他人に対する親愛の情、優しさ、愛」を意味しております。
特には目の前に居る人に最善の思いやりで尽くしなさいと・・・
<合掌 平成23年10月29日 頓首再拝>
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