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グッキーのお勉強

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[189] 題名:2005年11月30日(水) 名前:グッキー MAIL URL 投稿日:2005年11月30日 (水) 07時41分

気霽れては風新柳の髪を梳る
氷消えては浪旧苔の鬚を洗ふ   都良香

『和漢朗詠集』の「早春」。
作者は平安前期の漢詩人・漢学者。
空はうららかに晴れ、風はさながら佳人の髪のような
新芽の柳をくしずけるように吹く。
氷はとけ、さざ波が岸の苔を洗うさまは、
さながら去年からの古いあごひげを洗うようだ。
「気」と「氷」、「風」と「浪」、「新柳」と「旧苔」、
「髪」と「鬚」、「梳る」と「洗う」。
対照で成り立つ対句の技巧の妙。
羅城門にすむ鬼が聞きつけ、感服して
「あはれあはれ」といったという逸話のある句である。


[188] 題名:2005年11月29日(火) 名前:グッキー MAIL URL 投稿日:2005年11月29日 (火) 08時50分

女身仏に春剥落のつづきをり   細見綾子

『伎藝天』(昭48)所収。
奈良の秋篠寺を早春訪れたときの句である。
折からの春雪に冷えしまっている空気の中、
薄暗い堂内に寺宝の伎藝天が立っている。
仏像の表面の黒うるしが剥落し、
やや赤みがかった地肌があらわになっているところがある。
その一瞬の印象を、長い長い時間の流れに浮かべて
透かし視たとき、この句の想が成った。
剥落が今この春にも続いているのだ、と見る眼に
詩の機微がある。


[187] 題名:2005年11月28日(月) 名前:グッキー MAIL URL 投稿日:2005年11月28日 (月) 17時32分

くさかげの なもなきはなに なをいひし はじめのひとの こころをぞおもふ   伊東静雄

詩人伊東静雄が作った珍しい短歌。
詩集『夏花』(昭15)で透谷賞を与えられた時、
さっそく祝いの歌を寄せた友人池田勉に対する返礼として
書いたのがこの歌で、伊東の書簡集の中に見える。
自分の詩集を「草かげの名もなき花」に擬し、
最初に祝いのことばをかけてくれた、
つまり「名」をよんでくれた人への感謝を
下句でつげているわけだが、
そんな事情を離れて読んだ方が
かえって味わいの深い歌として読めるようである。


[186] 題名:2005年11月27日(日) 名前:グッキー MAIL URL 投稿日:2005年11月27日 (日) 23時26分

葛飾や桃の籬も水田べり   水原秋桜子

第一句集『葛飾』(昭5)所収。
真間手古奈伝説で古くから知られる水郷の葛飾。
秋桜子は壮年のころ、この隅田川東郊の地を愛して盛んに歩きまわった。
大正時代には水田も豊かだった。うららかな日がさし、オタマジャクシが走り、
水田べりの垣根には桃の花が咲いて、上気した色を田に映した。
みずみずしい外界描写に昔日の田園への郷愁をしみわたらせた秋桜子の句風は、
大正末期から昭和初年にかけて近代俳句に新しい窓をあけた。


[185] 題名:2005年11月26日(土) 名前:グッキー MAIL URL 投稿日:2005年11月26日 (土) 12時45分

鳥籠をしづ枝にかけて永き日を桃の花かずかぞへてぞ見る   山川登美子

山川登美子は鳳晶子とともに、与謝野鉄幹主宰の「明星」の花形歌人だった。
鉄幹への慕情を抱きながらも晶子に恋を譲った悲恋の人
というので有名になったが、その30年の生涯はたしかに薄幸だった。
しかし残した歌は、晶子の歌とはまた別の魅力を有する。
この歌は「明星」2号に出たもの。「しづ枝」は下枝。
艶麗だが、ふしぎにも三句目以下に倦怠の翳があって、
弧愁に耐えているような寂しさも漂う。


[184] 題名:2005年11月25日(金) 名前:グッキー MAIL URL 投稿日:2005年11月26日 (土) 12時36分

春の苑紅にほふ桃の花下照る道に出で立つ少女   大伴家持

『万葉集』巻19巻頭に、春の園の桃と李をながめて作った歌
二首を掲げるうち、桃の歌。
家持34歳当時の3月1日、国守だった越中での作。
「にほふ」は色美しく映える意。
家持は植物好きだったらしい。
庭にいろいろな花木も植えていただろう。
ただ、この有名な歌、実景だろうか。
桃は満開だったとしても、少女は家持がよび出した夢の乙女ではないのか。
歌からの想像で、確たる根拠はないのだが。


[183] 題名:2005年11月24日(木) 名前:グッキー MAIL URL 投稿日:2005年11月26日 (土) 12時28分

あはれなりわが身のはてやあさ緑つひには野べの霞と思へば   小野小町

『新古今集』巻八哀傷歌。
大伴坂上郎女の歌にも花の命に託した生への愛惜があったが、
歌ははれやかだった。平安初期の小町の歌になると、生の無常へ注ぐ
まなざしに憂愁の色が深まる。
野べの霞というのは、死んで火葬されるとき、その煙がたなびくさま
を言ったと解されているが、この歌の生みだす広がりをもった影像と、
それが与える感銘は、そんな解釈に限定されないところがある。
春愁と、生の無常迅速と。


[182] 題名:2005年11月23日(水) 名前:グッキー MAIL URL 投稿日:2005年11月26日 (土) 12時27分

酒坏に梅の花浮け思ふどち飲みての後は散りぬともよし   大伴坂上郎女

『万葉集』巻八。
作者は万葉女流歌人の大立者で、大伴旅人の異母妹。
家持には叔母だが、郎女の娘が家持の妻となったから、
彼の義母ともなった。
梅花の下での心通い合う人びととの酒宴をたたえる。
一同うたげに歓を尽くしたのちは、花は散ってもかまわない、
という。そういう形で、酒興を一層盛りたて、同時に梅の命をも
愛惜しているのである。貫禄を感じさせる歌だ。


[181] 題名:2005年11月22日(火) 名前:グッキー MAIL URL 投稿日:2005年11月26日 (土) 12時26分

石ばしる垂水の上のさ蕨の萌え出づる春になりにけるかも   志貴皇子

『万葉集』巻八の巻頭を飾る。春の名歌として愛されてきた。
「石ばしる」は石の上をはげしく流れるさまをいう。「垂水」は滝。
石の上をはげしく流れる滝のほとりに、
さわらびも芽を出す季節になったのだ。
冬は去った。さあ、野に出よう。
志貴皇子は天智天皇の皇子。万葉には六首残すだけだが、
おおらかな調べは天性の歌人たることを示している。
この歌は『新古今集』にも若干歌詞を変えて採られている。


[180] 題名:カヴァレリア・ルスティカーナ08 名前:グッキー MAIL URL 投稿日:2004年08月28日 (土) 09時54分

 原作は、ヴェリズモ文学の代表的作家ジョヴァンニ・ヴェルガ(Giovanni Verga 1840-1922)の戯曲で、ヴェルガ自身が自作の短編『カヴァレリア・ルスティカーナ』を戯曲化した。「ヴェリズモ(真実主義)verismo」とは19世紀末のイタリアで展開した文学的潮流のことである。フランスの自然主義に影響を受けた新世代の文学者たちは、特に南部の農民、漁民たちの風俗や生活に目を向け、実際に起きたこと、そして彼らの真実の姿を、土地の言葉を使って描いたのである。
 彼の短編小説『カヴァレリア・ルスティカーナ』が世に出たのは、1880年のことで、ミラノのトレヴェス社の作品集『農村の生活Vita dei campi』の中に8作品の一つとして掲載された。1幕9場からなる戯曲『カヴァレリア・ルスティカーナ』は、1884年1月14日にトリノのカリニャーノ劇場で上演され、大成功をおさめた。コッリエーレ・デッラ・セーラ紙によると、《昨晩のカリニャーノ劇場は満場。座席はすべて埋まっていた。平土間席は7時45分には入ることができなかった・・・・・出だしから、ドゥーゼ(サントゥッツァ役)とケッキ(アルフィオ役)の場面まで目が離せなかった。この場面では割れんばかりの拍手が巻き起こり、フィナーレまで何度も繰り返された・・・・・》と記されている。




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