http://home.att.ne.jp/red/maki/flareups0509/flareups0509.htm
あまり気持ちのいい画像ではないので、アトピーに関心のある方以外はご遠慮ください。

これは、感染症系の悪化。
家や環境は関係なさそう。よかったね。

どうしてそう推測するか？というと、
１）9月6日の左顎のあたり黄色膿が見られる。
２）アレルギー性のアトピーの悪化にしては、経過が早い。（数日で浸潤→乾燥に移っている）
３） http://home.att.ne.jp/red/maki/moto/03.htm で記しているように、kittyの皮膚は、元来ブ菌多かった。（最近消毒して無いだろうから、また増えていてもおかしくない）
４）9月6日の手の爪がまだ丸く光っている＝けっこう掻いている？→左顎掻いててたまたま感染そこから始まった？
５）9月6日の黄色膿は9月7日には見られず、9月8日には、小水疱散在している＝感染後一時的に湿疹病変悪化したと説明できる。このころ痒み非常に強かった？

私が、皮膚科やってて面白かったのは、一枚の写真＝病変から、どれだけ推理できるか？というところでした。

一枚＝その時点だけ、ではわからず、経時的複数枚の画像で初めて見えてくるものもある。↑の２）みたいに。

その職人っぽさが、私は好きだったのだな。
頭で考えるものではない。眼で見て瞬間的に捉える。
囲碁私はやらないけど、似てる？

それで、私は技を磨いたさ。
だけど、それは、ほろびゆく伝統工芸技術みたいなもので、ビジネスとしてペイしないものだったのだな・・。
なおかつ、患者の多くに理解されないものだった。患者の多くは写真を撮られるのを嫌がったし、服を脱いで皮疹を見せるのすら拒む人もいたし。

私は治せるわけではない。しかし、治る過程も悪くなる過程も数多く見てきている。その経験から、私が、あなたの皮膚をどう「読む」か、聞きたいとは思わないか？
１００％当たるとは限らない。囲碁と同じで負けることだってある。しかし、私の眼は、あなたの眼より、「強い」よ。

とにかくkittyさんのほうは、当分これでおさまりそうだね。
私が勧めるとしたら、久しぶりに磯人消毒かなあ。細菌感染は、部分的にぶり返すこともあるし。

写真記録は大事だよ。皆さんが想像してるよりずっと多くの情報がその一枚にあるし、良心的で能力のある皮膚科医は読み取る。

私は「良心的」でそこそこ「能力のある」ほうだと思うけど、神経やられちゃったから駄目だね・・。

kittyさんの今回の写真経過で面白いのは、細菌感染のあと、一過性にアレルギーまたは湿疹系の悪化が見られることで、理論的には、ブドウ球菌がスーパー抗原だしてって説明できるけど、写真ではっきり捉えたことは私はなかったなあ。私的には、かなり面白いシャッターチャンスkittyさんは捉えたと感心します。私も、毎日同じ患者のこういう病変とったことは無かったからね。